河﨑秋子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
レビューするのは複雑だ、、、
まず最初においっ羆かよって。最近羆に喰われた福島町の郵便配達さんのニュースに肝を冷やし。この羆、数年前におばあちゃんも食べてて既にウェンカムイだった。8月福島町旅行予定だったがチビり過ぎてキャンセルした身の私にまた羆かよと。羆の恐ろしさは、キンカムと慟哭の谷で既に充分学習済みww
引き込まれる小説なのは間違いない。炭鉱が栄えてくる時代だから1900年前後の北海道。ほとんどが原野でしょう。養父に育てられみっちりと山で生きていく術を叩き込まれた男。この男は山深い場所で狩猟や山菜採りの自給自足の自活者としては全方向に常に細心の注意を向けて準備万端慎重に生きてる。独り -
Posted by ブクログ
農業=スローライフとは限らない・・・
3つの短編で森田繁子(農業コンサルタント)が活獣害問題や経営改革や後継問題などを解決していく物語。
農業=スローライフと一般的に考えてしますけど、そんなに単純ではない。
そして、農業関係を通していろいろな悩みを抱えて生きているのだと感じます。
森田繁子のちょうどいい落とし所を模索するのも良かったです。
お互いが8割(腹八分)納得いく形を見つけるのにも感心しました。
誰もが憧れる、スローライフも完璧ではないため、どこまで許容できるか考える必要がありますね。
続編も出ても面白い小説だと思います。
森田繁子の半生も気になりるところです。 -
Posted by ブクログ
河﨑秋子のユーモア小説…。
こんな軽い切り口の小説書いちゃうんだ!という驚き(笑)
「ともぐい」の壮絶さと重厚さに、ああ、こんなホンモノの硬派の自然派女性が出現したのねと感動してたので、かなりビックリ。無口な感じの人にも思えたので、この饒舌な小説に戸惑ってしまった。しかも、主人公の職業はコンサル…。コンサルタントもいい会社もあるとは思うけど、コンサルって、河崎秋子と真逆のイメージ過ぎて…。
こういうタイプの小説も、もちろんよいのですけどねー。
河﨑さんへの、こっちの勝手な思い込みが邪魔して素直に楽しめません!
河﨑さんは、もっとふてぶてしくあってほしい!
読者のわがままですよね。わかって -
Posted by ブクログ
ネタバレ先週、新聞書評欄(毎日新聞)に、著者近影と共に紹介されていて興味を持って手に取った。
直木賞作品『ともぐい』の印象が強烈だったので、覚悟して読みはじめたが、肩透かしくらいに軽いタッチのお話だった。
著者の本領発揮とばかりに(実家が酪農家、自身も羊飼育をNZにて学ぶ)、農業コンサルタントの森田繁子が主人公。
日本の農業、それと地方経済は問題だらけというのは肌感覚でも分かるところ。後継者問題、移住者との軋轢、効率化や新規事業展開、輸入品との競合など、素人でもいくつでも課題が挙げられそうだ。
本作でも、3つの章立てで、北海道の害獣駆除問題から、都市近郊のヤギ飼育家の新事業、地方の後継者問 -
Posted by ブクログ
まず、表紙がいい。(「腹八分」という題名の割にはいつも満腹になるまで食べている気もするが。ま、これは、森田繁子の仕事上のポリシーを表す言葉なのだが)
100キロオーバーと思われる巨体に派手な衣装とメイクの森田繁子。しかし、その見た目とは裏腹に、農業コンサルタントの仕事を冷静にきちっとこなし、解決に導く。
農作業も迅速に行い、ぽろっとこぼす過去は、南アフリカや南米での活動。いったい何者なのだろうという興味は次作へと持ち越し。現在も再度『日本農業新聞』に連載してるようだし。ちなみにその前は原田ひ香の『一橋桐子の相談日記』(『一橋桐子の犯罪日記』の続編)だったようだ。これも楽しみ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文庫版を手に取り。表紙の鳩がかわいいなと思いましたがストーリーはなかなかハードと言うか想像していたような明るめの話ではありませんでした。読後思えば河﨑先生が書くならさもありなん、なんですが。
なんだか不思議な話でしたね。非現実的という意味ではファンタジーなんでしょうけれど少しホラー要素やお仕事小説の趣もあり独特の世界観です。
主人公が若い女性なのに疲れ果てていておじさんのような愚痴や行動を取るのが独特の味わい(?)で親近感が湧きました。でも本作の好き嫌いは結構分かれそうな気がします。
ともぐいを最近読んでしまったせいか、やはり迫力や訴えるものについては比べてしまいました。
話の内容的にはおそ