あらすじ
“ひきこもり”と援交女子高生。接点のないはずの両者が出会ったとき、ある「計画」が動き出した……!ドストエフスキーの名作を原案に、現代の少年少女たちの抱える闇に迫る問題作。女子高生二人殺人の犯人となった主人公・裁(たち)弥勒(みろく)を描いた物語が完結を迎える大ボリューム堂々最終巻!
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Posted by ブクログ
ドロドロとして生暖かいグロテスクな話。主人公の感情に引込まれる。ゾクゾクする。いいよね、こういう狂気の理論みたいなさ。でも、突飛な理論じゃなくて、誰もが考えた事のある、その延長上にある理論。だから感情移入しやすい。
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堂々の最終回。とにかく感動しました。
誰もが知る世界の名作古典小説のマンガ化、これは世界に見せる日本のクールパワーの一例だと思います。
映像化もされるそうで、期待しています!
Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。
ドストエフスキーの作品のように無神論的な絶望からの救済というテーマを、現代の日本社会を生きる青年に仮託して描くことはほとんど不可能だろうと感じていたので、どういう結末になるのかと思いながら最後まで読み通しましたが、結果としては見事な成功を収めているように思います。
身近な他者とのつながりの内にあったささやかな幸福を、決定的に失った果てにようやく見出すという、弥勒のたどり着いた結末が、ドストエフスキーに比してスケールの小さなものになっているという感想を抱く向きもあるでしょうが、少なくとも自分には、現代の日本を舞台にしたエンターテインメント作品であることを考慮するならば、これ以上に読者を納得させるような結末は思いつくことができません。
Posted by ブクログ
完結巻。なかなかの説得力ですが、漫画としては分かりづらい。原作をベースにするとこうなるのかな。切り口を現代ベースにするのすごいが、葛藤や諦観への流れが乱暴。
といっても一種のサスペンスとしては一級品。一気に読ます勢いはあります。
Posted by ブクログ
とにかく主人公が心底クソ野郎でまったく感情移入出来ないまま読んでたんですけどエチカと交流し始めてからの主人公はちょっと好きになりました。
人を殺してはいけないのは法律で禁止されてるからだけじゃない事を考えさせてくれる作品でした。
ワールドイズマインほどじゃないけど。
Posted by ブクログ
ドストエフスキーの本のはじめの部分を読んでいたので、1〜2巻は違和感が拭えなかったけれど6巻からの展開はとてもおもしろく引き込まれた。
主人公のどうしようもなさが愛おしい、人間らしい話だった。
原作ではどのように描かれているのか気になる。
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違和感の正体が少し見えたので書き足し。登場人物たちが、生にしがみついたり死にとりつかれる描写がないのが不思議。日本人的でないというか、自虐が足りない。なぜ???
Posted by ブクログ
主人公が、犯罪を犯すストーリー。
個人的にすごく淀んでいるお話だと思ったのですが
「うわーなんじゃこりゃー」
という位、
ラストの爽やか感にいい意味で裏切られました。
ただ、他の罰で洗われたのか戻れない事が罰なのか。
Posted by ブクログ
古き名作をリメイク。最近の映画、漫画、アニメなどによく見られる。
こちらもそのひとつ。
リメイクものは、名作どのように噛み砕いていくか、作者の力量の見せ所だが、この漫画はその中でもかなりイイ線を言っていると思う。
この漫画は犯罪を美化したいのではなく、魂の救済を描いているわけだが
主人公が超えてはならないラインを超えてしまっただけに、どうしても重く苦しい話になってしまう。
ラストは、ある程度予想した通りだったが、気持ちのよいラストだった。
ただ、ヒロインであるエチカに人物的な深みがなく
意味もなく暴力的だったり、女性としての魅力が
感じられなかったのが残念。
お姉さんもそうだが、作者の女性への偏見のようなものを感じた。