松笠は生き死にに関わるような怪我では無かったようで…と一瞬安心させられてからの親御さんの抗議でハッとさせられたなぁ…
そりゃそうだ。子供を学校に預けている親からすれば、担任教師が事故のきっかけとなったガラの悪い学校の生徒と交際していると知った上で放置していたとすれば、この事件を学校の責任と考えるのは当然の話
他方で、松笠自身が本当に守りたかった、自分が彼氏とその場に行った事、ましてや自分と塩見の交際は間違いではないという点は無残に打ち砕かれてしまった
これらを経験した土岐が千鳥に対して頑なに成るに不思議など無い、むしろ生徒を守る為に彼女が採る当たり前の選択に思える
だからこそ、そんな土岐が自らの経験則を覆すようにして校長に”チャンス”を願い出たのは驚かされたな…
直前に彼女が言及したように、実際に何かが起きた際に教師が保障出来る範囲は限られている。それを判った上で子供達に挑戦の機会を設け、その責を負うと明言する様には並々ならぬ覚悟が感じられたよ…
これは確かに塚田が言及したように、凛太郎達が開いた可能性だ
その反面、同じく言及されたようにこの可能性を拓いたのは千鳥の中では凛太郎達だけであるのも事実なんだよね……
描かれている範囲内とか凛太郎の周囲に居る同級生とかを見ると、言う程ガラの悪い生徒ばかりではないと見えてしまうが、桔梗からの悪評に当て嵌まる生徒がまるで居ないという話ではないだろうし
それでも10年前よりはマシな状況になっているし、凛太郎達が可能性を拓けるなら他の生徒達も同じように出来るかもしれない。状況は変えられるかもしれない
”信頼”という名の道、本作が始まった頃は『ロミオとジュリエット』風の対立集団内における秘密交際な物語に思われていた内容が、いつの間にか小さな時代を変え得る善意へと大きく飛躍したように思えるよ
そうした変革の中心者である凛太郎達、薫子達が一堂に会してこの成果を共有し合うシーンは良いなぁ。勿論、直前の凛太郎と薫子が抱き合うシーンも良いけどさ(笑)
さておき、行われるは情報共有。凛太郎達の健闘を讃えつつ、土岐がくれた”チャンス”についても話し合える
そうして改めて認識できるのは土岐の教師としての優しさか…。彼女って凛太郎達の関係が途切れるかもしれない事態の発端である為に、下手をすれば敵の印象を抱いてしまう
でも、薫子が感謝を口にしたように、彼女らだって生徒を押し潰そうだなんて考えていたわけではないと判っている
土岐は単純悪などではなく、教師であるというある意味当たり前のポイント
そうした共有が行われた為か、177話で行われるのは桔梗の教師による自省か…
二人が凛太郎達の態度に感じ入るものがある点は話し合いの段階で見えていたけど、まさか絢斗から思わぬ反論を受けていたとは
いや、あれは嫌味とか反撃のつもりではなく、絢斗なりに心配する、つまりはこれからの可能性をより拓いていく上で障害となり得る要素を告げただけなんだろうけど、絢斗の言及は桔梗の教師にとって思い当たる節が有り過ぎる己の罪、正しいと信じていた自分達い誤りがあったと突き付けられた刃
それこそ、教師として責任を取らなければならないような……
だとしたら178話冒頭の表現はそういう意味なんだろうけど、薫子達との話し合いは土岐の覚悟にどう影響するのだろうね…
すずか達が言及したように土岐の教えを受けた彼女らは千鳥に対して偏見と侮蔑を持って接してしまった経験は確かにある。でも、亜由美が言うように彼女らはその教えを押し付けられたものとして言い訳せず、身から出た行動として反省できた。桔梗の教えに反するように凛太郎達と仲良くできた
だから彼女達は千鳥側と同じように、これからの可能性の話を自ら発せられるのだろうね。それはまさしく校長が言及したような”大人”の姿かもしれない
ならば尚更に土岐は”大人”として彼女らに向き合う必要が生じてしまうのかな…
薫子が校長室に呼び出された際の過ぎた発言、そしてこれからも薫子と凛太郎の交際を認めるならかつての悲劇を知る者として担わなければならない責任
二人の話し合いは可能性を踏まえつつも、過去と未来を紐づけて話すものとなりそうな予感…