魯迅のレビュー一覧

  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

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    ネタバレ

    ⚫︎受け取ったメッセージ
    無知は最大の罪

    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)
    中国の文学者・思想家である魯迅の長編小説。1921年、中国の新聞「晨報」に発表され、注目を集めた長編小説。辛亥革命の時代を生きる阿Qという日雇い労働の男が、ある事件をきっかけに土地を追われ、意味もわからぬまま革命に加担、処殺されるまでを描いた。自尊心が高く無知蒙昧な愚民として典型化された主人公を通して、当時の中国社会の病理を鋭く告発した作品として評価された。特にこの作品を気に入った毛沢東が談話でしばしば引き合いに出したため、魯迅の名声が高まったと言われる。

    ⚫︎感想
    都合の良い方ばかりを信じる人間の習性、何も学ばない人間の行き着く先は、身の破滅。常に広い視野を持とうという姿勢を大事にしなければならない。興味がなかなかわかない、でも大切だと思うことにも、一通り知識は持っていたい。

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    2023年10月31日
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

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    1900年代初頭の中国の社会情勢がよく読み取れるような本だった。
    中国史には詳しくないが、それでもどのような背景でこの短編・中篇小説が書かれているか、背景が思い浮かぶ描写が所々に見られた。
    少し言葉が難しいところもあるが、注釈も書かれているので読み進めやすい本。

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    2023年07月31日
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

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    じぶんの書物とその発露のことを吶喊!と言える覚悟よ〜
    まあなんてことなく、寂しさから、とか、あることをなんとなく書きました、とか言ってるけどほんとうに心決めてないとできないことよね、かっこいい

    文章もかっこいい、逃げてないかんじがある

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    2023年02月09日
  • 阿Q正伝

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    子供の時、いつもかよっていた本屋の棚にあって気になっていたけど、なかなか読む気になれず今日初めて読んだ。やっぱりあの時読んでおいたらよかったなあと思う。子供の時に読んでいたら、もっと違う大人になっていたかもしれない。
    ということは自分も阿Qと同じということか。。。

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    2023年01月02日
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

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    清朝末期の貧窮知識人(?)を描き出す短編

    ■孔乙己
     官僚身分であることを示す官服(すでにボロボロになっている)を着てツケで呑む。そのうちツケも通らなくなり…


    ■風波

    村の知識人
    本を振りかざして三国志の人物批評をする

    “趙七爺は隣村の茂源酒店の主人である。五里四方の内ではたった一人の図抜けた人物で兼ねてなかなかの学者先生である。彼は学問があるのでいささか遺老の臭気がある。


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    2022年11月03日
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

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    岩波文庫 
    魯迅 「 吶喊 」 解説 竹内好

    愚民の精神を改造するには、医学でなく文芸だと宣言した「自序」に始まる短編集。苦労人 魯迅の雄叫びと皮肉といったところ


    儒教道徳が人を生きづらくすることを人喰いに喩えた「 狂人日記 」〜ラストシーンは、仁義道徳をまだ知らない子供に将来を託したということか?


    奴隷根性の世界を描いた代表作「 阿Q正伝 」〜ラストシーンは、自序の「具弱な国民は〜どんなに頑強であっても〜見せしめの材料と、その見物人になるだけだ」を意味?


    政治的な意図を持つ啓蒙小説なので、対立は匂わせるだけで、抵抗を煽るレジタンス文学というより、寂寞を憂い、民心改造を強調している


    「髪の話」の「すべてを忘れるのが幸福なんだ。自由とか平等とか、そんな言葉をおぼえさせると、一生苦しみの種だ」が奴隷根性だと思う


    「故郷」思うに希望とは〜それは地上の道のようなものである。もともと地上に道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ





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    2022年06月09日
  • 故郷/阿Q正伝

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    魯迅が漢方医学に疑問を感じ日本に留学、医学を目指していたのが、なぜ文学に道を変えたのか、という「自序」に始まり、「自国の窮状を憂え、なんとかしたい」というような短編が、冷静な描写だが叫びの迸るような作品群になっている。

    中でも中編「阿Q正伝」の内容は、現代のデストピア小説にも通じるものがあっておもしろい。たしかトルストイの民話風の作品にも、短いのがあった気がする。短絡的かもしれないが両雄とも、小説の気風として大陸的なものを感じる。悲惨だけれどもおかしみがあるようなところが。

    わたしが読んだのは、竹内 好訳『吶喊』
    ​(『魯迅作品集 1』 筑摩書房1966年発行より)

    「自序」「狂人日記」「孔乙巳」「薬」「明日」「小さな出来事」「髪の話」「風波」「故郷」「阿Q正伝」「端午の季節」「白光」「兎と猫」「あひるの喜劇」「宮芝居」の14短編が収めてある
    昔、教科書で習ったのは「狂人日記」「阿Q正伝」

    この光文社文庫​新訳には「明日」「髪の話」「風波」「白光」「宮芝居」はない。
    この新訳も読んでみたい。

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    2021年12月17日
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

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    おまえ(祖国フィリピン)は社会的な病に苦しんでいる。わたしはみずからの自尊心さえ犠牲にして、ベールに隠された(病に苦しむ)おまえの姿を明らかにしよう。わたしもおまえの子として、おまえの欠点と弱点のために苦しまなければならない。ホセ・リサールRizal『ノリ・メ・タンヘレ』1887

    ++++++++++++

    阿Q。日雇い労働者。自尊心が強い。強者には媚びへつらい、弱者には威張り散らす。強者の理不尽には理屈をつけて自分を慰める「精神勝利法」。都合の悪いことはなかったことにする「忘却術」。ちっぽけな自尊心を癒している。無知と無自覚。中国民衆に蔓延した情けない道徳観(奴隷根性)を変えなければならない。魯迅『阿Q正伝』1922

    女の天性には母性と娘性とがあるが、妻性はない。妻性は無理に作られたもので、母性と娘性との混合でしかない。魯迅『而已集 小雑感』

    絶望は虚妄である。希望がそうであるように。魯迅『野草』1927

    *魯迅Lu Xun(ルー・シュン)。日本へ留学(1902)。(現)東北大学医学部で藤野教授に医学を学ぶ。魯迅「中国人は日本人の誠実さ・真面目さを学ばなければならない」▼同胞が公開処刑されるのを好奇の目でみる中国民衆に衝撃を受ける。文学で民衆の精神を変えようとした。

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    2025年05月05日
  • 故郷/阿Q正伝

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    ネタバレ

    科挙試験に落ちて馬鹿にされて死んだ人と肺病の人に血の饅頭食わせる話とか、バッドエンド集?と思ったけどエッセイのような話はかなりよかった 小さな出来事が一番好き ちょっとした事なんだけど素敵な文章で書かれてて良かった
    血の饅頭の意味がわからなかったけど前に胎盤を漢方薬にする話とか読んだことあったから血も薬なのかなって思いながら読んだ 肺病の人が亡くなってすぐ清明祭やってた感じだけど、1年やらないんじゃないのかな それとも1年経ってもあんなに嘆き悲しんだのか
    子供を叱らないおばさんの話めちゃこわだった ああやって罠にはめる人いるんだよな
    阿Q正伝は故事とか有名なセリフを知ってて頭良さそうなのにやってることは直情的で愚かなのギャップがすごかった 精神的不戦勝しておけばまだ平安に暮らせたのでは
    狂人日記の書き出しすごい好き 今夜は素敵な月明かり

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    2021年05月23日
  • 阿Q正伝 (まんがで読破)

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    「藤野先生」「髪の話」「明日」「狂人日記」「阿Q正伝」が収録。
    中国清代末期から辛亥革命あたりの世相、文化、迷信、偏見など負の部分が様々な主人公を通じて浮き彫りにされている。
    阿Q正伝については、負け惜しみでプライドだけを守り、己を律して学びも得なかった人間がどのように破滅していくか、今にも通じる教訓になるかもしれない。

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    2020年06月29日
  • 阿Q正伝 (まんがで読破)

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    人類が選ぶ悲惨で理不尽な環境から救い出したいと願い
    病んだ肉体を直す医者を志すが
    人々の荒んだ心の病に気付き文学で癒やすことに転向し
    所有という強欲からなる競争心の醜さを訴え
    調和の取れた社会を模索するがこれにも失望していく中で
    恩師の面影に一縷の明かりを見て又あるき始めるという
    暗い物語
    マンガでダイエストにするとあっけないものである

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    2018年06月30日
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

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    「故郷」は確か、高校の現代文の授業で読んだ覚えがある。非常に情景描写の美しい短編で、印象的である。特に好みなのは、「孔乙己」。酒場の描写で、映画「紅いコーリャン」のワンシーンを思い出した。それにしても、孔乙己はお人よし過ぎたのだ。
    中国事情に疎すぎるため、巻末の注をパラパラとみていると、頁がなかなか進まなくて苦労した。背景知識もある程度ないと、本当の意味では楽しめないのかもしれない。

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    2018年06月18日
  • 故郷/阿Q正伝

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    魯迅の代表作を新訳したもの。故郷、阿Q正伝のほか、狂人日記等を掲載している。明治期の日本文学の影響を感じさせる。魯迅の評価は、時代背景や新しい文体で書いたことも大きいのだろう。いつか原文でも読んでみたいと思った。

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    2018年05月31日
  • 故郷/阿Q正伝

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    東京で近代文学を学んだ魯迅は
    本国において、ブルジョア生活を満喫しながら共産党を擁護していた
    大陸的なおおらかさというか、虫がよすぎるというのか
    ポストモダンのはしりと呼べるのかもしれないし
    ある意味では戦後日本を先取りする存在なのかもしれない
    そういう人物だった
    作品には、自虐的な認識も反映されているように思う
    この本の解説では、大江健三郎や村上春樹に与えた影響について
    論じられている

    「孔乙己」
    科挙の合格を志しながら、初級試験に受かることすらできぬまま
    ホームレスに落ちぶれたアル中おじさんのプライド

    「薬」
    人血饅頭を万病の薬とする野蛮な風習残りし時代に
    奇跡の花が咲き誇る

    「故郷」
    身分の高い家の息子が、平等な世界を一瞬夢みる話
    のんきなものだ

    「阿Q正伝」
    おれは絶対悪くない、ほんとのおれは世界で一番えらい
    そんな考え方で自分をなぐさめるみじめな男
    その軽薄さはしかし、君子ならざるすべての人民に共有されるものだ
    革命がそのことを一瞬だけ明るみにさらす

    「端午の節季」
    阿Qとは正反対に
    人間みんな似たり寄ったり、という理屈で自分を慰める教師の話
    みんな給料が出なくて困っている
    とはいえ、みんなで踏み倒せば借金も怖くないだろう
    しかし宝くじに当選するのはひとりだけだ…

    「あひるの喜劇」
    蛙とあひるの共存は可能か否か
    共産独裁体制の未来を予見するかのようなユーモア作品

    「藤野先生」
    民族の敗北を素直に、率直に受け止めようとするところに
    魯迅文学の原点がある
    太宰治「惜別」の元ネタ小説

    「范愛農」
    出資と言い換える欺瞞によって賄賂を受け取りつつ
    間違った人物ならば出資者といえども批判するのが公正というものだ
    そう嘯いて罵倒的論陣を張る新聞社
    それに文句をつけたらつまらない人間というレッテルを貼られてしまう

    「兎と猫」
    兎を殺害した猫に復讐を企てる男の子

    「狂人日記」
    被害妄想者の日記が食人の風習を告発する

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    2017年02月18日
  • 故郷/阿Q正伝

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      岩波文庫の竹内好訳を読んでから、この本を読んだ。
     竹内好の日本語は見事だと思うが、原文の表現を生かし、現在の日本語で書かれた本書も大変良い。
    魯迅の文体に近い訳になっているというだけでなく、注釈、解説が素晴らしい。竹内好の注釈も非常に詳しいが、この本の方がわかりやすい。例えば「阿Q正伝」で、阿Qが県城に行ったあと、(竹内訳では「城内」)田舎に帰って、県城で誰でも「麻醤」を打っていると知識を披露する。竹内の注には「ごま味噌の意、麻雀と同音。このころは上層のごく一部でしか麻雀はやらなかった。」と書かれている。藤井注は「半可通の阿Qによる『麻将』すなわち麻雀の言い間違え。」とある。この注で、阿Qが都会に行った田舎者の常で、知ったかぶりして自慢していたということがわかった。同じく「柿油党」についても、竹内の注では意味が分からなかったものが、「『自由党(ツーヨウタン)』という言葉がわからず、似た音の『柿油党(シーヨウタン)』と解釈したもの」で、村人たちも阿Q同様、意味もわからぬまま感心していた、と読み取れた。阿Q正伝が伝えたかったことを考えれば、この辺のことが読み取れるかどうかはかなり大事なところだと思うが、竹内注では読み取れないのだ。(まあ、読み取れる人もいるんだろうけど、わかりやすい書き方ではない。)
     ただ、教科書に載っていた「故郷」をもう一度読みたいという人は、この本では同じ感動を得ることはできない。こちらの方が、より原文に近いのだろうが、高橋健二訳の「少年の日の思い出」や内藤濯訳の「星の王子さま」のように、その日本語訳があまりに広く長く読まれたため、たとえ多少間違っていても、なじみのある方に懐かしさを覚えてしまうのだ。竹内好は長い原文を短く切って、歯切れよく、印象深く訳している。「故郷」に関しては、竹内訳でよいではないか、と思ってしまう。
     『吶喊』には入っていない「藤野先生」や『吶喊』の「自序」の漢方医のことを詳し書いた「父の病」も入っていて、魯迅の代表作が網羅されている。値段は岩波よりちょっと高いが、これから買うなら絶対にこちらが良い。訳者による解説も大学の講義のようで面白い。

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    2016年08月22日
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

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    多分大多数の人と同じく、教科書で「故郷」を読んだだけで大人になってしまったのだが、名作をきちんと読みたいと思うようになり、読んでみた。やっぱり魯迅は竹内好、と昔買ってほったらかしていた岩波文庫を読む。
    原題は『吶喊』。はじめの「自序」で、魯迅が文学を志し、この短編集を書くに至った理由が綴られている。父が闘病中、名医と言われていた漢方医にかかり、高価な薬(三年霜にあたった砂糖きび、つがいのコーロギなど、)を処方された挙句死んでしまい、「漢方医というものは意識するとしないとにかかわらず一種の騙りに過ぎない」と西洋医学を学ぼうとするが、仙台の医学専門学校に留学した時、ロシアのスパイの容疑で斬首される中国人と、その様子を見る野次馬の中国人のスライドを見せられ、「医学などは肝要ではない、と考えるようになった。愚弱な国民は、たとい体格がよく、どんなに頑強であっても、せいぜいくだらぬ見せしめの材料と、その見物人になるだけだ。病気したり死んだりする人間がたとい多かろうと、そんなことは不幸とまではいえぬのだ。むしろわれわれの最初に果すべき任務は、かれらの精神を改造することだ。」と考えるに至る。
     その思いが一番よく表れているのが「阿Q正伝」である。この本の中で一番長い。最底辺に生きながら、自分の中で理屈をつけてプライド高く生きる愚かな男阿Q。その死に方は、魯迅の憤りを伝える。お前たちは阿Qと何の違いもないのだぞ、ここまで書けばわかるだろう、という。
    しかし、本当に名作なのは「孔乙己」ではないかと思う。「故郷」もそうだが、ここには憐れみとやさしさがある。ユーモアは阿Qにもあるが。その他「薬」「小さな出来事」「端午の季節」なども良い。これを読むと、魯迅が作家として優れていることがよくわかる。
    名作はやはり読む価値ありと思える一冊だった。

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    2016年08月18日
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

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    狂人日記が印象的。他の短編も、当時の中国の農村の様子が目に浮かぶ佳作。翻訳もとてもこなれていて読みやすい。
    (2015.6)

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    2015年06月16日
  • 阿Q正伝・藤野先生

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    異次元性を感じる人物が共通して登場するのは、当時の政治、社会に対する何かのメッセージだったのか。歴史の教科書の中の世界と思っていたものが身近に感じた瞬間だった。

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    2014年04月30日
  • 故郷/阿Q正伝

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    吶喊に収録されている作品は、救いようのない登場人物が多いが、
    なぜが自分を投影させつつ考えさせられる物語が多い。
    いろいろなとらえ方のできる作品が多く、読後も深く考えさせられる。

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    2013年09月02日
  • 故郷/阿Q正伝

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    古本で購入。

    魯迅の作品で読んだことのあるものと言えば、中学の教科書に載っていた『故郷』と高校の教科書に載っていた『藤野先生』くらい。
    最も有名な『阿Q正伝』を読んだことがないので、いい機会だと思い読んでみた。

    『阿Q正伝』について言うと、まぁおもしろくはない。
    徹底して描かれるのは、革命前後の中国の民衆の愚かさだ。
    阿Qという容姿・教養・財産すべてを持たない男を象徴として、彼自身、また彼を愚弄し嘲笑する街の人々を、魯迅は猛烈に批判している。

    物語の最後、略奪行為に加担したと濡れ衣を着せられ阿Qは銃殺される。
    しかしそれを見た民衆は言う。
    「銃殺はどうもいかん。斬首のようなおもしろみがない」
    この精神性こそ、日本留学中の魯迅が見て衝撃を受けた、「スパイとして日本軍に処刑される中国人とその様子を見て喝采を挙げる中国人」のニュース映画そのままである。
    魯迅にとっての「革命」は、こうした中国の民衆を「文学」によってあらためることだった。

    魯迅の文学性を見るという点では興味深い作品なのかもしれないが、物語としてはイマイチ。
    映像で表現すれば、また一味違ってくるかも。

    個人的におもしろかったのは『狂人日記』。
    「周りの人間が自分を喰おうとしている」という被害妄想に取り憑かれた男の日記という体裁の作品。
    最後が全くまとまりもなく終わっているのも、妙にリアル。

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    2013年08月16日