田中恵理香のレビュー一覧
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ネタバレ儀式には意味がある。キチンとそのことを証明した名著だ…。
個人の観点から見れば、儀式というのは苦痛を支払うのに何も得られない……ように見える。神に祈っても世界は変わらないし、火渡りをしてもお金がもらえるわけでもない。
ただし、社会性の観点から言えば、儀式というのは目に見えない形で得られるものがある。それは共同体として扱われたり、不確実な未来に希望を持たせたり、社会的地位をアピールしたりなどなど…。
特にそれは、(共同体の中で生きるしかなかった)近代以前の文明では必須の要項だった。だからこそ儀式は数千年の歴史の中で生き残ってきたのだ。
現代社会は「なぜ?」を問うことが多くなっており、一部の -
Posted by ブクログ
著者であるカッツ氏の座談会を拝聴する機会が先日ありましたことから、本書を手にとりました。日本の経済がなぜ近年低迷しているのか、産業の新陳代謝という観点から明解に断じておられます。
シュンペーターの言う「創造的破壊」が、1970年代後半以降の日本の産業で機能せず、急速に発展するガゼルのような米国の企業、アップル、マイクロソフト、近年ではテスラ、などのような企業が日本で出現せず、収益性の低いゾンビ企業が生き残り、雇用の安定を至上命題とする政界と財界の結託から、企業の新陳代謝が進んでいないことに大きな問題あることを著者は指摘します。一例として、2015年時点で日本では1990年以降の25年間に設立さ -
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Posted by ブクログ
「儀式」とまで意識していない日常の慣習。会社での朝礼、子どもたちの運動会、結婚式やお葬式など。
そういった儀式の効果について、なんとなく感じていたものを言語化してくれたような本。
それにしても、世界には様々な儀式があるという驚きもあったけれど、
その効果を測るために行われる実験がまたおもしろかった。
儀式の効果
・日常にコントロールできる感覚をもたらす
・ある出来事を特別なものにすることによって、私たちの生活に意味を植え付ける。
・集団としての自己を際立たせ、個人としての自己を抑える
・同じ責任を共有する人たちの間で、フリーライダーが出るのを防止し、協力を促進する
・連帯感の醸成
最近は結 -
Posted by ブクログ
世界中のシニアマーケターにアンケートを取り、その結果と過去の有名成功事例を結びつけ成功法則を紹介した本。
私の解釈になるが、マーケターなんだから社内においてもマーケターとして需要を捉え、協働することで価値を創造し、伝えなさいということだと思う。マーケターは顧客の価値を理解するのは当たり前、その上で雇われ人である以上企業にとっての価値も理解し、その2点とも満たす領域に注力しなければならない。
商品開発や生産技術、営業など他の部署の業務も短期的にでも経験しないと、正しく顧客の需要や商品の価値を理解することができないという考えは私も同感だ。マーケターは机上でマーケティングを学ぶだけではいけない。 -