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Posted by ブクログ
とても短い本だけれど、この本の内容が届く人の数はとても多い…と思う。
漫画にも「行間」というものがある。
というか、そう思っている、自分では。
そして、その「行間」の表し方が優れているものが好きだ。作家さんによって色々だけれど、敢えて小さく目立たなく描く人もいれば、線を変えて描く人もいる。描かない人もいる。
そこから伝わることを想像させる…そこに深みがあると思う。
この本は、言ってみれば「行間」だらけ。
逆に言うと読み手の好きなように解釈できる余地が多い。きっと、多くの人の心に、記憶に、残るのではないかな。
おそらくはコロナ禍のことだろうと想像できる。
おそらくはそれによって失った人のことだろう、と想像できる。おそらくは、ワクチンを打つ、打たない…その葛藤もあったはず…
主人公に「向き合う勇気」と「覚悟」を持つこと…その事実へと誘う誘い手に「般若心経」を持ってきているけれど、決して宗教色が濃いわけではない。
その意味を、自分の中で照らし合わせ、答え合わせ、最後までちゃんと自分で咀嚼している。
大事なのは、答え(と言われているモノ)をなぞるのではなく、自分ゴトとして捉え、真面目に考えること。本来、悟りって、そういうことだと思う。
「大丈夫、心はやがてのどかな海にたどり着くから」という言葉の意味が、読後にスッと入り込むと思う。
ぎゃーテー、ぎゃーテー…
って、変な響き、って思ってたけど、、、
こんな素晴らしい意味があったのね。
無知って罪。
Posted by ブクログ
般若心経をベースにした、こうの史代による漫画。本文内に印刷された「空色」と、般若心経の「『空』の観念」を掛けたタイトルがお洒落。
コロナ(と思われる感染症)禍の現代に生きるひとりの女性の物語と、観自在菩薩によるシャーリプトラへの説法(すなわち般若心経の全文)がオーバーラップしていく構成。説法は般若心経を基本にしているのだけれど、ところどころに理解の助けとなる言葉や例えが添えられ、物語と一体化していて分かりやすい。
とはいえ、“ならばこれが「空」であるのか”と問い出すとまた難しい気がするけれど、物語としては納得があり、ふたつの世界が重ね合わさる瞬間には漫画としてのカタルシスがあり、読み応えがあった。
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