河﨑秋子のレビュー一覧
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河﨑秋子さん初読み『鳩護』の感想と概要になります。
概要です。
パッとしない日常を過ごす小森椿は、今日も通勤を邪魔する鳩の糞に苛立ちながら出社する。まともに仕事をしない先輩の不満を胸に抱きながら帰宅したある日。ベランダに白い鳩が落ちていた。奇妙な白い鳩との出会いから椿は鳩護の存在を知っていく。
感想です。
初読み作家さんですが読みやすくて、椿の心の中での愚痴や白鳩と次第に仲睦まじい関係に変わっていく様を読んでいると、何度か笑みが零れてしまう癒しの作品でした。起承転結という面では物足りなさがあったものの、クスッと笑いたい方にオススメです♪ -
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十勝で畑作を営む家族と周辺の人々の点描。
するりするりと読みやすい文章で苦痛なく読めました。200ページちょっとでもフォントが大きめで、ボリュームもそこまでではないのだと思います。
章ごとに各家族や周囲の人々の視点で仕事や将来、人生の振り返りといったそれぞれの抱える思いが、丁寧に語られていきます。面白いっちゃ面白い。しかし、全体を通したなにか訴えかけてくるテーマ、というのは特にないような。私にはわかりませんでした。
家族それぞれの葛藤や、向き合う姿も、劇的な何かとかはなく本当に「そうなるだろうな」という感じのものです。現実的ではあるが面白みがあるわけでは…。
要するに「すっと読 -
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各章で主人公を変えながら、十勝の一地域に暮らす数軒の家族を描いた作品です。
何代か続く畑農家、やり手のメガファームの社長一家、移住してきたカフェの夫婦など、畑農家の仕事や農村特有のコミュニケーションに鬱屈を抱えた人々が主人公です。
確かに舞台は河崎さんの地元・十勝です。しかし時代小説が、舞台が過去であるというだけで、テーマ的には現代小説と変わらない事が多いように、この小説の中で起きる問題も、少し色を変えれば、都会の例えば商店街でも起きる内容です。ですから、読みながら「これは河崎作品である」という事を強く意識する事は有りませんでした。
最終的に主人公たちは変わります。でもそれは、全てのしがらみ -
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⚠️この作品には「鳩」と「馬」の負傷・死亡描写が含まれます。
この作品に登場する「鳩」と「馬」には、古くから人間の都合で使役され、ときには人間によって命を奪われてきた動物だという共通点がある。鳩は伝令として、馬は農耕や移動手段として、彼らの生体能力を人間に利用されてきた。ときには人間の都合で引き起こされた戦争で、彼らの多くも犠牲になっている。
現代ではその役割が科学技術に置き換えられ役割を果たし切った彼らを、今度は利用価値がない厄介者として扱うのは、あまりにも人間の身勝手ではないだろうか。
鳩の人間とともに歩んできた種としての歴史に、想いを馳せてみてほしい一冊でした -
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マチはトレイルランニングを趣味としていて、山を自由に駆け回って楽しんでいるけれど、何か物足りなさを感じている。そんなとき偶然に開いた雑誌がきっかけで狩猟に興味を持つ。
大学時代も社会人として生活するなかても、自身の考え方や物事の捉え方、経済的な立ち位置が、一般的な標準値の範疇から少し外れていることに疎外感を感じてもいた。
狩猟免許も取って、猟友会のメンバーに恵まれてハントレスの経験を積んでいくうちに、一対一で獲物を追い仕留めることになる。その時に、野蛮を得た、とマチは感じる。これはなにかと比べることのない自由を得たということだろうか。
狩猟のシーンでは、山に入れば何がいるかもわからないままに熊 -
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川﨑秋子『清浄島』双葉文庫。
テーマは面白いと思うのだが、川﨑秋子の小説にしては、珍しくストーリー展開の起伏に乏しく、スッキリしない結末の小説であった。
北海道の風土病とも呼ばれたエキノコックス感染症の感染源の特定と根絶に奮闘する科学者の姿を描いた長編小説である。
エキノコックス感染症については、今から40年以上前に手塚治虫の『ブラック・ジャック』で知った。ブラック・ジャックが自らの身体に寄生したエキノコックスを自らの手で手術し、取り除くという衝撃の内容だったので覚えている。その後、北海道を旅行した時にはキタキツネを見掛けても絶対に接触しないよう気を付けていた。
昭和29年の初夏、北