小林多喜二のレビュー一覧

  • 蟹工船・党生活者

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    小林多喜二文学忌、多喜二忌

    大正末期から昭和初期にかけて文学を階級闘争の手段とするプロレタリア文学が生まれた
    プロレタリア文学の代表作
    蟹工船が、1929年の作品で作家として認められ
    党生活者は、1933年小林多喜二没後発表
    特高の取り調べの拷問で亡くなっている

    「蟹工船」
    北洋の蟹工船の労働者たちの劣悪な労働環境
    資本家からの圧力
    その底辺の生活者が自発的に支配へ抵抗を始める

    前半はホラーであろうか、サスペンスであろうかという船内の劣悪で残忍な様子
    そこから立ちあがろうとする労働者

    なぜか2008年に蟹工船ブームがあったとのこと
    保存していた文庫本の出版年からすると
    高校生の時読んだ

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    2025年02月20日
  • 蟹工船・党生活者

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    ・1か月にわたる長期出張中に、家族に会えない寂しさから、これって遠洋漁業漁師と変わらないじゃん、と思い手に取った1冊。前からずっと読みたかった。
    ・内容は、昔の本の字体でそこまで入り込めなかったが、蟹工船は極めて過酷な労働環境、資本主義の極みであることを感じ取った。
    ・とはいえ、その過酷な環境の中で、頼れるのは己の健康・肉体であり、どのような環境においても、結局頼れるのは自分しかいないということを、立場・時空が違えど感じた。もちろんより良い環境を選んで働くことは大切なのだが。
    ・駐在の取りやめ、組織のとしての意思決定力不足等、目の前の仕事・組織が嫌になり逃げることを考えていたが、もちろんそれは

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    2024年12月04日
  • 蟹工船・党生活者

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    恐ろしいぐらい、何も響かなかった。自分の価値観を広げるため、と有名な本、難しい本を手に取っても、自身の価値観へ訴えかけるような取っ掛りがないように思えてくる。それに比べてこの本に感銘を受けている人もいるわけで、浅い感想しか抱けなかった自分が恥ずかしく思えた。感受性が足りないのか、理解するための知識が浅いのか。どちらにせよ自身の浅さを自覚したため悔しい気持ちが残った。この本が悪い訳ではなくきっと私が理解出来なかっただけなので星3。

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    2024年11月29日
  • 蟹工船・党生活者

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    プロレタリア文学というものを初めて読んで、当時の日本に生まれなくて本当に良かったと感じた。今では考えられないほど、労働者に対する扱いがひどく、正当な賃金を貰えないばかりか、暴力を受けることまであり、これが今と同じ日本という国であるとは想像がつかない。当時の日本の状況や労働者の扱いを知るきっかけにもなり勉強になりました。

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    2024年08月28日
  • 蟹工船・党生活者

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    本当に読んでいくたびに地獄とはこの事かとおもった。ここまで時代に逆行した小説を当時描いていたのは本当に凄いと思う。

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    2024年07月15日
  • 蟹工船・党生活者

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    資本家が労働者(労働力)を搾取する話。
    労働者が船上で蟹を収穫〜缶詰にするまでを描く。
    1日16時間労働、休日なし、栄養失調で死亡、入浴できず体に虫が湧く等、劣悪な環境で酷使される。

    労働者として働くにあたり、色々考えさせられた。
    労働では豊かになれないなど。森岡さんのいう通り、資本家になろうとすればなれるのに、なれないのは観点の差だと思った。読書、違う職業の人と話す、など自分の常識の殻を破り俯瞰して物事を見るようにする。

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    2023年02月25日
  • 人を殺す犬

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    気分が悪くなるほどの残虐性。
    土佐犬は1ミリだって悪くない。
    確かに源吉はかわいそうだけど。
    殺される筋合いはない。

    #怖い

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    2022年10月20日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    歴史の教科書に登場する本ですので、気になってました。
    弱い者達が夕暮れ、更に弱い者達を叩くような劣悪な労働環境の描写を通して、名もない労働者たちの団結を焚き付けるかのような印象でした。
    短く、方言そのままで、臭そうな表現は、共産主義への共感と資本主義への反感を高めるための計算的思惑だったのかなとも思えて、当時はそういったところが言論弾圧される口実になったのでしょうか。

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    2023年02月04日
  • 一九二八年三月十五日

    購入済み

    蟹工船の…

    蟹工船を読んで~のコレも読んだ方が良いかと思ったけど、✕✕が多すぎて何が何だかイマイチわからん。
    塀の中の…ような感じかな?

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    2021年10月05日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    以前から無性に読みたかった小説。
    悲惨な労働環境や拷問の強烈な模写が著者の訴えたい事を倍加させてとにかく刺激が強かった。
    当時の労使環境は劣悪だったけど、現在も根本的には変わって無いような気がするな。
    資本家と労働者、使う者と使われる者・・・。
    自分もこのままじゃいけないよな。

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    2018年11月19日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    プロレタリア文学の代表的作品。函館から出航し樺太やカムチャッカ周辺の水域で蟹を水揚げし船内で加工する蟹工船内という、劣悪な労働環境の中で酷使され使い捨てにされる労働者を描いたものである。作品中に主人公が存在せず、客観的に描かれた集団としての労働者が物語の中心である。労働者達は物語中、個別の名前も与えられず、その心理描写すらない。個の存在を徹底的に排し、あるのは集団としての人間であり、共産主義の思想そのものである。発表当時、発禁処分となったのは当時の時代背景からすると当然ともいえる内容である。一方で、洋上の蟹工船における実質的支配者である作業監督は、物語中で唯一名前を与えられている浅川という登場

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    2018年10月08日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    「蟹工船」は資本家が,「 一九二八・三・一五 」は国家権力が,いかに労働者を残酷・無慈悲に搾取・迫害していたかを描く。

    しかし,労働環境では過労死・ブラック企業が蔓延り,人質司法がまかり通っている現代と,どれほど違うだろうか。

    ちなみに,青空文庫の「 一九二八・三・一五 」は,検閲された本を底本にしているようで,削除されている部分がある(「共産党」など)。

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    2014年05月01日
  • 蟹工船・党生活者

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    【フレーズメモ帳】
    自分の母親ぐらいを同じ側に引きつけることが出来ないで、どうして工場の中で種々雑多な沢山の仲間を組織することができるものか。
    それはもちろん45であろうと、細胞の懸命な活動がなかったら、工場全体を動かすことの出来ないのは当然であるが、その45人が懸命に働いて工場全体を動かすためには、工場の中の大衆的な組織と結合すること(或いはそういうものを作り、その中で働くこと)を具体的に問題にしなければならない。そのための実際の計画を考顧しなかったなら、矢張りこの45人の、それだけで少しも発展性のない、独り角力(ずもう)に終わってしまうのだ。、

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    2025年01月24日
  • 小林多喜二名作集「近代日本の貧困」

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    プロレタリア作家小林多喜二の作品集。2中編、4短編、1戯曲、3評論を収録。資本主義下での抑圧の在りようは、今も嘗ても大差ないようだ。資本主義や帝国主義戦争への批判は今なお当を得ているに違いないが、しかし多喜二が描くような運動が当時と同じ情熱で現代に蘇ることは最早在り得ないように思う。左翼運動を扱った作品を読むたびに、"運動的なるもの"への嫌悪が思い出される。全ての価値を革命成就への効用で計る政治的還元主義、そこから派生する禁欲主義。連赤事件にも通じる、非人間的な暗さが嫌なのだ。現代には現代の抵抗運動の姿が在るはずで、それはとにかく陽気で愉快なものでなければならんと思う。

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    2011年03月27日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    難しかった…。やっぱり、昔の本は読み難い。自身の読解力の低さを再認識させてくれた一冊。
    蟹工船というとあまりイメージが湧かないが、つまるところよく話に聞くマグロ漁船と同じようなものだと考えてよかったのだろうか。辛い工船上での生活を書いた物語だった。
    一九二八の方は、蟹工船と比べると割合イメージしやすい話だったと思う。ただこちらも辛い物語だったなぁ。小林多喜二の本を読んだのは初めてだったのだが、こういう作風の人なのだろうか。うーん、精進しないとなぁ。

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    2011年02月19日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    プロレタリア文学の代表的作品。函館から出航し樺太やカムチャッカ周辺の水域で蟹を水揚げし船内で加工する蟹工船内という、劣悪な労働環境の中で酷使され使い捨てにされる労働者を描いたものである。作品中に主人公が存在せず、客観的に描かれた集団としての労働者が物語の中心である。労働者達は物語中、個別の名前も与えられず、その心理描写すらない。個の存在を徹底的に排し、あるのは集団としての人間であり、共産主義の思想そのものである。発表当時、発禁処分となったのは当時の時代背景からすると当然ともいえる内容である。一方で、洋上の蟹工船における実質的支配者である作業監督は、物語中で唯一名前を与えられている浅川という登場

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    2011年03月16日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    『おい地獄さ行くんだで!』

    流行に若干乗り遅れて読みました。
    流行の理由として「現代の社会状況と通ずるものがあるから」というのがあったと思うんですが、果たしてどうなんでしょうか。
    私は別に読んでいて現代社会との共通項は見出さなかったです。
    ちょっとこじつけっぽいと思いました。

    内容に関しては、匿名性(個人の感情の描写の無さ)という点が気になりました。
    プロ文の根底にある思想を思えばまぁ確かに。という感じでしたが。
    前にレビューをあげた「こころ」などのいわゆる王道文学とはまた違った味わいがあります。
    蟹工船ブームということで舞台化に映画化にとさまざまなメディアミックスが展開されているのでブー

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    2009年10月04日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    東京ミルクホールのお芝居を観たときから読もう読もうと思っていて、やっと手にとってみた。
    蟹工船のラストは、あんな風になっていたのだと知って納得。
    何だか読み終わった後に重苦しくなる本。
    何箇所か、あまりにも生々しすぎる表現にまともに読むことが出来ない箇所もあった。
    著者自身も、拷問によって殺されていることを考えると、更に気分が重くなる。
    目を背けてはいけないことなのだとしても。
    一時ブームになっていたのは、いつの時代も労働者が苦しいのは一緒という事実からなのかもしれないけれど、自分がやりたいと思った仕事を目指すことが出来ている自分は幸せなのだと思った。
    結局そうやって比べてしまう自分の小ささに

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    2009年10月07日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    8/4 蟹工船 心にさざなみすら起たず。
            歳のせいか?
            資本主義が洗練されたのか?
            きっとローンのせいだろう。

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    2009年10月04日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    高校生の頃、歴史の時間にタイトルだけは聞いたことがありましたが、読みたいとは思っていませんでした。
    最近、新聞などでよく聞くようになったことから興味をもち、試しに読んでみました。
    もっと堅くて難しい本かと思っていたけれど、案外読み易かったです。船上での出来事がリアルに描かれていました。
    それにしても、最近この本に共感する人が増えてるっていうのは、本当なのかしら。私には、蟹工船で描かれているものは、ワーキングプアの言葉では片付けられないように感じられました。もっと主体的に闘っているようにみえました。

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    2009年10月07日