山口祐加のレビュー一覧
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とてもいい本だった。
しらすとカブのサラダも、大根バージョンで作ってみたけれど、とても美味しかった。
レンチン シーフードカレーも作ってみたい。
でもこれは、レシピ本ではない。
料理家の山口さんが、なんでか自分のためには料理を作ることができない人と対話しながら、
「なんで人のためには作れるのに、自分のためになると面倒になって作れないのか」を考える本。
相談者はいろんな人がいる。
まずは「死ぬまで生きる日記」の土門さん。
レシピ通りじゃないと作れないのはなぜか、という悩みや、妻のためなら作れるが、自分のためには作れない男性。
仕事はバリバリこなし、パートナーにも料理をすることを求められて -
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2025年出版。世界12ヶ国にステイして、各国の日常の自炊ゴハン事情を見て・食べて・環境を感じて・お話して...な、554ページの本。
正直、淡々と読み続けると飽きる。超分厚い本書に写真は多々有れども、カラーにするとただでさえ分厚い本書は更なる高価格へ。それを避ける為だろう、巻頭以外は全てモノクロ。食事内容、台所風景、街の様子、etc.。料理の場合、何が写ってるんだか分からないモノも多々。調理手順を文章で書き綴られても頭が追い付かない、イメージ出来ない。
とは言え、とても参考になった点も。特に最後の「おわりに」が一番しっくりくる。
二カ国分くらいをしっかり読んで、後は「おわりに」だけ読んでも十 -
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「世界自炊紀行」で好きになった山口祐加さんの本です。
皆さま、自炊に苦労しているのですね……。それに結構な呪縛に捕らわれている。これでは自炊、苦痛に感じてしまうよなぁと思ってしまった一冊です。いいじゃん!納豆ご飯で!立派な自炊じゃん!ねぎを混ぜようかな、たまごを落とそうかな。塩昆布混ぜても美味しい。そんな混ぜただけの納豆をご飯にかけただけのものを「自炊!」と言い張る私からしたら、皆さまちゃんと料理できるようになってらっしゃる。
この本で「食べたいものを自分に聞く」というのも、自然と私はできているんだな。と。今日は何を食べたいかな?お魚かな。お肉かな。やっぱり納豆だな(大好物なんです)とる -
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家族がいれば料理するけど、1人で食べる料理は適当になってしまうので、心持ちが変わるかなと思い読んでみた。語り口が優しく、読んでいて癒された。料理は、自分をケアするセラピーだなと思った。
・自炊は自分を労わり養うこと。自分を大事にすること。自尊心、自己肯定感を高める。
・大人になることは、自分が自分の世話係になること
・作る自分と食べる自分を分けて考える。食べたい料理を自分というシェフに作ってもらう。
・味付けとは基本的に塩味を付ける事。塩味が無いと美味しく感じない。醤油や味噌は香り付け。
・ダラダラする=自然体でいる、でいい。気楽に。
・自分が満たされることは、健康な人生に必須。
・楽しそう -
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ネタバレ自炊は資本主義に抗う行為。
なにかができるようになると、野生ポイントが上がる。
無理だと思ったらやめるべき、面倒だと思ったら続けるべき。
口の大きさは3~4センチ、底に入るように切ればいい。
塩分1%が美味しさの秘訣。100グラムに対して塩ひとつまみ。
ハンバーグ問題=初心者向きではない。失敗する要素が多い。
野菜を焼く、肉を焼く、から始める。
塩+油。油は調味料。
酢+塩+油。ドレッシング。
酢+塩+砂糖、しょうゆ+みりん、
野菜+タンパク質=キャベツ+豚肉、大根+鶏肉、ほうれん草+鮭、ネギ+豆腐、トマト+卵
素材+香り=肉魚+レモン、肉+黒こしょう、ほうれん草+ごま、きゅうり+しょうが、 -
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コロナ禍で飲食店が閉まった時期には注目を集めたものの、収束後は再び「めんどい」というイメージに戻りつつある自炊という行為。個人的には在宅リモート勤務中心の生活なこともあり平日は毎晩キッチンに立っているが、まぁ別に無理してまでやることではないけれどこの物価高の時代に家計を助けてくれる手段ではあるので料理は出来て損は無いと思う。ただ、個人的にはそういった実利的な側面よりも冒頭で述べられる「一分一秒でも時間が生まれたら、ついスマホを見たくなって、コンテンツ産業に時間を奪われてしまう」資本主義の時代に抗う究極的に非効率な行為こそが料理なのだという主張が最も響いた。やっぱり料理は楽しいからする、のが良い
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「料理は複雑で、高度な家事スキルです。」
最初に言いきっている。
これだけで他のいわゆる普通のレシピ本ではないということがわかる。
俄然、根拠のない希望がもてた。
ハードルをあげている「料理とは」という思い込みをほどき、丁寧に考え方、方法を提示してくれる。
レシピ本に慣れた人には当たり前のことかもしれないけれど、それってレシピ本に書かれていなかったからこそ、料理がうまくできなかった。
コツだけでない、ちゃんと継続的料理できる言葉がある。
そこ知りたかったところ。
相談者と山口さんとのやり取りに癒される。
ケアされる。
「おいしさの9割は安心感からできている」
これも言われてみて気付かされる -
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タイトルを見たとき、そうだよなあって共感した。
『自分のために料理を作る』って意外と難しい。
そして大切なことなんだ。
私は普段は家族のために料理を作っているのだけれど、一人で食事することが多い昼食は、ここ最近、冷凍パスタかパンがほとんどだった。
それが、昨日、本書を読んでいたら、むくむくと、自炊をやる気がでてきて、めっちゃ久しぶりに自分のためだけに料理をした。
前夜の夕食の豚丼の汁に前日買った焼き鳥の残りとしめじと玉ねぎと玉子入れて親子丼。
半年ぐらい放置してあったさつまいもをレンチンしてレモン味のサラダ。
どちらも美味しくて、自分やるじゃん、と、嬉しくなった。
本書は「ケア」という観点から -
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自炊料理家の山口裕加さんは、単なるテクニックを超えて料理初心者が料理をできるようにするための考え方、そしてそれに付随するテクニックを教える独特のスキルが面白いと思っていた。
そんな山口さんが、自炊をしたいのだができないという6名の参加者に3ヶ月間、コーチとして伴走し、さらに終了時に精神科医の星野概念さんを交えたインタビューを行い、自炊という行為を通じて心と身体の両方でどのような変化があったかをまとめたのが本書である。
山口さんの自炊術というのは、ある種のセルフケアの要素を強くはらんでいると前々から思っていたのだが、まさにその点が強くフォーカスされており、具体的な6名に様々な変化が表れた点に -
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自炊料理家の著者が1年かけて12か国・38家庭の「いつもお家ご飯」を取材した本
いつものご飯、って結構ナゾに満ちている。外国の方はもちろん、同じ日本人どうしだって実は話すと面白い発見があるんじゃないか、と思った。
・少ない材料
・手軽であること
毎日続けるものだからこそ頑張りすぎるとどこかでパンクしちゃう。
一汁三菜は一般家庭で毎日行う「べき」ものじゃない。(もちろんしたい人はどんどんしたらいいと思う)
私自身は自炊は結構好きな家事なので、副菜作ったり作り置きとかもしますがそれは夕飯限定。
朝昼は毎日同じものを食べてます。
この本は他の人の自炊する様子やその工程が楽しそうで美味しそうな