セルバンテスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1155円
379p
スペイン長編文学の『ドン・キホーテ』本当面白い。第33章の「軽率な好奇心の男」に出てくるカミーラが好き。完全に善良で受け身な女性より、欲望やずるさを持つ女性に魅力を感じる。愛と裏切り、被害者性と加害者性が同居する人物像が面白いと思う。
「幸いわたしはまだ若いから、命さえあれば、まだまだやり直しはきくというものです。ですが騎士の旦那、あなたがこの哀れな連中を助ける施し物をお持ちだというなら、それはありがたいことで、神様はきっと天国でその善意にお報いになるでしょうし、わたしらはこの世であなたのために心してお祈りしますよ。あなたが、その立派な外見に似つかわしいほどの健やか -
Posted by ブクログ
1210円
447p
「だって、いかに細心の注意を払い、いかに力量を発揮しようと、原作がもつ本来の香気と風姿を伝えることはどうしても無理ですからね。」
—『ドン・キホーテ 前篇一 (岩波文庫)』セルバンテス, 牛島 信明著
「なぜかと言えば、いやしくも歴史家たる者、あくまでも精確を期し、真理を求めるべきであり、決して感情に左右されたり、なんらかの利害や恐れ、あるいは私怨や愛憎に影響されたりして真理の大道から足を踏みはずすようなことがあってはならないからである。あくまでも重要なのは真理であって、その母たる歴史は時間のライバル、出来事の保管所、過去の証人、現在の手本にして教訓、そして未来 -
Posted by ブクログ
長編をここまで丁寧にダイジェストしてくださった訳者に感謝。
ずっと読んでみたかったけど長いし途中で飽きちゃいそうだなぁと思ってた古典に手を出せて嬉しい。
最初はドン・キホーテのいかれ具合にあきれつつ、終わる頃にはサンチョ・パンサや周囲の人間がドンキホーテを遍歴の旅へと戻るようすすめるように、読者までもが「なんで正気にかえっちゃったんだよ!!まだまだ君がずっと遍歴の旅をする姿を見せておくれ…」という気になってしまう。
なぜだか応援したくなる…不思議だ……
とくに後半から『ドン・キホーテ』の前編が出版されたことでドン・キホーテが有名になって皆が彼の妄想を現実にしてからかってやろうとしているのが -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ドン・キホーテ』はシンプルに読み物として面白い本です。
その中でも最初の1冊目は特に面白い。
冒頭の序文はとっつきにくいが本文に入ってしまえばすこぶる読みやすいです。
思わずくすっとしてしまうようなユーモアあふれる文章が続いていきます。
とりあえず1冊目を読んでみてそれで続きが気になるなら2冊目以降へと進んでいく。
それくらいの気持ちでまずは十分なのではないでしょうか。
大ボリュームに威圧されて1冊も読まないというのは本当にもったいないです。
1冊目にこそドン・キホーテの面白さのエッセンスが凝縮されています。
おまけに世界的に有名な風車の冒険にもしっかりとお目にかかることがで -
Posted by ブクログ
ネタバレドン・キホーテについては、高校世界史の授業(かれこれ20年前)で知識として知った程度のまま、ここまで過ごしていた。
ただ近々、ドン・キホーテに関する舞台を観に行くので予習のつもりで読んだ。
この本は、上下巻あるドン・キホーテの物語を一冊にまとめたもので、訳者の方がドン・キホーテとサンチョ・パンサの物語として読んでもらうために二人の物語に関わりのない章は割愛するなどしてまとめたものだ(訳者あとがきより)。
挿絵ページもあり、全360ページほど。
登場人物の喋り方もとても個性的で、楽しく読めた。
読みながら、ずっと「これは何か私の知ってる何かに似ている」と思っていた。
それは「かいけつゾロリ」 -
Posted by ブクログ
高潔で気高く勇敢な精神的美徳を兼ね備えた騎士ドン・キホーテ。
その美徳は通常、それ自体が絶対的価値のように思われるが、そういった内面的な美徳の価値いかんが、いかに外部に影響されるかを如実に物語っている爆笑ストーリー。
騎士道物語の読みすぎで
現実と空想の境目がなくなり
空想そのものが現実となったドン・キホーテにとっては
通りがかりの羊飼いは敵に見え「ハイヤー!」と立ち向かっていけば、通りがかりの棺を運ぶ神父さん達を不届き者として叩きつけて追い散らす、そうかと思えばコイツは頭が狂ってるよと思われて棍棒でボコボコに殴られ、元々4本しかなかった奥の歯は、しまいには2本しかなくなってしまう。
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Posted by ブクログ
2017年15冊目。
読みすぎた騎士道物語に取り憑かれ、自らを騎士だと思い込み旅立ってしまった男。
すべての災難を「これは遍歴の騎士だからこそ起こる試練だ」とむしろ幸いと捉え、
自分の助けを待っている人がいるという勘違いから生まれる尋常じゃないタフさ。
盲信の利点。その姿は、滑稽でありながら勇ましく、どこか羨ましくもある。
勘違いも徹底すれば役に立つ。(やりすぎて被害を受けている人たちも大勢出てくるが)
基本的に気楽に笑いながら読めるコミカルさの中だからこそ、時々現れる至言が際立つ。
章ごとに短編のようにオチがきちんとある場合が多いから、毎日少しずつ読んでも十分楽しめる。
古典だからといって