河﨑秋子のレビュー一覧

  • 森田繁子と腹八分

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    ネタバレ

    美味しそうに食べさくさくと仕事をし礼儀正しく人の機微にも通じている森田繁子さん。
    ビジュアルには圧倒されそうだけれどこんな人好感持たずにはいられないでしょう。
    どんな人生を歩んできたのかもさることながら、ちょっとワケアリそうな娘と孫の話が向こう脛(泣き所ってことでしょうね)という章でチラ見せされているのがとっても気にかかります。
    それにしてもでてくる食べ物がみんな美味しそう。読後装丁を見返すと繁子さんのようにお腹が鳴りそうです。
    続きが楽しみな一作が登場しましたね。次はどんな人たちが出てきて、どんな風に手腕を振るうのか、モリシゲさん2作目早くも待ち遠しいです。

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    2025年06月24日
  • 森田繁子と腹八分

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    鳩護いらいのライトによめる作品でした。
    スローライフ、酪農、兼業農家、外来種、
    森田繁子がさまざまな難題にどう落としどころをつけるのか
    ワクワクしながらあっという間に読み終えました。
    帯によるとシリーズ化するようなので続編楽しみに待ちます。

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    2025年06月11日
  • ともぐい

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    熊文学という響きから連想するイメージや期待を裏切らず物語が進行していく
    猟師としての行動や思考の過程は、人として生きる我々の範疇からずれているが、本来の動物の一員として生きる姿だろうとも思う
    そして物語は熊文学のジャンルを越えた何かに変容していき、想像していた狩人と獲物との関係といったものとは異質な展開に引き込まれた
    これは昇華とも違う、いわば沼の中に沈み込んでいくような感覚だった

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    2026年04月06日
  • 森田繁子と腹八分

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    ネタバレ

    この本の作者って「愚か者の石」の河崎秋子やんな?と思ってしまった。こんなコミカルというかユルめの作風もできるんや。

    派手目の化粧とスーツパンプスに深紅のBMWで登場する、50代農業コンサルタント森田繁子の目線で現代日本の第一次産業の問題をテーマにした連作短編小説。

    シカの駆除問題から、スローライフブームを皮肉る1作目、ヤギ牧場経営を描いた2作目、Uターン帰農の若い夫婦と祖父のすれ違いから農家の後継ぎ問題をテーマにした3作目。

    後半の作品になるにつれて、テーマが身近になってくる。それが意図されたものかはわからないけど、読んでて引き込まれていく構成にもなっていた。

    連作短編の魅力である、登

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    2025年05月07日
  • 森田繁子と腹八分

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    現場に駆けつけ、重機を巧みに操縦、農機具修理も難無く熟す。泉のような農営知識を駆使した上に、人間をも診断できる女、森田繁子。彼女の『アメリカ国防総省につてがあるので衛星写真を入手』発言…只者ではない。彼女の私生活や過去が興味深すぎる。放っておけない。是非とも続編を。

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    2025年03月17日
  • 森田繁子と腹八分

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    圧倒的な外見とそれに似合わない細やかな気遣い。
    強靭なメンタル、旺盛な食欲、仕事の的確さ。
    何をとっても魅力的で目が離せなくなる森田繁子。
    バイトの山田くんもいい味で、ぜひ続編を!

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    2025年03月02日
  • 鳩護

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    単行本で読んで、文庫本で2度目です。
    見た目は表紙のようにかわいい白い鳩。しかしその鳩には・・・という、河崎さんならではの動物感のある物語。
    それだけでなく、日常の女子のリアルな、甘すぎない生活も描かれていて、これまでの作者の小説とは別の分野を切り拓いたエンターティメント小説になっている。ゾワっとさせるところは変わらないのでご安心を。

    中身のことは単行本で書いたので、なぜ川上和人さんが解説をしているのかを書いておきたい。
    川上さんは鳥類学者で、フィールドワークに重きを置いている、つまり実際に海鳥の調査のために孤島に赴く。ハエが大量に口に入ってきても、ネズミが海鳥を全滅させる様子を目の当たりに

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    2023年08月13日
  • 鳩護

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    河崎秋子『鳩護』徳間文庫。

    『鳩護』に選ばれた者の数奇な運命を描く不思議な小説。これまでの河崎秋子の小説とはテイストが異なり、中村文則の『掏摸』に雰囲気が似ている。

    主人公の小森椿という女性会社員の漏らす仕事の不満がどこか滑稽で、やや深刻なテーマの中で一服の清涼剤になっている。


    ある日、マンションに独り暮らすアラサー会社員の小森椿が外の物音にベランダを見ると、真っ白な鳩が蹲っていた。鳩は怪我をしているらしく、飛び立つ様子もなく、仕方なく暫くの間、面倒を見ることにした。白鳩は椿に懐き、椿もハト子と名付け、可愛がる。

    そんな中、椿は会社の帰りに幣巻と名乗る怪しい男に「お前は俺の次の『鳩護

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    2023年07月17日
  • 夜明けのハントレス

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    大学生のマチが、彼氏の部屋で見つけた狩猟雑誌。
    その一冊から狩猟の世界へ扉が開く。

    全く知らない世界へと飛び込む勇気は、マチには大き過ぎることもなく自然のようである。
    両親の承諾を得て、心配という迷惑をかけることはあるが、ただ真剣に狩猟と向き合い命を撃つ。
    女性であることの葛藤もありながらも負けない強さを感じた。
    ハンターたちとチームを組むことも大切だが、ひとりで山へ入ることの闘いも冷静に判断しているのは、命の意味を知っているからだろうか。



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    2026年04月25日
  • 森田繁子と腹八分

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    タイトルの森田繁子のインパクトは強烈。この一言。農業コンサルタントという初めて聞く職業と彼女自身に興味津々で読み進めた。食に携わる仕事なだけあって、その食べっぷりも見事で読んでて気持ちよかった~!本職の姿勢もとても良い。依頼人には真摯に向き合い、時には毅然とした態度で接する。そして彼女の座右の銘『腹八分』に納得。これは続編に期待!!それにしても河崎さんの著書は2作目だけど、ガラッと変わった題材(でも根底は同じ気もする)と剛柔併せ持った筆力に脱帽。2371-50

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    2026年04月24日
  • 夜明けのハントレス

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    「ともぐい」の作者が、現代版女性ハンターの成長を描いた佳作。なぜ主人公を「お嬢様」設定にしたんだろうと疑問に感じたが、ハンター体験をより強調して描くため、生活面を最小限に捨象したのか、あるいは実際のところ、御坊ちゃま、お嬢様でもなければ、若くしてハンティングを趣味にすることは経済的等の事情で難しいからか、いずれか、あるいは両方なのだろう。

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    2026年04月22日
  • ともぐい

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    ネタバレ

    北海道の山中に住む猟師の話。すさまじい。
    面白かった。ヒトと獣の境目。
    ゴールデンカムイを読んでいるので情景が目に浮かぶのも良かったのかも。

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    2026年04月20日
  • 森田繁子と腹八分

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    初めて読んだ作家さんですが、キャラも面白く、農家の美味しい食事が出てきて楽しく読めた。
    続編が出たら是非読みたい。
    森田さんの過去エピソードなんかあったら面白そう。

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    2026年04月17日
  • ともぐい

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    最初は意図が掴めず進まなかったけど
    荒々しい熊爪や生々しい猟の様子とはかけ離れた自然の美しさや表す表現が綺麗で、
    読みやすさを感じるうちに熊爪の生き方に魅了されていく。人でありながら結局、熊爪自信が
    名前の様に熊だったのかなぁと、、
    ここ数年、冬眠をしない熊や、都会に降りてきてしまう熊のニュースと熊爪が重なって
    動物の生きる本能を垣間見た気がする。
    すごく面白いかと問われると、、、
    個人的にはなんとも言えないけど
    自分も動物でしかないのかなぁってほんの少し
    思わされた

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    2026年04月03日
  • 夜明けのハントレス

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    札幌の大学に通うマチは目にした狩猟雑誌を読み
    心惹かれるものを感じた。
    銃砲店で猟友会所属の新田と出会う。
    そこで新人ハンターとしての心得などを学んでいく。

    自然の中で生きる命に向き合う。
    ハンターとして人として。

    新田、アヤばあがハンターとしての矜持を教えてくれる。
    裕福で理解のある両親もマチを支える。
    (うらやましい)

    河﨑さんがマチの目を通し静かに語っていく。
    野生動物を撃つこと。
    熊を駆除すること。
    マチを心配する両親の思いも含め物語全体にバランスが良く
    読者の私も最後まで冷静に
    自然を感じながら読み進めることができた。

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    2026年04月03日
  • 夜明けのハントレス

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    若い女性が狩猟雑誌を見かけて興味を持ちハンター(女性なのでハントレス)になる、というとライトな表現だけれど、主人公のマチがしっかりしすぎてだいぶただものでない。
    北大のシーンなど読みながら景色が浮かんできて、主人公の家が円山の極太で(親が老舗菓子店の専務やらオリンピアン)できた親だし、自立心のあるよい子だけどどこかドライなのが、北の厳しい大地で育つサラブレッドなんだろうなと読み進めた。
    マチと共に狩猟免許の取り方をまなび、ハンターの心得を学べた。今後、無理解にクマの駆除にクレームつけたりするようなことがなくなり、良識あるハンターが増えるといいなと思った。続編読みたい。

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    2026年03月25日
  • 夜明けのハントレス

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    裕福な家庭の育った女子大生がふとしたきっかけで狩猟に興味を持ち、ハントレス(女性ハンター)として一人で熊に立ち向かうようになるまでを描いた作品。
    河崎さん、何だか雰囲気が変わってきましたね。デビュー当時はとても重苦しく暗いけど力強い作品と言う印象が強かったのですが、最近は『森田繁子と腹八分』など随分と軽快になって来ました。本作も、狩猟を扱いながら、やや軽めの爽やかなエンタメ作品です。さすがに力のある作家さんで面白いのですが、どこか読み始めに当たってちょっと躊躇するような「河崎さんらしさ」が失せてきたような気がします。動物を殺すことについてはニュートラルの立場ですけどね。

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    2026年03月18日
  • ともぐい

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    最初の3pで物語に没頭できる描写力が凄まじい。現代より圧倒的に物が少ない時代、現代は豊かであるのにも関わらず、この時代を美しいとさえ思う。熊との死闘は、思わず息をするのを忘れるほどだった。映像化でも見てみたいと思う。

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    2026年02月13日
  • ともぐい

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    面白かった。山に籠り人と接する機会が少ない狩人の心理描写が秀逸。徹底的に合理主義で他人に無関心な男が獣と対峙するシーンはページを繰る手が止まらなくなった。
    が、そんな話も一区切りしての後半はやや趣が異なり、人の温もりを求めた狩人の生活のギャップに若干ついていけなくなる。
    前半がとても面白かった分、後半のギャップが少し残念ではあったが、それでも最後のシーンは感動した。

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    2026年02月09日
  • ともぐい

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    ネタバレ

    第170回直木三十五賞

    血生臭く、力強い作品だった。
    タイトルの「ともぐい」の意味、ラストの展開をどう受け取るのかを言葉にできず、色んなレビューを読んでみた。
    そんな中、「己が負けた相手に食われ死ぬのが自然の摂理」という内容の一文を見つけて腑に落ちた。

    太一を助けたくだりから
    →1人で生きてきたつもりが熊爪自身も負傷し人の世話になる
    →赤毛との対決で死ねず自分は獣でも人間でもない半端もんだと思う
    →温もりを求めて陽子と生活を始める
    →陽子は母として生きる決意をし、熊爪を殺して出ていく
    の流れが秀逸だと思った。

    ラストで殺す必要があったのか?と思わなくもないけど、人にも獣にもなれず遺伝子を

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    2026年01月31日