こうの史代のレビュー一覧

  • ヒジヤマさん 星の音 森のうた こうの史代短編集

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    「この世界の片隅に」以降、何を描くのかいろいろ試行錯誤し続けているという感じがずっと続いている。
    「描く人へ」も基本的には「ストポ」(かっぱのねね子 収載)のテーマの焼き直し以上のものではないし…
    個人的には「ストポ」がこうの史代作品のベスト、というかエッセンスを体現していると思うのだが、そこから先に行けるのかどうか(近作のお経の漫画もそこから先には行けていないと感じる)。

    そういえばたしかコミックゼノンに掲載されていたと思うが遠未来の福島で原発跡に入り込んで死んでしまう住民の話は収録されていない。そういうことなのかもしれないが。

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    2025年07月04日
  • 空色心経

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    とても短い本だけれど、この本の内容が届く人の数はとても多い…と思う。
    漫画にも「行間」というものがある。
    というか、そう思っている、自分では。
    そして、その「行間」の表し方が優れているものが好きだ。作家さんによって色々だけれど、敢えて小さく目立たなく描く人もいれば、線を変えて描く人もいる。描かない人もいる。

    そこから伝わることを想像させる…そこに深みがあると思う。

    この本は、言ってみれば「行間」だらけ。
    逆に言うと読み手の好きなように解釈できる余地が多い。きっと、多くの人の心に、記憶に、残るのではないかな。

    おそらくはコロナ禍のことだろうと想像できる。
    おそらくはそれによって失った人のこ

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    2025年06月21日
  • ヒジヤマさん 星の音 森のうた こうの史代短編集

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    すごい漫画力だ!



    『小さな恋のうた』(週刊コミックバンチ 2006年第35号)

    『星のふる里』(Be・LOVE 2021年10号)

    『おでんせ大観音!』(月刊コミックゼノン 2015年6月号)

    『リーゼと原子の森』(月刊コミックゼノン 2018年12月号)

    『ヒジヤマさんの背筋が凍った瞬間』(月刊コミックゼノン 2013年5月号)
    『ヒジヤマさんの耳』(週刊モーニング 2014年18号)
    『ヒジヤマさんと魔の踏切』(Be・LOVE 2015年4号)
    『ヒジヤマさんふたり暮らし』(モーニング・ツー 2016年1号)
    『ヒジヤマさんの永訣』(月刊コミックゼノン 2017年3月号)

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    2025年04月29日
  • 空色心経

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    31冊目『空色心経』(こうの史代 著、2025年4月、朝日新聞出版)
    コロナ禍の日本と釈迦が教えを説いた古代インド、2つの異なる時代と場所で起こる出来事が「般若心経」によって繋がる仏教漫画。『この世界の片隅に』以来12年ぶりとなる長編であり、青と黒の二色で描かれた美しい作品である。
    観自在菩薩と舎利子の対話は宗教的というよりは哲学的で一読しただけでは理解し切れない。
    仏教とコロナ禍という題材は少々堅苦しいが、読後は憑き物が落ちたような爽やかさを感じられるだろう。

    〈心はやがて のどかな海に たどり着く〉

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    2025年04月17日
  • 日の鳥 2

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    特別書き下ろしの「小さな世界」がなんだか良い。
    えらい詳しいな、と思ったら著者が広大の理学部出身だったか。すごい。

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    2025年02月11日
  • ギガタウン 漫符図譜

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    漫符の図譜、楽しい。そして、著者の絵の丁寧さが際立つ。特に目新しさはなく、当たり前にそうやって読んでいたものが、改めて言われるとなるほど、って感じ。

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    2024年11月29日
  • ギガタウン 漫符図譜

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    多くの漫符が、4コマ漫画で紹介されるのがユニークで面白いなと思った。認識している漫符もあれば、「認識していなかったけど、確かに描かれていたような気もする....!」というものもあって、読み物としても楽しかった。それを「鳥獣人物戯画」で....!
    他の漫画作品を今後読むときも、楽しみ方の幅が広がりそう。

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    2024年09月28日
  • あのとき、この本

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    38冊目『あのとき、この本』(「この絵本が好き!」編集部 編集、こうの史代 漫画、2014年3月、平凡社)
    野口聡一(宇宙飛行士)や谷川俊太郎(詩人)、安西水丸(イラストレーター)、恩田陸(作家)、高野文子(漫画家)など、各界の名士総勢71名が銘銘思い入れのある絵本についてのエッセイを書き、そのそれぞれに漫画家・こうの史代が4コママンガを添えるというフォーマットで編まれた一冊。
    優れた絵本は時間も場所も超えるのだという事を再確認させてくれる。

    〈いつもいつも、そばにいてくれた一冊はありますか?〉

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    2024年03月19日
  • 百一 hyakuichi

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    本来の和歌の意味とは関係なく、覚えるための上句5文字、下句7文字の12文字から連想されるイメージをイラストにした一冊。
    こうの史代さんのイラストをたっぷり堪能できるので、こうのさんファンの方におすすめ!

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    2023年06月03日
  • あのとき、この本

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    色んな方の絵本にまつわるエッセイ。
    何人の人が出てきただろう。
    こうの史代さんの4コマ漫画も面白かった、

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    2023年05月12日
  • ギガタウン 漫符図譜

    購入済み

    漫符という漫画特有の表現記号を、鳥獣戯画のキャラクターのほっこりとした笑いの漫画で学んでいくスタイル。感動とクスッと笑いとしんみりの連続でした。

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    2023年04月28日
  • さんさん録 1巻

    ネタバレ 無料版購入済み

    妻を亡くし

    妻を亡くし息子一家と同居することになった男。
    可愛くない孫娘がいいキャラしてる。
    しかし2巻では気持ち悪い恋愛がらみの話になるのが残念。
    老人が恋愛してもいいけど相手がねぇ…

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    2022年08月01日
  • 長い道

    無料版購入済み

    親の命令で

    飲み屋で父親同士が勝手に結婚の約束をしたために結婚した夫婦。
    夫はギャンブル好きの女好きで働かない。妻はド天然。
    不思議な夫婦ものです。

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    2022年08月01日
  • 百一 hyakuichi

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    百人一首の上の句5字+下の句7字をイラスト化するという、即座には了解できなかったコンセプト。
    「こひすてふ」でコーヒーを捨てている絵で気づく。
    あーこりゃダジャレありで、元の和歌とは別なんだな、と。
    コジツケも多く、そこをむしろ楽しんだ。

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    2022年05月08日
  • 百一 hyakuichi

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    100冊目!『百一 hyakuichi』(こうの史代 著、2022年1月、日本文芸社)
    百人一首の上の句5文字と下の句7文字を組み合わせることで新たな物語を作り上げ、それをカラーイラストで紡いでゆくという、こうの史代らしいチャレンジ精神に溢れた漫画。
    こうのの柔らかなタッチと、百人一首の美しい情緒の組み合わせは相性抜群。
    百人一首の入門編には最適な一冊。

    『「百人一首」は、色とりどりの飴玉の詰まった缶のようでした。』

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    2021年12月25日
  • 百一 hyakuichi

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    ネタバレ

    百人一首。競技に夢中になると、上の句の5文字、下の句の7文字、そこにしか意識がいかなくなる。

    その感覚にフォーカスして、その12文字だけで思い浮かぶイマジネーションを、ひとコマの絵にしたところがユニーク。

    思いもよらない発想もあり笑える。
    「あさじふの・・・あまりてなどか」は、朝市で、洗剤の「ジフ」のあまりものがセールされている!? そんな発想したことない(笑)

    これで、なかなか覚えにくかった句が記憶に残り、札を獲るのが早くなればありがたい(笑)

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    2021年12月24日
  • あのとき、この本

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    年齢も経歴もバラバラな人たちが、自分の好きな本とエピソードを語る。

    画家やミュージシャンは
    子供の頃やターニングポイントに親しんだ絵本の話でしたが
    作家や児童文学者の中には
    自著を書いた時の話を語っている人もいましたね。

    どの項目にも、こうの史代さんの4コマがついていて、ほっこりします。

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    2020年09月19日
  • ギガタウン 漫符図譜

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    作者のとぼけた感じの持ち味が、鳥獣戯画の素朴な雰囲気ととても合っている。「戯画」ですね。
    漫符も改めて説明されると、なるほどと気づかされることもあったりする。とはいえ、本来は、文字がなくても分かるように表現した絵が漫画な訳で、それを言葉で説明してしまうのは、野暮ですなあ。
    もちろん、これを切っ掛けに漫画を読む人が増えれば良い世は思う。
    でも正直、漫画を読めないというのは、意味が分からない。
    これだけ視覚的に説明してくれているのに・・・。
    自ら思考することを放棄しているとしか思えないなあ。

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    2020年06月01日
  • かっぱのねね子 こうの史代小品集

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    2019.11.2


    ギャグテイストの漫画も多いけど
    1枚絵が本当に色っぽくて
    可愛いと色っぽいが見事に合わさって美しい
    色使いもやさしいし、こうのさんの才能たるや!

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    2019年11月07日
  • かっぱのねね子 こうの史代小品集

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    ネタバレ

    ねね子が時に美人に見え
    でもとんでもない表情をするときもあり笑

    巻末が作者の日常についてだけれど
    結婚6年目で旦那さんの双子の弟の見分けがつかないって。。
    その年でも髪型や体形が一緒なのだろうか??

    絵葉書シリーズとかないかなぁ。。
    ほっこりして素敵な絵なので

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    2019年09月17日