河﨑秋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まず、表紙がいい。(「腹八分」という題名の割にはいつも満腹になるまで食べている気もするが。ま、これは、森田繁子の仕事上のポリシーを表す言葉なのだが)
100キロオーバーと思われる巨体に派手な衣装とメイクの森田繁子。しかし、その見た目とは裏腹に、農業コンサルタントの仕事を冷静にきちっとこなし、解決に導く。
農作業も迅速に行い、ぽろっとこぼす過去は、南アフリカや南米での活動。いったい何者なのだろうという興味は次作へと持ち越し。現在も再度『日本農業新聞』に連載してるようだし。ちなみにその前は原田ひ香の『一橋桐子の相談日記』(『一橋桐子の犯罪日記』の続編)だったようだ。これも楽しみ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文庫版を手に取り。表紙の鳩がかわいいなと思いましたがストーリーはなかなかハードと言うか想像していたような明るめの話ではありませんでした。読後思えば河﨑先生が書くならさもありなん、なんですが。
なんだか不思議な話でしたね。非現実的という意味ではファンタジーなんでしょうけれど少しホラー要素やお仕事小説の趣もあり独特の世界観です。
主人公が若い女性なのに疲れ果てていておじさんのような愚痴や行動を取るのが独特の味わい(?)で親近感が湧きました。でも本作の好き嫌いは結構分かれそうな気がします。
ともぐいを最近読んでしまったせいか、やはり迫力や訴えるものについては比べてしまいました。
話の内容的にはおそ -
Posted by ブクログ
キタキツネから感染するというくらいの何となくな知識しかなかったエキノコックス症。潜伏期間が非常に長く、発見された時は手遅れになっていることが多い恐ろしい病。未だに効果的な治療薬も見つかっていないという病気に、昭和中期にその防疫に人生を捧げた研究者の物語は、寄生虫とウイルスという違いはあれど、未知の感染症に対する防疫の困難さという面において、現在の新型コロナ感染症を思い出させる。
礼文島という小さな島で広がった感染症ということで取られたある方策。これはひどい。元々動物が好きで生物学者になったような研究者にはさぞかし辛い選択だったろう。
この過去の方策に対して20年後に大久保が語った「人に飼われ