ガストン・ルルーのレビュー一覧
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むむ、黄色い部屋だと。なぜ黄色…。落ち着かないやろなあ。居心地の悪さでは徹子の部屋と双璧であろう。
さておき、最古典の密室ミステリーだそうで。
まあ、スゴかったですよ。
とにかく神作品を作るぞって気概をガストンルルーから感じました、そうビンビンにな!
なにせストーリーテリングが上手い、推理小説以前に読み物としてのレベルの高さが尋常じゃないです。
謎をもったいぶって、値打ちこいて、まあ自らガンガンハードル上げていくタイプのルルーさん。最後の法廷のシーンでのテンションはこっちが心配になるほどに期待感を高めてきます。
基本、主観は助手役の弁護士視点なんですが、探偵さんが書いた書簡を引用して探偵目線でのシーンを作ってみたりと、随所にテクニックを見せつけてくるルルーさん。さすがです。
で、肝心のトリックやオチですが…、これは漫画です。誰やねんです。
しゃーない100年以上前の作品ですからね。
続編読めば分かるのかな。
まあ差し引いてもとんでもない小説かなと。
以上、100年前の約束された神作、黄色い部屋の謎の感想でした。しかし、なぜ黄色…。
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Posted by ブクログ
ルルー氏はあの有名な「オペラ座の怪人」を書いた作者であると言う事で御座いますが、年代的には「黄色い部屋の謎」の方がどうやら先に書かれた作品の様であります。
こちらは早川書房様からも「黄色い部屋の秘密」として発売されており、散々悩んで私は創元推理文庫の方をを購入。
勿論ハヤカワ文庫も数多く所有致しておりますが、如何せん合うカバーがないのがデメリット。
ただ私は大好きな水色のA4カラーコピー用紙を文房具店で購入し、それをカバー代わりに使っておりますので、まあ問題ないと言えばないのでありますが(笑)。
では、あらすじを。
勲章を授与されるほど有名な科学者であるスタンガルソン教授と、その令嬢マティルド。
二人が住む森の外れにあるグランディエ城には父親の仕事用の実験室があり、其処でアカデミーに発表する研究を続けながら娘も助手として父親を支えていた。
この日の夜も父親と娘、そして昔から一家に使えている老人ジャックは三人で実験室にいたが、先に休むと言い残して娘はすぐ隣にある寝室へ入って行った。
しかし、暫くして突然娘の悲鳴が聞こえて来る。
慌てて父親とジャックがドアをぶち破ると、其処には寝間着姿の娘が瀕死の重傷を負い、血の海の中に倒れていた。
窓もドアも鍵が掛けられていたその「黄色い部屋」と呼ばれる密室には、娘の姿しか見当たらない。
一体、襲撃者は何処へ消えたと言うのか?
この事件の謎に挑んだのは若き新聞記者、18歳の青年ルルタビーユ。
パリ警視庁の名警部ラルサンと謎解き合戦を繰り広げながら、父親、ジャック、娘の婚約者、城の門番夫婦等、何か隠し事がありそうな関係者達を次々と問い詰めつつ、徐々に事件の真相に迫って行く。
果たして、どちらが先に犯人を突き止めるのか?
密室で娘を撃ち、其処から見事に消え失せた人物とは?
残念ながら私は「オペラ座の怪人」は未読でありまして、こちらの「黄色い部屋の謎」も100年以上も前に書かれた作品で御座います故、果たして世界観に馴染めるかと正直不安ではあったのですが。
そんな心配は、全くもって無駄で御座いました!
物語の初っ端から世間がこの「黄色い部屋の事件」で盛り上がっている様子が書かれており、娘の容態や父親の崩れ落ちるような心神喪失ぶりも共感出来る所があって、あっと言う間に物語に引き込まれて行きました。
探偵役のルルタビーユが18歳の若さである事に驚いたのですが、彼は真っ赤で真ん丸の福顔で人当たりが良く、どんな荒んだ人間も魅了する気のいい男だそうで御座います。
いや~、様々な証拠や登場人物達の聞き込みにより事件は二転三転して行く訳なんですけれども、どの人物も何となく怪し過ぎて読みながら大分振り回されました(笑)。
ルルタビーユは持ち前の頭の回転の良さで、周りがちょっとイラっとしてしまう程「自分だけは分かっている感」を出したりもするのですが。
最後、犯人が分かった時は「えーっ?そんなのアリ?」と、ちょっと吹き出しそうになりました(笑)。
まあ…思い返せば所々おかしな行動を取っていたと言えば取っていたのですが、逆にそう言う行動を取る事も…ある、か…なぁ…?と勝手に自分を納得させてしまっていたので、やっぱり其処で疑うべきでした(笑)。
ラストの展開は、まだこの物語には続きがありそうな雰囲気を醸し出しており、実際続編が出ているようなのですが、恐らく絶版になっているのではないかと思われます。
東京創元社の皆様!!!是非とも続編の再販を!!!!! -
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本格ミステリの古典。
1907年の作品。
古典は読むのに骨が折れますが
ホームズのような「冒険・怪奇事件を演出する密室殺人」を、
*なぜ密室を仕掛けたのか
*誰が仕掛けたのか
*どうやって実行できたか
「証拠から推理するミステリ」に進化させた最初の作品。
探偵役は、新聞記者のルールタビーユ
とにかく、もったいぶる。
全然、明かさない。
城、ランプ、手紙など、証拠も古典ならではですが
2人の探偵役が推理で対決するなど
盛りだくさんの構成。
何より、明かされていない伏線が
そのままで解決を迎えます。
あとがきを読むと、
続編に『黒衣婦人の香り』という作品があるそうです。
どうもこれを読むと、今回の犯人や被害者、そして探偵役のルールタビーユの過去や出自も明かされ、全てがひっくり返されるとのこと。そしてそちらのあとがきに、『黄色い部屋の謎』のトリックや構成についても、詳しく解説しているそうです。
やっとの思いで読み終えた1冊ですが
もう1冊、読んだ方が良さそうです。 -
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不朽の名作というのがどの程度のものなのかと思いながら読んでみるも面白い。
最初こそ登場人物の多さに読みにくさを感じたもののそれを乗り越えれば不可解な出来事の種明かしが待ち遠しくて仕方がなかった。
しかしながら読んでいる最中に、どうせファンタジーなオチなんでしょという疑念も消えなかったのだけれど、読み終わってみればしっかりとある程度納得感のある話が展開されて謎のお得感があった。
昔の小説ならではなのか独特な言い回し、今ではしないだろうという台詞の表記の仕方もあったが、今読むとそれが個性に感じられるから面白い。
現代の小説と一番違いを感じたのは読者に対する読みやすさへの配慮かもしれない。海外の小説だからかもしれないけども。 -
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ホームズとおおよそ同時代の1907年に発表されたフランス古典ミステリ。
舞台はフランスの田舎、物理学科学者のスタンガルソン教授とその娘マティルドの住むグランディエ城。窓も扉も内側から完全に施錠された密室「黄色い部屋」の中でマティルド嬢が何者かに襲われる。犯人の行方は不明。実行不可能と思われる事件の謎を、18歳の新聞記者ルルタビーユとパリ警視庁警部ラルサンが追う。
密室トリックの謎解き自体はまあ当時だとそういうことも可能だったんだろうという感じだけど、ハウダニットで引っ張る推進力がありワクワクする。各登場人物の人間模様が豊かで魅力的。勝手なイメージだけど、何となくフランスっぽい感じがする。本作中でたびたび "匂わせ" のある「黒衣婦人の香り」は続編『黒衣婦人の香り』で。いつかこちらも読んでおきたい。 -
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ネタバレ横溝と乱歩が推してるので読んだ。乱歩のトリック集でネタバレくらったので、読んだけどそれでもわからんかった。
犯人の男がそれまで全然出てこなかったキャラとして出てきたのが気にくわない。緋色の研究のモルモン教徒並みに気にくわない。
でも密室や人間消失トリックなど、そういうことか!の部分は面白かった。
人間消失トリックは金田一でも横溝でも見たが。
最後に赤ん坊が~とあるし、訳者あとがきでも父親殺しと言ってるのでそういうことなのだろう。
ルールタビーユ賢すぎるな。工藤新一や金田一一の元祖的な存在だな。
続編は読む気はあんま起きない。
最後まで読んでからオペラ座の殺人の作者だと思い出した。
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GW中に海外の古典ミステリーを読み直そうって思って。高校生のころに読んだ時は70年ほど前の作品だったけど、今や120年ほど前の作品になってしまいました。新訳になったので新たな気持ちで。
作品は「オペラ座の怪人」の原作者として有名なガストン・ルルー。この作品の探偵役は、18歳の記者ルルタビーユ。探偵として読む分にはいいけど、どうも好きになれないタイプ(大概の海外ミステリーの探偵は、大げさと言うほど思わせぶりで、自信満々で、他人を小ばかにするから嫌い)
トリックもすっかり忘れていて新鮮な気持ちで読めました。120年ほど前の世界、科学捜査もない時代だから論理だけが優先される感じ。科捜研の女に捜査してもらったらすぐに解明されちゃうかも -
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実在するオペラ座の構造等に着想を得た怪人エリック、舞台俳優のクリスティーヌ、青年貴族のラウールによる三角関係の愛憎劇。
物語の構成が読み手の興味を惹く。はじめは殺人事件と怪人の謎を提示し、歌姫クリスティーヌと怪人の関係に及ひ、ボンボンのラウールとクリスティーヌの関係が語られる。このラウールがただ愛してると言い続ける薄っぺらな人物として描かれイライラさせられるが、これは怪人エリックの生い立ちが語られるに沿い読者の感情移入をエリックに向けさせる故であろう。建築家や奇術師、優れた歌い手など幾多の才能を持ちながら顔が悪いだけで邪悪な感情を持ちながらも人並みの幸せに憧れる切ない怪人の人物設定故に確立する物語が魅力的である。
強迫したお金の謎やオペラ座の構想など途中退屈に感る部分があり読みにくい文体から読むのが面倒になるが、終盤の怪人による感情が語られるところと後日談は作品の印象を高める。解説も興味深く読めた。
ディズニーがこれを映像化するなら怪人がクリスティーヌの愛で魔法を解かれるエンディングにするのではと考える。まんま美女と野獣にはなるが。