河﨑秋子のレビュー一覧

  • 鳩護

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    鳩を擁護する役割という曖昧な事柄だけで物語を作る作者の筆力に感心する。最後まで謎の部分が多いが最後まで楽しく読むことができた。

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    2024年08月03日
  • ともぐい

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    ネタバレ

    前半の描写が生々しく、とても惹き込まれた。自然界に1人で生きている逞しさに、尊敬の念があったんだと思う。熊爪が負傷して徐々に弱々しくなったあたりから、胸の高まりも静かになっていった。復活することを期待していたが、どんどん人間らしくなる姿にがっかりした。人間は一度傷付いたらそこで終わりなんだろうと。熊爪も結局はオスで、自分よりうんと弱いメスに殺されて終わり。金は必要な分だけあればいいという熊爪だったけど、そういうところは本能の赴くままなんだなと。結局は人間だった。

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    2026年01月24日
  • 鳩護

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    河﨑秋子さん初読み『鳩護』の感想と概要になります。

    概要です。
    パッとしない日常を過ごす小森椿は、今日も通勤を邪魔する鳩の糞に苛立ちながら出社する。まともに仕事をしない先輩の不満を胸に抱きながら帰宅したある日。ベランダに白い鳩が落ちていた。奇妙な白い鳩との出会いから椿は鳩護の存在を知っていく。

    感想です。
    初読み作家さんですが読みやすくて、椿の心の中での愚痴や白鳩と次第に仲睦まじい関係に変わっていく様を読んでいると、何度か笑みが零れてしまう癒しの作品でした。起承転結という面では物足りなさがあったものの、クスッと笑いたい方にオススメです♪

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    2024年04月05日
  • ともぐい

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    圧倒的なリアリティ 話の展開としては現実離れした要素が結構あるにもかかわらず、その場の空気感や匂いまで感じるようなリアリティがあり、かつ力強い書き振りの独特な作品。

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    2026年01月12日
  • 鳩護

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    本屋さんで予約して、発売日に購入。もうちょっとほんわかした話かと思ったけど、意外と歴史的なシーンも入っていたりして、大変楽しく読みました。期間限定で読めるスピンオフ「福田さんの白い羽根」、本編の福田さんはもうちょっとまともな印象でしたが、こちらでは傍若無人っぷりがハンパなくて、面白かったです。

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    2023年07月13日
  • ともぐい

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    明治期の日本で、熊と生きる狩猟族の熊爪 熊爪と熊の対峙 熊の生活様式 熊爪の生活が活き活きと匂いまで漂う描写に没入感が有り楽しかった。最後は少し息切れ気味でした。

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    2026年06月26日
  • 森田繁子と腹八分

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    「そこにプラスアルファの提案をして、お互いに腹八分となるように調整するのが私の仕事です」

    農業コンサルタント森田繁子。
    「私の意見を全部のみ込んでしまう必要はないんです。戦うんです。高さの等しい場所で、お互いがベストだと思う意見をぶつけましょう。」
    決して押し付けない繁子

    「それぞれ腹八分に満足する権利」繁子の信念。

    すかっとしたというのとはちょっと違うかもしれないけれど、繁子の解決方法もいいなあと

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    2026年06月25日
  • ともぐい

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    出張先の北海道網走市の書店に河崎秋子さんの書籍が積み上げられて、独特の雰囲気を漂わせていたので、直木賞受賞作の本作を読んでみました。

    明治後期に人間界から離れ、山奥で漁師として暮らす男の話。非常に独特の話だった。山で狩った動物や山菜などを町で売り、再び山に戻る。静かで、野生的な主人公・熊爪と少しずつ戦争の影響で壊れていく商人の対比、そして熊爪が妻として連れて帰る謎の盲目の少女。

    全体的に暗く、余韻を感じる話だった。ただ、面白かったとか、興奮したといった感想は特になく、この話はどこで山場が来るのだろうかとずっと構えていたら、ふわっと話が終わった。

    後から考えると、熊との闘いがこの話のクライ

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    2026年06月20日
  • ともぐい

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    時々夢中になる場面はあったが、読んだ後心に残るものがなかった

    なぜそうなったのか分からない事が色々あった

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    2026年05月26日
  • ともぐい

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    ネタバレ

     熊爪は自らの命を客観視しているよう、自らの命運をも自然の摂理に委ねるようなシンプルで潔い生き方が少し羨ましい。
     陽子は謎だった。「ともぐい」は熊爪と陽子の関係なのか?普通ではない価値観を持つという意味で同類なのか?

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    2026年05月24日
  • 清浄島

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    いつも人間に限らず生命の強さを描いている印象だったけど、今回は支え合う人間関係も描かれていてそこも美しかったな。
    こうやって何もないところからコツコツ試行錯誤して研究してくれる人がいるから感染症対策が出来るんだよなと改めて実感した。
    そういった何もないところからの諦めない努力が細やかに描かれている。

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    2026年05月17日
  • 鳩護

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    ⚠️この作品には「鳩」と「馬」の負傷・死亡描写が含まれます。

    この作品に登場する「鳩」と「馬」には、古くから人間の都合で使役され、ときには人間によって命を奪われてきた動物だという共通点がある。鳩は伝令として、馬は農耕や移動手段として、彼らの生体能力を人間に利用されてきた。ときには人間の都合で引き起こされた戦争で、彼らの多くも犠牲になっている。
    現代ではその役割が科学技術に置き換えられ役割を果たし切った彼らを、今度は利用価値がない厄介者として扱うのは、あまりにも人間の身勝手ではないだろうか。

    鳩の人間とともに歩んできた種としての歴史に、想いを馳せてみてほしい一冊でした

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    2026年05月10日
  • 夜明けのハントレス

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    マチはトレイルランニングを趣味としていて、山を自由に駆け回って楽しんでいるけれど、何か物足りなさを感じている。そんなとき偶然に開いた雑誌がきっかけで狩猟に興味を持つ。
    大学時代も社会人として生活するなかても、自身の考え方や物事の捉え方、経済的な立ち位置が、一般的な標準値の範疇から少し外れていることに疎外感を感じてもいた。
    狩猟免許も取って、猟友会のメンバーに恵まれてハントレスの経験を積んでいくうちに、一対一で獲物を追い仕留めることになる。その時に、野蛮を得た、とマチは感じる。これはなにかと比べることのない自由を得たということだろうか。
    狩猟のシーンでは、山に入れば何がいるかもわからないままに熊

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    2026年04月28日
  • ともぐい

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    直木賞受賞作ってことで。いかにも著者、な物語。舞台もやっぱり北海道だし。熊とのバトルシーンは、ひりひりした緊張感が良い。

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    2026年04月22日
  • 清浄島

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    川﨑秋子『清浄島』双葉文庫。

    テーマは面白いと思うのだが、川﨑秋子の小説にしては、珍しくストーリー展開の起伏に乏しく、スッキリしない結末の小説であった。

    北海道の風土病とも呼ばれたエキノコックス感染症の感染源の特定と根絶に奮闘する科学者の姿を描いた長編小説である。

    エキノコックス感染症については、今から40年以上前に手塚治虫の『ブラック・ジャック』で知った。ブラック・ジャックが自らの身体に寄生したエキノコックスを自らの手で手術し、取り除くという衝撃の内容だったので覚えている。その後、北海道を旅行した時にはキタキツネを見掛けても絶対に接触しないよう気を付けていた。


    昭和29年の初夏、北

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    2026年04月20日
  • 夜明けのハントレス

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    ここ数年、北海道ではヒグマの被害が多発していて、札幌市内でも人が襲われて亡くなったりする恐ろしい状況だ。ヒグマとの共存なんて呑気なことを言っている場合ではなく、市街地に出てきたら、もしくは人が襲われたら、すぐ駆除という考え方に今は疑問を持たない。
    そんな社会背景もあって、主人公は札幌に住む、お金持ちの家に住む大学生の女性だ。あえて言うなら、趣味で山に分け入り、動物を撃つ人たちのお話。

    もっともっと根源的な生きる死ぬか、そんな状況を描く河崎さんの破格のパワフルな作品を読みたい。もっと骨太の熊文学が読みたい。
    次回に期待します。

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    2026年04月13日
  • 夜明けのハントレス

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    ネタバレ

    ハンターを目指す女の子の成長。

    それなりに面白かった、という感じでした。同じ狩りを描いた作品でも以前読んだ「ともぐい」とは全然毛色が違って、女の子がひょんなことから狩猟を知りハンターとして熊と対峙していくことそのものが素直に描かれています。混乱するような心理描写とかひねた表現は一切なし。

    でもうーん、ちょっと、マチの成長の過程がちぐはぐな感じがしました。初めて銃を手にするところや初めて撃つところ(は当然狩場でなく練習場でしょうが)などの場面は飛ばされていて、気づいたらもう鹿を打っている。クマを打つにはライフルが必要で10年たたないとと思っていたら結局散弾銃で行くんかい、など。

    その辺は、

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    2026年04月02日
  • ともぐい

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    星3.5

    没入感はある。主人公の男の描写が少し気持ち悪いところもあるが、こうなるんだろうなぁとリアル。

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    2026年03月17日
  • 夜明けのハントレス

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    すっっこく爽やかだった。
    狩猟を通じて、主人公の女性が自分と向き合う話……というと少し違うけど、自分自身のほか、社会や人間関係、仕事含めてを狩猟を中心にして見据えていく、みたいな話。成長譚でもあり、同時に周りの年長者たちからの見守りと優しさが心を温めるようでもあり、良いフィクションだった。ジュブナイル小説と言っても通るくらいには読後が爽やかだった。

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    2026年03月07日
  • ともぐい

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    ネタバレ

    (良)山の緑、川の冷たさ、自然の匂い、季節の移ろい、音や風がとても美しく広がっていて、癒されました。人が便利さと引き換えに手放してきた五感が刺激されましたが、もう戻ることはできない。明治、北海道、山で生きる猟師大男の名前は熊爪!弱肉強食、食物連鎖の世界。熊との死闘に圧倒され、冬の厳しさに震えた。主人に従う犬の姿がとても可愛かった。最後は熊爪が子を成したから自然界隈ではもう役目を果たした、ていうことなのかな。

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    2026年03月07日