ガストン・ルルーのレビュー一覧

  • 黄色い部屋の謎【平岡敦訳】

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    ネタバレ

    密室トリックそのものより、人間の物語として面白く奥深い。人に隠しておきたい過去、現代も社会面を賑わす人間の煩悩、出生の秘密。
    百年ほど前の家族の物語。最後に読者を「黒衣婦人の香り」を読みたくさせて終わる。

    マイナス点
    100ページほど読み進むとその本の世界に引き込まれる、のが良い本、、この本は、200ページ以上、我慢した。
    更に、推理小説の先輩、エドガーアランポーとコナンドイルをけなして、更に彼らのトリックのネタばらしまで文中に書る。明らかに作家としてマナー違反。話の展開も稚拙な部分が随所にあり

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    2021年11月06日
  • 黄色い部屋の謎【平岡敦訳】

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    本屋で見かけて衝動買い。密室ミステリーの古典的傑作との評判に納得。陳腐な印象を受けた読者もいたようだが、百年以上も前に書かれたことを考えたら、それも当然である。むしろ本作を参考にいろんなトリックを考えついた作家さんが現代では多いと考えた方が良いと感じた。

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    2021年09月25日
  • 黄色い部屋の謎【平岡敦訳】

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    ネタバレ

    古典密室小説の金字塔。確かに古さは感じたものの今読んでもかなり楽しめたと思う。フーダニットハウダニットも素晴らしい。当時もてはやされたのも理解できる。
    探偵役のルルタビーユも魅力だった。しかし、解決編まで長かったし、法廷に立っても18:30まで引っ張るのは冗長に感じる。短気な僕はイライラした笑

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    2021年03月15日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    密室ミステリ。ルールタビーユという、少年新聞記者が探偵役っていうのが面白い。
    結末の引っ張り方と、解決の仕方が刑事には思いつかない感じで良い。
    犯人はわかってしまったんだけど、登場人物の話し方とか、メガネや森番といった脇役、小物のトリックなどが生き生きとしていて楽しかった。

    ルルーのミステリはこれしか知らないんだけど、他にも入手できるんでしょうか?

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    2021年02月16日
  • オペラ座の怪人

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    ミュージカルを観てきたので、原作を読みたくなったために購入。
    翻訳本でもあるし淡々と物語が進んでいくが、終盤に進むにつれてその淡々とした文章だからこそ切迫感が現れてくるのがかなり印象的だった。
    作中のトリックなど不可解なところはまだあるので、一回読んだだけでは理解できそうになかったが、読み返す価値は十分にあると思われる。
    オペラ座、そこで起きた事件、噂されている物語を題材にこれ程の作品を生み出すことができる才能は圧巻。

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    2020年12月01日
  • 黄色い部屋の謎【平岡敦訳】

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    新訳になったことをきっかけに何十年振りかで再読。犯人は記憶に残っていたが、メイントリックの細かな点は忘れていたし、機械的、物理的トリックではないので、再読でも結構楽しんで読めた。

    百年以上前の作品であるが、新訳は文章もこなれており、古臭さを感じずに読むことができる。是非海外ミステリーのクラシックを若い読者に読んで欲しい。

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    2020年06月28日
  • オペラ座の怪人

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    ブンガク
    かかった時間180分くらい

    言わずと知れた作品だが、意外に初読。
    はじめの設定にはやや難儀したが、訳者の言うように、流れに乗れれば夢中になって読める作品だと思う。物語は魅力的で、語られる言葉は、これも訳者の言葉にあるように、身近でありながら大時代的で、とりわけ音楽の美しさや愛の至高性について語られた部分は、ほんとうに流麗でよい。

    一昨年くらいから、近現代小説の名作?みたいなものを読むようにしているが、やはり読み継がれているものには価値があるなあと思う。この物語については、別の訳者の訳でも読んでみたいと思った。

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    2019年05月02日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

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    『まだらの紐』『モルグ街』に並んで有名な密室トリックの古典
    分類するとネタを割るのでミステリファンのひとは大変だ
    ミステリファンでないひと的にはなるほどクラシックで面白かった

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    2019年01月12日
  • オペラ座の怪人

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    ネタバレ

     オペラ座の怪人は有名ですけど、ちゃんと小説で読むことで短いオペラ等々より多くの情報を読み取ることが出来ます。
     顔が見にくいことをコンプレックスに思う才能にあふれた陰キャっていう設定は古今東西どこでも使われるものです。その中でもオペラ座の怪人の才能はずぬけていて、心は一図であるのが同情できる点なのでしょう

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    2018年07月22日
  • オペラ座の怪人

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    何度目かの劇団四季観劇をして、改めて原作を読みたくなったので。映画ともミュージカルとも違う印象で楽しめた。

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    2017年08月07日
  • オペラ座の怪人

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    ブロードウェイの思い出に読み始めた一冊。映画、演劇とは違い小説ではストーリーの全体像を知ることができる上、怪人の描かれ方が異なる点も興味深い。何より、小説ではエリックという名前がついている。怪人のグロテスクさと悲しさを描くことができるのが小説というメディアの強みなのだけど、クリスティーヌの心の揺らぎも、ラウル子爵の未熟さも描き出すところにも、面白さがあるというべきだろう。

    怪人は超自然の力を駆使する幽霊ではなく、ある生い立ちを背負った一個の人間である。そう定義したところに、19世紀人らしいガストン・ルルーの矜持が覗く。一方で、20世紀以降にこの話を演劇・映画にした人々はその辺をむしろ曖昧にし

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    2016年11月04日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

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    江戸川乱歩を初めとする推理小説作家たちが密室モノの傑作として絶賛しているので、さてどんなもんかしらんと思って読んでみた。
    なるほど、これは傑作である。
    密室モノ自体はちょっとなーと思わなくはないが、消失トリックに関しては、乱歩がよく使ったトリックの元祖はこれなのかと感心した。
    この消失トリックの推理はロジックに沿った思考に強く訴えるものでその点でも非常によくできていると思う。
    もちろん、古い小説なので、現在の感覚からするとルーズに感じる部分もあるかもしれないが、不朽の名作と語られるだけのことはある。

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    2016年03月20日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

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    舞台はフランス、スタンガースン博士が住んでいるグランディエ城の《黄色い部屋》で博士の娘マチルドが何者かに襲われる。部屋は内部から鍵がかけられおり、ドアを壊して踏み込んでみると、そこに犯人の姿はなかった……。

    密室の古典ミステリとしては、かなり有名な作品です。
    最初の事件だけでなく、その後も庭と廊下といった、状況的密室から犯人が消える事件が続けて起き、密室というキーワードが好きならば、楽しめる……と言いたいところですが、展開に強引さを感じたり、犯人ならこれぐらいはやってのけただろうといった説明で終わらしたりと、引っかかるところはあったものの、全体を通すと楽しんで読めた作品でした。

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    2016年02月22日
  • オペラ座の怪人

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    ネタバレ

    オペラ座の支配人モンシャルマン、リシャール就任の日に殺害されたオペラ座の道具係。前任の支配人からオペラ座の怪人について聞かされるモンシャルマン、リシャール。怪人に予約された5番ボックス席。案内係のジリー夫人が怪人と関係あると考えて解雇するが。新たな歌姫クリスティーヌ・ダーエと彼女に恋するシャニー子爵ラウル。オペラ座の女優カルロッタが舞台上で喉をおかしくした日、落下したシャンデリア。ジリー夫人の代わりに雇われた案内係の死。クリスティーヌが謎の人物と会話しているのを聞き調べ始めるラウル。クリスティーヌの失踪。謎のペルシャ人とオペラ座の地下に向かうラウル。

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    2014年08月17日
  • オペラ座の怪人

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    ミュージカル「ラブ・ネバー・ダイ」観劇を機に、オペ怪原作を読もうと思いたって。
    もともと、ロイド・ウェバー版とコピット版のちがいが気になって居たんだけど、原作を読んで「どっちも違うじゃんww」となる私。
    原作のエリックが一番哀しいんじゃないかな…と。
    お父さんの話もしっかり書かれていたことが分かり、長年疑問だったロイド・ウェバー版の「墓場にて」のシーンがしっくりきた。
    オペラ座の怪人って原作読んでないといけない作品だったのかwww

    原作の登場人物たちは、自分の欲望(欲求ではない)に忠実で、それぞれのぶつかり合いの果てに悲劇が生まれる。
    途中、えぐいシーンもあるけれど、いろいろなことが納得でき

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    2014年05月18日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

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    もったいぶった言い回しや表現が多く、ややくどいように感じますが、
    読み進める妨げになるほどではありません。
    むしろ、ページ数の多さにしてはさくさくページが進みます。

    密室の謎自体は、出版から100年以上経ち、
    トリックや伏線を組むのが巧みなミステリー作家の著作も増えた今となっては、
    驚くというよりも、そうなんだぁ、という感じでしたが、
    キャラクター造詣が巧みで、細かな描写が多く、
    まぁ、よくも頭がこんがらがらずに、こんな話を書いたわ!と感心しました。
    乱歩先生が選抜するのも頷けます。

    解説にもありましたが、この『黄色い部屋の謎』と、続編の『黒衣婦人の香り』は、
    ふたつでひとつといってもいい

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    2013年12月22日
  • オペラ座の怪人

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    醜いエリックは「人並みの幸せ」を求めてオペラ座の歌姫クリスティーヌを攫う。この辺に何となく反発したあたり、やっぱり自由主義が(俺の中で)ナンバーワン!

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    2013年11月18日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

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    「オペラ座の怪人」で有名なガストン・ルルーの古典的名作。100年も前の密室トリックとしては本当に見事です。逃げ出せるはずのない密室からいなくなってしまった犯人、廊下のT字路で3方向から追いつめたのに消えてしまった犯人…。

    ややアンフェアなところやアラもあるとはいえ、伏線もそれなりに回収してるので個人的には満足でした。探偵同士の推理合戦や犯人の意外性など、現在の推理小説に多大な影響を与えた記念碑的作品と言えそう。
    18歳の新聞記者である主人公が裁判所で大勢の聴衆の前で謎解きをする場面はまるでアニメ・ゲーム的展開で思わず笑ってしまった。逆転裁判のなるほど君かと。

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    2012年08月16日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

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    この本では密室殺人未遂事件が起きてこれがメインだけど、むしろT字路での消失のトリックの方がよかった。

    主人公の探偵は最初は少し完璧すぎて人間味がなく腹がたったが、終盤になるとそんなこともなくなりむしろ自然と応援していた。

    途中で諦めかけたが読み終えてよかった。

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    2012年02月07日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

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    翻訳ならではの読みにくさがあるものの、犯人と種明かしには驚いた。
    むしろ自分はなぜ犯人が分からなかったのかと、読後に思う。

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    2011年07月12日