上原かおりのレビュー一覧
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1はそんなに刺さらなかったので据え置いていたのだが、同じような人が2は面白いとレビューしていたので手に取った。確かに面白かった。
400年後の対決に向けてどこにリソースを注ぐべきかという考え方が興味深かったのだが、それをウォールフェイサーに一任するという展開に驚いた。背景を踏まえたとしても現実で考えたらとても採択されるとは思えなかったが、案の定作中でも皮肉られていて苦笑した。おまけに主人公が理想の恋人を妄想したり、果てには妄想の恋人をウォールフェイサー権限で探し出したりして、一体何を見せられているのかという気分にもなった。そりゃ「計画の一部」がミームになるよ。とは言え冷凍睡眠で時間軸が飛ぶと大 -
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ネタバレ本作は、宇宙文明同士の関係を「暗黒森林理論」という形でモデル化し、人類がそれにどう対抗するかを描いたSFだと感じた。特に印象的だったのは、文明の第一目的が生存であり、さらに文明は技術爆発を起こす可能性があるという二つの前提から、互いに先制攻撃を選ぶ方が合理的になるという発想である。ゲーム理論を学んだ経験から、この結論自体はある程度予想できる構造だったが、それを宇宙文明同士の関係に当てはめ、物語の中心原理として描いている点が興味深かった。
羅輯の戦略は、同じ面壁者であるレイ・ディアスの計画と通じる部分が多い。三体文明が圧倒的な技術力を持っているにもかかわらず、宇宙に三体星系の座標を公開するという -
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主要人物の一人である羅輯(ルオ・ジー)に関わる2人の女性の話し方がとても印象的。「作者のコントロールを離れ、やがて彼らの次の行動が予測不能になる。作者はただ好奇心に駆られて彼らのあとをついていき、彼らの生活の細部を除きま見たいに観察して記録する。それが名作になるのよ。」- 羅輯の元恋人である女性小説家から、小説を書いてプレゼントしてほしいとお願いされ書き始めるが羅輯の中で登場人物が自在に動き出すことに悩む。女性小説家は、作者が登場人物をコントロールするのではなく、真に才能のある小説家であれば登場人物は自由気ままに動き回り、作者はただそれを記録するだけだとするメッセージ。
「ええ。人間の表情、と