直良和美のレビュー一覧

  • 南の子供たち

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    CL 2022.7.7-2022.7.10
    Paper Son
    8年ぶりのリディア&ビル。
    昔好きだったシリーズは安心して読める。

    南部での黒人のみならず有色人種への差別。
    過去の話ではない。現在も厳然と残っている。
    アメリカに限ったことでもない。

    事件の真相やラストの出来事で、気持ちよく読み終えることができた。

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    2022年07月10日
  • 南の子供たち

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    シリーズ8年ぶりの最新作。
    好きなシリーズでもう新刊はあきらめていたのでうれしい。
    こちらは8年年をとったが、リディア、ビル、そしてリディアのお母さんもそのままで違和感なく世界に入っていけた。
    話自体もミステリー要素がありつつ、社会的な問題も絡めていて相変わらず面白かった。
    また定期的に刊行されているようで次作が楽しみ。

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    2022年06月27日
  • 誘拐

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    イタリア版”87分署シリーズ”との触れ込み。
    エド・マクベインの”87分署シリーズ”は読んだことはないのだけれど、組織のはみ出しもの達が集められるところに始まり、あちらの事件とこちらの事件を同時に扱って行くという、よくあるといえばよくあるタイプの設定。
    最近でいうと『特捜部Q』とか『パリ警視庁迷宮捜査班』を彷彿とさせる。

    パルマ署長以下7人の癖あり、ワケあり警官達がとっても魅力的。
    基本は彼らの視点に入れ替わり立ち代わりしつつ、事件の真相を追って行く形。
    ときに第三者視点の「五月を信用してはならない」というキラーワードのリフレインを含む詩的な語りで外側から緊迫感を高めたり、終盤には同様に「警

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    2022年06月19日
  • 誘拐

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    ネタバレ

    イタリア、特にナポリなので激情が濃い。
    しつこいくらいに熱い親子の情が語られ、
    またすぐに人を好きになって燃え上がり、後に罵倒し合う男女の仲。
    全体的に熱苦しい。

    意外なラスト。次作でふれられるのか…気になって読まないわけにはいかないですね。

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    2022年04月02日
  • 集結

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    シリーズの始まりということもあって各人の背景描写のボリュームが多すぎるような気もするが、次につながる伏線もあり、シリーズを追いかけようと思う。

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    2021年10月10日
  • 誘拐

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    「P分署」シリーズ第二弾。個性的な癖のある七人の刑事たち。さまざまなタイプの人がいて、厄介者扱いされていた者たちが集められ分署。十歳の少年が誘拐された事件を追う。好き勝手動いているような、でもみんなで同じものを見据えているようなそんな感じがあって面白い。それぞれのプライベートも少し描かれてるのもシリーズとしての厚みが増している。子供が誘拐されるという緊張感や怒り。徐々にチームとして強さを獲得していくのがいい。今作のラストを経ての今後も楽しみ。

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    2021年06月14日
  • 誘拐

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    前作より奥行きは深まったと思うけど、幕引きが…先が気になるやないか。
    こういうのはドラマでいい(翻訳続くかも分からんし)。

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    2021年05月14日
  • 集結

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    21世紀の87分署シリーズなどと言う声があれば読まざるを得まい、ということで手にとったイタリアの警察小説。一応主人公めいた設定の人物はいるもののほぼ全ての警官が主人公になり得る形式の警察小説。本作品では押収した麻薬を横流しした結果、刑事の全員が逮捕、解雇され引責で署長も辞任したナポリの治安の悪い地域~いちおう架空となっている~にある警察署を舞台としている。そのような理由なので名前を聞くだけでも皆が顔をしかめるような状況。若手でやる気のあるキャリアが志願して署長として赴任してきたが穴埋めに異動してきたのは全員が曲者というか元いた署では持て余されていた者~反社勢力とつながりがあると噂され有能だが浮

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    2020年11月16日
  • 集結

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    ネタバレ

    イタリアミステリーがたくさん読めるようになってきた。
    『パードレはそこにいる』がとても面白かったし、カルチョと自転車ロードレースを通してイタリア好きなのでうれしいのだが、
    ミステリーとしてはどうも解決編が雑に思えるものが多く、またすぐに男女目線で相手をみて、即恋に落ちるという場面がご愛敬というか特徴的でこれは仕方ないのかと思っていたら、わりと英米北欧好きにも読みやすいものがでてきた感がある。よしよし。

    署長がいいやつでよかったのと、犯人が意外性があってよかった。心情的に納得できる結論でした。

    ナポリといえば荒っぽいことで有名。マラドーナは永遠のアイドル。

    神父さま、おゆるしを。。

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    2020年07月10日
  • 集結

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     刑事小説の金字塔として今も燦然と輝き続けるエド・マクベインの87分署シリーズは、後世の作家に影響を与えるものと想像しているが、本書により日本デビューしたイタリア人作家マウリツィオ・デ・ジョバンニはシリーズの開始にあたって、最初にマクベインへの謝辞を捧げている。

     本書はイタリアはナポリを舞台にして現代の87分署とも言うべきものを意図した新しい作家による新しい警察シリーズである。実は87分署シリーズは、1956年でぼく自身と同じ誕生年となる。マクベインと直にお会いできた幸運により当時の新作『ララバイ』と『ダウンタウン』にサインを頂きお話させて頂いたのは早川書房の社屋でのことだった。なので、こ

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    2020年06月29日
  • その罪は描けない

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    予想通りの犯人。なのになかなか解決しないので、作中で言っていたように探偵コンビは鈍くなったのかも。
    でも犯人当てよりも、あちこち移動して話を聞く過程が面白いので満足。
    久しぶりで忘れてたけどビルの一人称って「わたし」なのか。そろそろシリーズ最初から読み返したくなってきた。

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    2025年04月15日
  • ファミリー・ビジネス

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    やはりこのシリーズはおもしろい。
    前作までの内容は全く覚えてなくて(というか後から気づいたけどひとつ前の読んでなかった…)、過去作の関係者がちょこちょこ顔を出す読者サービスを十分に楽しめなかったのは残念。
    シリーズ最初から読み返そうかなんて思っていたら、タイトル一覧がどこにも載ってない。シリーズものとしてありえないでしょ。

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    2025年04月07日
  • 鼓動

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    はみだしっ子分署シリーズ、4巻目。

    今回は分署イチの暴れん坊気質ロマーノが
    ゴミ置き場で赤ん坊を見つけちゃって
    しかもその子があやうく死にかけで
    もうめちゃくちゃ愛情傾けて
    保護者探しに奔走します。

    一方、その対極のようなチャラ男アラゴーナ。
    近所のガキんちょに「腕利きの刑事」なら
    迷子の仔犬を探してくれよ!と泣きつかれ
    まんざらでもなく捜査開始。

    赤ん坊と仔犬。守られるべき存在。
    どっちも問題のある刑事たちの
    人としての根っこの部分の温かさがみえて
    ますますシリーズに愛着湧いてきた。

    隣のサイコパスがついに
    本筋の事件に関与か!?と思わせて
    実は微妙に平行線上の別件とか…ヒヤヒヤ。

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    2024年08月23日
  • 集結

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    シリーズ化している書籍は、最初にググッと来ると続けて読むのだがインパクトが無いと続けて読むのはきついです。新聞の書籍欄でお薦めでしたがこの書籍欄で当たった試しが無い。

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    2024年03月27日
  • 寒波

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    今回、同時並行するのは
    兄妹が惨殺された殺人事件と
    児童虐待疑惑の解明事件のふたつ。

    めっちゃ頑張って事件に対応してるのに
    いつまでたってもお偉方は
    P分署を取り潰そうとネチネチ言ってくる。
    確かにそれぞれ問題児ではあるけど
    警官としての矜持だけは持ち合わせてる!

    3冊目ともなると
    そんな彼らの人生が幸せな方へ
    向かって欲しいと思うようになるわ。
    読者だけが知っている
    隣のサイコパスも心配ですが( ̄▽ ̄)

    もちろん謎解きの方の要素もしっかり。
    刑務所帰りの父親とか、DV疑惑の妹の彼氏とか
    何人かいる容疑者の
    どの動機も決定打に欠ける中…
    とはいえやっぱり引き金になった
    出来事はあったわけ

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    2023年11月30日
  • その罪は描けない

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    ネタバレ

    リディア&ビルシリーズ13作目。
    今回はビルが主役の回。
    彼が主役の回は、リディアが主役の回に比べてテーマも雰囲気も少し重い感じが強いのだが、今回は被害者?サムの特異なキャラクターもあって、特に前半は読み進みにくかった。
    全体的にはまずまず面白かった。

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    2023年08月12日
  • 南の子供たち

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    久しぶりすぎてこれまでの内容をほぼ覚えていなかったが問題なし。
    リディアとビル、そしてリディアのお母さんがどういう人か、最初の会話シーンだけで大体わかる。
    南部というと黒人差別のイメージはあったけど、法律が変わり世代交代しても根深く残っているのか…。そして同じ国なのに北部(ヤンキー)は南部のことをほとんど知らないのね。まぁそういうものか。遥かに狭い日本でも違う地方のことは全然知らなかったりするし。
    かなり込み入った事件で登場人物を覚えるのが結構大変だったけど、面白かった。
    二人の関係が変わってしまうのはちょっとだけ嫌だな。でもどんな風になるのか楽しみでもある。

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    2023年05月04日
  • 集結

    購入済み

    はみ出し者の寄せ集め

    こういう設定、好きな人多いよね。まさに、そんな人うってつけ。でも、なんか解き明かすって感じじゃない。結末への持ってきかたも今ひとつで盛り上がらない

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    2023年03月29日
  • 寒波

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    シリーズ第三弾。他分署から弾かれた者たちが集まるP分署。二重殺人と児童虐待の疑いのある事件が中心。個性豊かなメンバーのプライベートが少しずつ書かれていて、それぞれの日常が見えてくるのも面白い。次作も刊行予定がありそうだし楽しみなシリーズ。

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    2023年03月09日
  • 集結

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    警察小説。
    87分署(読んでない)の流れをくむ?謝辞に「とても真似のできない理想像 エド・マクベイン」とある)
    同じ系統の作品とされるマルティン・ベック シリーズに比べると、あっさり。日本の小説雑誌に連載で掲載される警察小説の風味。軽くて読みやすかったが、メインとなった殺人事件の結末はちょっと物足りなかった。
    主人公のロヤコーノが魅力的な女性たちにモテているところはいい。中国人みたいなアーモンドアイというのも、想像するとかっこいい。

    ナポリが舞台というのもいい。イタリア好きとして、風景・情景描写、人物描写、人物の心理描写、つまりどこを読んでも心ときめく。


    英語版からの重訳。ときどきイタリ

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    2023年02月25日