河﨑秋子のレビュー一覧
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農業コンサルタント森田繁子が、その型破りな行動で、悩めるクライアントを救うという物語。
森田繁子のキャラが良すぎて、物語が進むにつれ、どんどん好きになってしまった。基本は農業に似合わない濃いメイク、派手な服装で戦闘力高め。ただTPOにあわせてスタイルを変える柔軟性もある。そして謎の経歴と人脈。
ご飯を凄いスピードで、且つ美味しく食べるところが好き。食べることに真摯に向き合う姿勢が更に人を惹き付ける。
彼女の謎が深まったところで、その謎に迫る「森田繁子の向う脛」が、絶妙なタイミングで入る。
キャラ一本だけと思いきや、獣害問題、後継者問題などの本質にも切り込む。
彼女のモットーは食べるこ -
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ネタバレ美味しそうに食べさくさくと仕事をし礼儀正しく人の機微にも通じている森田繁子さん。
ビジュアルには圧倒されそうだけれどこんな人好感持たずにはいられないでしょう。
どんな人生を歩んできたのかもさることながら、ちょっとワケアリそうな娘と孫の話が向こう脛(泣き所ってことでしょうね)という章でチラ見せされているのがとっても気にかかります。
それにしてもでてくる食べ物がみんな美味しそう。読後装丁を見返すと繁子さんのようにお腹が鳴りそうです。
続きが楽しみな一作が登場しましたね。次はどんな人たちが出てきて、どんな風に手腕を振るうのか、モリシゲさん2作目早くも待ち遠しいです。 -
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ネタバレこの本の作者って「愚か者の石」の河崎秋子やんな?と思ってしまった。こんなコミカルというかユルめの作風もできるんや。
派手目の化粧とスーツパンプスに深紅のBMWで登場する、50代農業コンサルタント森田繁子の目線で現代日本の第一次産業の問題をテーマにした連作短編小説。
シカの駆除問題から、スローライフブームを皮肉る1作目、ヤギ牧場経営を描いた2作目、Uターン帰農の若い夫婦と祖父のすれ違いから農家の後継ぎ問題をテーマにした3作目。
後半の作品になるにつれて、テーマが身近になってくる。それが意図されたものかはわからないけど、読んでて引き込まれていく構成にもなっていた。
連作短編の魅力である、登 -
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単行本で読んで、文庫本で2度目です。
見た目は表紙のようにかわいい白い鳩。しかしその鳩には・・・という、河崎さんならではの動物感のある物語。
それだけでなく、日常の女子のリアルな、甘すぎない生活も描かれていて、これまでの作者の小説とは別の分野を切り拓いたエンターティメント小説になっている。ゾワっとさせるところは変わらないのでご安心を。
中身のことは単行本で書いたので、なぜ川上和人さんが解説をしているのかを書いておきたい。
川上さんは鳥類学者で、フィールドワークに重きを置いている、つまり実際に海鳥の調査のために孤島に赴く。ハエが大量に口に入ってきても、ネズミが海鳥を全滅させる様子を目の当たりに -
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河崎秋子『鳩護』徳間文庫。
『鳩護』に選ばれた者の数奇な運命を描く不思議な小説。これまでの河崎秋子の小説とはテイストが異なり、中村文則の『掏摸』に雰囲気が似ている。
主人公の小森椿という女性会社員の漏らす仕事の不満がどこか滑稽で、やや深刻なテーマの中で一服の清涼剤になっている。
ある日、マンションに独り暮らすアラサー会社員の小森椿が外の物音にベランダを見ると、真っ白な鳩が蹲っていた。鳩は怪我をしているらしく、飛び立つ様子もなく、仕方なく暫くの間、面倒を見ることにした。白鳩は椿に懐き、椿もハト子と名付け、可愛がる。
そんな中、椿は会社の帰りに幣巻と名乗る怪しい男に「お前は俺の次の『鳩護 -
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「ともぐい」は2023年下半期の第170回直木賞受賞作品です。
舞台は明治後期の人里離れた北海道の山中。熊のような猟師と熊との壮絶な闘いの物語かと思いきや、読み進めるほどに「人間とは何か」「獣と人の境界はどこにあるのか」を問いかけてくる作品でした。
読んでいる途中で何度か「作者は本当は男じゃないのか?」と確かめたほど、男の欲望や死生観、生理感覚の描写が生々しかったです。雪深い自然の中で、生きるために獣を殺しその肉を食らう。そんな営みが淡々と描かれることで、人間もまた自然界の一部に過ぎないのだと感じさせられました。
河崎秋子さんの作品は、北海道の厳しい自然と共に生きる人間を描くことが多い