落合尚之のレビュー一覧

  • 罪と罰 8巻

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    エチカに罪を告白した弥勒でしたが、ふたたび首藤が近づき、彼のいる世界へと弥勒を導こうとします。弥勒は、自分がエチカの隣に立つことはできないと考え、一度は首藤の誘いに応じますが、けっきょくは彼のように非情を貫くことのできない自分自身に気づくことになります。そんな彼にエチカは、彼の罪を「取り返そう」と呼びかけます。

    さらに五位検事も弥勒の家を訪ねてきます。御子柴の自供によってすでに事件は解決に向けての筋道が敷かれていましたが、五位はエチカと同じ罪を「取り返す」という言葉で弥勒を説得します。

    弥勒の心の揺らぎとその帰結が描かれる巻です。ただ、首藤が弥勒の心をこれほどまでに揺さぶったエチカという存

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    2017年11月17日
  • 罪と罰 7巻

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    五位検事にしだいに追いつめられていく弥勒は、ヒカルの顧客リストの中から地位のある人物に働きかけることで、操作を攪乱しようと図ります。その結果、警察の上層部とヤクザがひそかに結託して、ヒカルとヤクザの間で現金の受け渡しをおこなっていた御子柴遥(みこしば・はるか)が犯人にまつり上げられることになり、弥勒に対する嫌疑はひとまず晴れることになります。

    しかしこのことで、事件を起こすことでみずからが強者であることを証明しようとした弥勒の目論見は潰えてしまいます。それゆえ、彼の不安定な心は少しも休まることなく、ついに彼はみずからの罪をエチカに告げることになります。

    本巻の最後に再び首藤が登場します。今

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    2017年11月15日
  • 罪と罰 6巻

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    弥勒に警察からの呼び出しがあり、事件を担当することになった検事の五位蔵人(ごい・くろうど)が、弥勒の発表した小説「収穫者の資格」について議論を交わしながら、少しずつ弥勒を追いつめていきます。一方で弥勒は、姉の婚約者である石水留仁(いしみず・りゅうじん)と会うことになりますが、彼は友人の矢住が制止するのも聞かず、彼らに悪罵を投げつけ、その場を立ち去ります。

    その後、キクオの子どもたちと彼のお別れをするエチカにふたたび会うことになった弥勒は、姉と母の愛や矢住らの友情の暴力性を訴えます。しかしエチカは、そんな彼のなけなしの自尊心から発した最後の抵抗すらも、広く深い愛で包み込もうとします。

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    2017年11月15日
  • 罪と罰 5巻

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    意識を失い病院に運び込まれたミロクは、同じ病室にいる飴屋菊夫(あめや・きくお)というアルコール中毒の男から、彼の身の上話を聞かされることになります。

    冴えない学校の教師だったキクオは、柿本という男子生徒たちから使い走りのように扱われていましたが、そんな彼にただ一人、園山英知香(そのやま・えちか)という女子生徒だけが心を寄せてくれていました。ところが柿本は、キクオにエチカをレイプさせ、その様子を裏ヴィデオとして販売しようとする計画を立てます。柿本に逆らえないキクオは、服を脱がされたエチカの姿を見て獣欲に駆られ、彼女をレイプしてしまいます。しかしエチカは、キクオの3人の子どもたちを世間から守るた

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    2017年11月15日
  • 罪と罰 4巻

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    今回は、弥勒の思想を決定づけた過去のエピソードが描かれています。

    大学生のインターンシップで「沢渡洋行」という会社で働くことになった弥勒は、周囲に打ち解けることができず、相変わらず無気力な日々を送っています。そんな彼に、首藤魁(すどう・かい)という不良社員が「外に出て世界に触れてみろ」と声をかけます。

    その一方で、盛岡から弥勒の姉が彼のもとを訪れます。彼女は、弥勒を大学に進学させようとし、そのために上司のセクハラに耐えていました。首藤は、彼女の自由を縛っているのは弥勒ではないかと指摘し、さらに彼に「お前の文学で彼女を救ってみせろ」と語ります。

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    2017年11月15日
  • 罪と罰 3巻

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    ヒカルとリサの2人を殺害した弥勒は現場から逃走しますが、たちまち自分が犯した罪の重さに押しつぶされそうになります。そんな彼に警察から連絡が入り、放置自転車を引き取る手続きをすることになりますが、自分に疑いの目が向けられているのではないかという疑心暗鬼に駆られ、もはや自分が平穏な日常に戻れなくなってしまったことに気づき愕然とします。

    その後、弥勒は昏睡状態で病院に運び込まれることになり、本巻のラストから次巻にかけて、大学で周囲に対して狷介な態度を取り続け人と交わろうとしない弥勒の姿が描かれることになります。

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    2017年11月12日
  • 罪と罰 2巻

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    ヒカルのことを取材したいと言って彼女に接近した弥勒でしたが、彼に警戒心を抱いたヒカルは援助交際の上納金を支払っているヤクザに働きかけ、弥勒を牽制します。しかし、彼の言葉によって初めて、これ以上自分を傷つけるようなことを続けたくないと考えるようになったリサが彼に接触し、そのことがきっかけとなって弥勒の殺人計画は実行に移されることになります。

    罪を犯した者の気持ちを理解しようとすることは、それが善意から発するものであったとしても、犯罪者自身の「悪」を彼から奪い取ることにほかなりません。とはいえ、宗教的な背景を排して現代日本社会のもとで犯される殺人事件を描いた本作では、主人公にそのような「悪」を担

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    2017年11月12日
  • 罪と罰 1巻

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    有名大学に進学するも、大学に通わず引きこもり生活を続けている裁弥勒(たち・みろく)は、ある日援助交際をしている女子高生の島津里沙(しまづ・りさ)に声をかけられます。彼の異様な様子に気づいたリサは、彼のもとから逃げ出しますが、その後弥勒は、リサが仲間の女子校生の馬場光(ばば・ひかる)に命じられて売春行為をおこなっていることを知ります。リサがヒカルたちの言いなりになっている姿を目にした彼は、自尊心を失ったリサと彼女を食い物にするヒカルに対して激しい怒りを覚え、ヒカルを殺害するという計画を頭に思い描きます。

    ストーリーやキャラクター設定などは、ドストエフスキーの同名の小説とかなりの程度で対応してい

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    2017年11月12日
  • 罪と罰 10巻

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    絶対に自分が正しいと思ってる狂った輩ほどやっかいなものはないくせに、弱いってのが何だか情けない
    後味はなかなか悪いです
    毒度:★★

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    2015年03月13日
  • 罪と罰 1巻

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    言わずもがな古典文学の代表作と同名のタイトルで、原作を現代風に作り替えた漫画。全10巻。登場人物の名前が変だが、これは原作の登場人物の名前に合わせている為だと思われる。

    一気に読んでしまいました。面白かったですが、なんかこう後味は悪目。

    「罪を償って、生まれ変わって帰って来て」

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    2014年08月22日
  • 罪と罰 1巻

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    「罪と罰」を,現代日本を舞台に描いた作品。
    読むととても疲れる。
    主人公のキャラクターは,一言でいうと,
    「実在しそうなレベルの夜神月」みたいな感じ。

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    2013年10月26日
  • 罪と罰 1巻

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    ドストエフスキーの『罪と罰』を現代日本に置き換えた話。そのせいか、どうしても現実感に欠けるけど、一気に読めた。でもヒロインの設定は幾らなんでも無茶・・・。

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    2013年06月01日
  • 罪と罰 10巻

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    古き名作をリメイク。最近の映画、漫画、アニメなどによく見られる。
    こちらもそのひとつ。
    リメイクものは、名作どのように噛み砕いていくか、作者の力量の見せ所だが、この漫画はその中でもかなりイイ線を言っていると思う。
    この漫画は犯罪を美化したいのではなく、魂の救済を描いているわけだが
    主人公が超えてはならないラインを超えてしまっただけに、どうしても重く苦しい話になってしまう。
    ラストは、ある程度予想した通りだったが、気持ちのよいラストだった。

    ただ、ヒロインであるエチカに人物的な深みがなく
    意味もなく暴力的だったり、女性としての魅力が
    感じられなかったのが残念。
    お姉さんもそうだが、作者の女性へ

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    2012年06月10日
  • 罪と罰 4巻

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    なるほどこれがキッカケですか。というか首藤さんカッコ良すぎ。うざったい若者群像が上手い。早く壊れてるくれないかな?

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    2012年01月02日
  • 罪と罰 10巻

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    全10巻。人を計画的に殺す人物の視点の物語は難しい。そしてどう最後を締めくくるのが特に難しい。殺した人間に灯りをどのように照らすのか、罪をどう償わせるかなど、その難しさを如実に感じた作品だった。「人を殺すこと」に正面から向き合う熱意がヒシヒシと感じられた。エチカの生きてきた背景もかなりキツくて、よくぞ無事完結したな!と驚愕した。

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    2011年11月30日
  • 罪と罰 1巻

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    ドストエフスキーの同名小説を現代日本版にした作品です。
    漫画だから小説より読みやすく、現代日本が舞台なので世界観もよりわかりやすくなっています。

    6巻まで読みましたが、読んだ後にかなりズッシリきます。

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    2010年11月28日
  • 罪と罰 1巻

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    ドストエフスキーの「罪と罰」をモチーフにして現代の闇を映し出した作品です。主人公の裁弥勒は卑屈で自尊心が高く、犯罪者のありきたりの性格設定だけど、人間らしい部分もあり先を読みたくなりました。

    <あらすじ>
    大学をドロップアウトし、暗く狭い自室に閉じこもり肥大する自尊心と過敏な劣等感の間でもがく青年、裁 弥勒。
    女子高生リサとの出会いによって彼が宿した恐るべき「ある計画」とは?

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    2010年10月11日
  • 罪と罰 1巻

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    ドストエフスキーの同名の小説をモチーフにした作品。
    原作を読んでいないから忠実なのかどうかが分らないのですが、設定は現代になっているので割りと読みやすいのではないでしょうか。
    主人公がとても苦悩しています。
    信仰や考えが偏ってしまうというのは怖いですね。

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    2010年01月31日
  • 罪と罰 1巻

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    「一気読み推奨」とのPOPに従い、既刊本は一気に読んだ。ドストエフスキーの原作を現代を舞台にリライトした本作はえげつないほどの…異物感のようなものをもたらす。登場人物はふつうの若者ばかり。だからなのか。

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    2009年11月24日
  • 罪と罰 1巻

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    ドストエフスキーの「罪と罰」を
    現代版にリメイク。
    なんで現代で斧?で殺すわけ??
    小難しいなー

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    2009年10月04日