小林多喜二のレビュー一覧

  • 蟹工船(まんがで読破)

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    ネタバレ

    ロシア船に助けられる場面、池上彰の解説で小林多喜二が共産党員だったからというのが繋がった。
    資本主義で労働者の権利や労働条件が守られていないと悲惨なことになるというのはもとより、上司が仕事のできない人だと更に悲惨なことになるなぁと改めて感じた。
    蟹工船が更に普及したら闇バイトとか減るのでは。

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    2026年03月02日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    難しい内容だったけど、割とあっという間に読めた。
    1920年代のこういった劣悪な環境での労働があたりまえのようになされていたのかと思うと、本当に悲惨で恐ろしい。蟹工船の中の、ムッとくる臭いや、糞壺の中で虱や南京虫に這回される夜、凍てつく寒さや船の揺れなどが生々しく感じた。
    いつか殺されるのではなく、今すでに少しずつ殺されているという表現が印象的。
    過去のものに思われるけど、どこか一部は現代日本にも通じるものがあると思った。
    そんな絶望の中でも労働者たちが皆で一致団結して共通の敵と立ち向かう姿が、希望に向けて諦めずに戦う強さや大切さを教えてもらえた気がする。

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    2026年03月01日
  • 蟹工船・党生活者

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    ──何時でも会社は漁夫を雇うのに細心の注意を払った。募集地の村長さんや、署長さんに頼んで「模範青年」を連れてくる。労働組合などに関心のない、云いなりになる労働者を選ぶ。「抜け目なく」万事好都合に! 然し、蟹工船の「仕事」は、今では丁度逆に、それ等の労働者を団結組織させようとしていた。いくら「抜け目のない」資本家でも、この不思議な行方までには気付いていなかった。それは、皮肉にも、未組織の労働者、手のつけられない「飲んだくれ」労働者をワザワザ集めて、団結することを教えてくれているようなものだった。

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    2026年02月21日
  • 蟹工船・党生活者

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    死と隣り合わせなほどに劣悪な労働環境に身を置かれた当時の労働者を想像しながら読んだ。資本家(浅川)から搾り取られるような残忍な扱いには怒りを感じた。

    近代小説で過去の話と片づけたいところだが、今でも残業時間は限界突破し、働いていく中で幸せより無力感が先行してしまう今日の世の中に重なる。

    AIが発達すればするほど、ホワイトカラーとブルカラーともに切り捨てられ、資本家だけが巨額の富を得る格差構造が再び広がっていかないか、今こそプロレタリア文学が読まれるべきでは。

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    2026年01月19日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    「労働者は常に闘わなければならない」という大学時代の友人の言葉を思い出す

    労働問題の根底は今も昔も変わってない

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    2025年12月28日
  • 蟹工船・党生活者

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    小林多喜二「蟹工船・党生活者」
    国家体制として、今や手練手管を尽くした独裁的な手法になりつつある共産主義は、この2作品と登場人物(作者の生涯も含めて)で如実にわかるように、もっと切実な思いと公平な理論から提唱された主義だっただろう。そこには確かに、プロレタリアの悲痛な叫びと清貧な生活とが描かれている。
    物語中途でもあるように、資本家と労働者は、切っても切りはなせない関係だ。労働者がいなければ資本家は存在しない、というか存在しても意味がない。だから手を取り合って、それぞれの特徴や強みを発揮した対等な関係が理想だ。しかしそうはいかない。死ぬまで駒として利用され、死んだら経費が浮くと考えるか、新しい

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    2025年04月06日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 蟹工船

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    現在のブラック企業、パワハラ問題など労働状況にも通じる部分があり、ある種で普遍的なテーマを扱っている作品のように思う
    古典的な作品であるものの今なお評価される理由もそういうテーマ性から出ているという事がわかる
    一方で作中にも記載があった『赤化』を勧める部分を槍玉に挙げる人間も少なくはないが、基本的には労働者側の目線に立って描写された小説で共産主義の基本的な理念である資産分配や革命推進まで進んでいる描写までは記載していない
    故にこの小説はあくまで当時の社会問題を描き出した現在の社会派小説として機能した小説だと自分は考える
    また思っていた以上に残酷で暴力的な描写も目立つ為、タイトルを学校教育で知る

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    2025年03月12日
  • 蟹工船・党生活者

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    この時代の労働者がどんな感じで働いてたかめっちゃ細かく書かれていて、読んでて面白かった。
    あと、書かれていて面白かったところです。蟹工船は船舶じゃなく、工場だからということで航海法が適用しないが、工場法も適用されないのである。

    党生活者では、主人公の共産党員が、工場などで工場労働者を奮起させて、ストを起こそうとしている。治安維持法下での共産党員の生活がありありと分かる作品だった。


    両作品とも、読むことで1番得られるものとして大きいのは、その当時がありありとわかる事だと思う。

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    2024年12月21日
  • 蟹工船・党生活者

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    わかりにくい部分もあったものの、引き込まれる内容のプロレタリア文学。
    構成が秀逸。
    方言や時代の前提(川崎船など)が一部わからない部分もあったものの、徐々に労働者の状況が説明され、自然と共産思想に近づいていく様が段階的に描写されていた。
    人を使う側/使われる側という構造は今の時代にも通じるものを感じた。
    また、当時の情勢でこの本を発した小林多喜二が凄惨な最期を遂げたのもわかるなと思ってしまうような(この本を書いた時点で資本家ひいては国家権力に疎まれる構造かと思うが)秀逸な作品だった。

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    2024年10月07日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    蟹工船は再読。歴史的意義を鑑みて★5。内容はとにかく暴力的描写がきつい。3.15事件を共産党員側の立場で見ることができるのはすごいことだと思う。小説に描かれたような暴力により多喜二は死ぬわけだが、その死に方により小説の真実性を裏付けることになる皮肉。

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    2024年09月26日
  • 蟹工船・党生活者

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    プロレタリア文学というものを初めて読んだ。文学というものの存在意義、文学の持つ力、芸術性、それら全てを感じられる作品であった。文学とは、芸術とはこうあるべきであると思う。

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    2024年06月02日
  • 蟹工船(まんがで読破)

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    まさに今のブラック企業の構図じゃないか!

    搾取される側を選ぶのか、行動する側に行くのか

    俺は後者を取る!!

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    2024年02月03日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 蟹工船

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    元の文章もそれほど現代文と変わるところがない近代の小説だが、それでも「現代語訳」されるだけで原文にあったどぎつさが大分薄められた気がする。
    好みによるが私はその薄さのおかげで読みやすくなり、物語の全体に目配りしたり、細かな描写に気づくことができるようになった。
    巻末の解説も簡潔に小林多喜二の生涯と要点が掴まれていて、いきなり青空文庫へ突撃するよりこれぐらいやさしく噛み砕いてある物の方が飲み込みやすいと思った。プロレタリア文学は往々にして内容が重たいので。

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    2023年01月04日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    蟹工船に集められた人たち。
    彼らは日雇い労働者のようなもので、かつては土地の開墾や炭鉱で働き、たまたま今回はここに流れ着いた。
    淡々と描かれる労働の描写は返って凄惨さを増す。
    ひどいの一言では済まない感情が湧く。
    炭鉱で働いていた祖父を思う。
    昔々の話ではない。まだこのような状況が残っていたに違いないのだ…
    戦争だけが祖父母の代の代名詞ではない。
    過酷な過去を背負い、生きていくのはどんな心情だったことか。いくら年月が過ぎて幸せを手に入れても、拭いきれない思いがあったはず。
    一般的にはプロレタリア文学として知られる本書であるが、個人的にはそんな想いを起こさせる小説だった。

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    2022年09月21日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 蟹工船

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    もっと早くに読むべきだった。原作でなく現代語訳。原文だったらどんなに衝撃的だろう…と考えてしまうが、現代語訳でも非常に胸に迫ってくる。

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    2022年08月12日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    かなり政治的なところがあるので今まで遠ざけていたが。思い切って読んでみることにしました。かつて日本にあった理不尽かつ残酷な労働環境の実態がありありと伝わってきました。こういったプロレタリアートの考え方は100%賛成は出来ませんが、そうでなくとも楽しめる(?)作品です。

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    2021年04月04日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    小林多喜二の「蟹工船」と「一九二八・三・一五」を読んだのは約30年前。
    30年前も岩波文庫で読んだが、今度はワイド版岩波文庫。

    最初に読んだときは、

    漁夫たちは寝てしまってから、
    「畜生、困った! どうしたって眠れないや!」と、体をゴロゴロさせた。「駄目だ、伜が立って!」
    「どうしたら、ええんだ!」―終いに、そういって、勃起している睾丸を握りながら、裸で起き上がってきた。大きな体の漁夫の、そうするのを見ると、体のしまる、なにか凄惨な気さえした。度肝を抜かれた学生は、目だけで隅の方から、それを見ていた。(蟹工船 p56)

    のような強烈な描写に圧倒され、それが小林多喜二の作品のイメージになっ

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    2020年04月20日
  • 蟹工船・党生活者

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    最初はプロレタリア文学として、その思想的背景が嫌であえて避けていた。
    間違いだった。

    少なくとも「蟹工船」は、共産主義やその周辺の思想的な記述はポツポツと出るだけ。
    しかも見かけ上は過度の共産主義賛美な箇所は見当たらなかった。
    作者の意図を度外視すれば、この小説の面白さはイデオロギー(団結、反権威など)とは別のところにあると思う。
    現代に生きる我々としては、例えば多彩な人物の登場であるとか、セリフを多用した臨場感や濃密な空間を設定し、そこで起こる出来事や感情の動きを一つ一つ追うとかといったいわばオーソドックスな手法から、小説的面白さを汲み取ることができるのではないか。

    そもそも「蟹工船」の

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    2024年12月03日
  • 蟹工船 一九二八・三・一五

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    下級労働者達の苦闘のお話。いや、面白かった。後半は実は読めてないんですが、面白かったです。
    赤化とはこの様に行われるのかと笑いつつも、恐らく今現在でも通用するであろう悲惨な労働現場で働く方々のお話でした。

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    2011年08月16日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 蟹工船

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    ネタバレ

    「おまえたちをどだい人間だなんて思っていないよ」

    プロレタリア文学の代表作
    序盤、425名の乗組員が見殺しにされる苛烈さに慄く
    資本主義のもと人間性を剥奪され、虐使され、生命まで搾取され、交換可能な労働力として消費される労働者の描写に、著者の怒りが刻まれている

    著者の小林多喜二は特高警察から残酷な拷問を受け、29歳の若さで虐殺された
    自宅に戻った多喜二の遺体は、ペンを握る右人差し指が無残に折り曲げられていたそうだ
    権力に抗し、弱い者や虐げられた者の側に立った若者の生命が国家権力によって奪われてしまったわけだけど、それは過去に限った話だろうか

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    2026年02月09日