伏尾美紀のレビュー一覧
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ネタバレ重厚なミステリーだ。550ページの分厚さにちょっとだけ怯んだけど、読み始めれば止まらない。三連休の中日ということもあり、1日で読み切った。
昭和25年、北海道函館で、銀行の支店長一家が殺害される。支店長は、日本刀で首を切り落とされていた。
昭和49年、東京佃島で、夫婦と娘が惨殺される。
夫は、日本刀で首の皮一枚残して切られていた。7歳の息子だけ生き残る。
令和6年、東京葛飾区で、1人の老人が変死体で見つかる。その老人は、佃島事件での容疑者の1人だった。
この3つの事件を通して昭和編では、元マル暴の鎌田と、若い湯浅という刑事が、平成編では、2人に加えて草加が、令和編では、管理官に出世した -
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【良かった点】
昭和から現代へと続く壮大な物語。時代ごとの世相やヒット曲が描かれることで、その時代の空気感が自然と伝わってくる。しかもそれらが単なる背景ではなく、事件の真相と深く結び付いており無駄がない。登場人物の描写にも巧みな仕掛けがあり、読後に振り返ると細かな違和感まで丁寧に計算されていたことがわかる。4代にわたる捜査が真実へと辿り着く展開は見事で、今年のトップ3に入る傑作だった。
【気になった点】
特になし。
【おすすめ度】
★★★★★
【ミステリーとしての意外性】
★★★★★
真相の意外性と歴史の重みが見事に融合した読み応えのある作品。 -
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やっと読む機会がやってきた。ちょっと気構える厚さだが、期待度MAXでワクワクソワソワと本を開いた。昭和百年は昨年のこと。昨年は何とも思わずスルーしてしまったが、本書を読んで、昭和百年の重みを感じた。ずしっ。
人の想いは時を超え、世代を超える。バトンを繋ぐようにして、最初の人の想いが果たされることがある。そんな物語に自分は弱い。世界あるいは時代のなかで、人ひとりはちっぽけだ。だけどひとりでは成せぬことを、想いをつたえ他人の心を動かすことで、何人もの手を渡って成しえることがある。それが、尊い人間らしさだと思う。想いが伝わるかどうかは約束されていない。綱渡りのようなバトンリレーであることも度々あり -
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間違いなく傑作。
初めてのミステリー作品にしてはハードルが高いかと思いましたが、こんなにも物語に惹き込まれる感覚は久しぶりで、こんな良い小説に出会えて良かったです。
登場人物が多く、相関図の様なものを頭の中で作りながら読み進め、事件の一つ一つが精巧に作られているので読破には時間が掛かりましたが、最後には全ての事件が1つにまとまった時の、ああ、全て繋がっていたのか…!という衝撃、作者の文才と伏線回収力に圧巻しました。
まるで自分も登場人物の内の1人になったかの様に、読みながら推理していく作業も、私は楽しかったです!!!
また再読したいと思います!絶対おすすめ! -
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はー、長かった‥‥
本の厚みも物凄いですが、昭和に起きた殺人事件を、平成、令和と担当刑事がリレーをしながらとことん追い詰めていく‥‥本当に長い長いお話でした。
昭和四十九年の事件を追う刑事達。
なかなか解決しない事件。その間も新しい事件が次々と起きていく。実在する事件が数々小説にも出てきて、ほぼ同じ時代を生きてきた私にとっては、記憶を刺激されるものばかりだったけれど、時々記憶に引っかからない事件もあり、あ、作者はこういうことを言いたかったんだな、と思いました。
あんなに世間を騒がせた事件も、次のセンセーショナルな事件の陰に消えていってしまう。警察の手だって新しい事件に持っていかれてしまう。そし -
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ネタバレ・面白すぎる。視点人物である刑事たちの視点を巧みに切り替え、捜査の見せ方の切り口を細かく変えることで、読み手に常に新しい情報がもたらされ、長くても中だるみせず飽きさせない構成になっていた。
・一家殺人事件を縦軸として、戦後から令和までの変化していく世相と、サリン事件を始めとした世間をさわがす歴史的大事件、時の空気感がとても臨場感高く描かれている。膨大なリサーチと作家の覚悟を感じた。
・登場人物が魅力的。鎌田刑事の、児童養護施設出身というバックグラウンドと、それに起因する親のいない子供たちに見せる優しさと理不尽への怒りには心が震えたし、冷静で理知的でプロファイリングに長けた湯浅刑事とのバディ感も -
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昭和、平成、令和と3つの時代を跨ぐ事件捜査のタスキリレー。各々の時代感覚がなければ、とても太刀打ちできないような一家殺傷事件に、湯浅、鎌田、草加、そして藤森をはじめとする刑事たちが挑みます。進む捜査で明らかになっていく、国外にも及んでいた巨大な陰謀とそれぞれの愛の形。
DNA鑑定も防犯カメラもない時代に起きた事件は、合理的な捜査手法もなく、地道な聴き込み捜査と刑事としての勘を結びつけながらも、湯浅と鎌田は一つひとつの事実を少しずつ明らかにしていきます。やがて時は過ぎ、科学捜査の進化とともにこの事件への世間の関心や記憶が薄れていく中で、その2人から事件担当を引き継ぐ草加の居場所も狭まっていき、 -
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博士号を持つ警察官、沢村依理子の2作目。今回も面白かったです。男社会の警察組織で奮闘する姿がいいですね。読みながら応援してます。
今回は爆破事件を捜査します。テロの可能性もあり公安が出てきます。警察庁と警視庁の違いの説明が書かれてたけど、私には難しい。よく分からなかったです。こういう話だといつも対立しているイメージがあるんだけど、実際どうなんですかね?公安との面倒くさい駆け引きもある状況で、沢村たちは解決できるのか?沢村だからこその視点で徐々に解決に近づいていくけど…、一波乱あったり…。気になってあっという間に読めました。
愛情があっても、守り方を間違えてはダメですね。取り返しがつかなくなっ -
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プロローグ
いつものように一人掛け用の安楽椅子(登場27回目)で本書を読み終えた
暮れなずむ夕日はどこか儚げだった
この物語の内容やこの季節特有の桜が散っていくさまを見ているから、更にそういった想いを加速させたのではないか
考えてみれば、夕日も桜も本書も実に儚くて美しい
そう思いながら本書の最後の頁を閉じた
本章
『最悪の相棒』★5
やっぱりこの作家さんとは相性が頗る良い!
ミステリーと、ある病気とが複雑に絡み合った多重解決物
題名の“最悪の相棒”は、狙ったのかな〰
けっこうサイコーのバディだったけどね!
『百年の時効』は、本格派骨太ミステリーでしたが、こちらはもう少しエンタメに寄 -
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第67回江戸川乱歩賞受賞作。
三十路の女性があれこれ将来のこととかを悩みながら、前向きに頑張っている姿がいい。
沢村は大学院を出ていて、博士号を持っている異色の警察官。ある日女児の遺体遺棄事件の取調べに立ち会うことになった。女児は5年前に誘拐された子供だった。身代金引渡しの時に誘拐犯が電車にはねられてそのまま行方がわからなくなっていた。
女児はどうやら窒息死させられたようだった。もともとの誘拐事件が不手際に終わったこともあり、北海道県警は色めき立つ。だがしかし手がかりがなく、またもや未解決事件として放置されることになる。
数年後沢村は生活安全課にいた。刑事事件は扱わない防犯科である。現在