高橋哲哉(哲学者)のレビュー一覧

  • デリダ 脱構築と正義

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    デリダ本であると同時に高橋哲哉のデリダ解釈の本という意味で高橋本でもあるのかなぁと。全ての解説本に言えることではありますが、それは念頭に入れて読んだほうが良いかなと思います。
    脱構築、差延、散種、原エクリチュール…デリダ哲学の基本的な考え方や発想が分かりやすく解説されており、後半分は脱構築の行き着いた先からいかに正義を実現するかという肯定の思想としての側面が強調されています。

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    2024年08月17日
  • デリダ 脱構築と正義

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    脱構築は正義のための決断を促す思想
    そこに至るまでには、混沌や矛盾を知覚することになる。
    いや、ここを知覚すればこその正義なのだろうか。

    もう今や誰もが気がついている世界の至るところの無限性について、合理の暴力から、ただ恐れ慄く必要は無くなった。

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    2024年04月28日
  • デリダ 脱構築と正義

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    すごい。知っている世界が、くずれていく、、

    すべての他者との、初めから暴力的な関係性の中に、すでにある絶対的正義

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    2023年02月26日
  • 沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える

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    【「引き取り運動」のバイブル】
    2016年からFIRBOの活動に参加した評者にとって、本書は導きの書であり、バイブルである。「日本人よ!今こそ沖縄の基地を引き取れ」との沖縄の声に、「日本人は「本土」に米軍基地を引き取る」ことによって応答するべきことを宣言した書である。
    日米安保条約を約8割という圧倒的多数の「本土」の国民が支持している現状を踏まえれば、「県外移設は基地を日米安保体制下で本来あるべき場所に引き取ることによって、沖縄差別の政策に終止符を打つ行為である」とし、「「平和」や「安保廃棄」を求めるなら、基地を引き取りつつ自分たちの責任でそれを求めるべきである」と、その論旨は明快である。

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    2021年07月01日
  • デリダ 脱構築と正義

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    デリダ入門書として非常によみやすい。
    エクリチュール、反復可能性、差延、散種などのデリダ語の使い方が見えてくるだけでなく、デリダ思想を一つの正義の思想として読み解くことで、脱構築が単に哲学の破壊ではなく肯定的な思想であることが分かってくる。
    本書を読む以前はポストモダン思想には破壊的・ニヒリズム的なイメージを持っており、脱構築もテクスト斜め読みのようなイメージを持っていたが、本書を読むことでそれとは全く異なる肯定的な他者の思想が見えてくる。
    現象学において他者とはなんなのか?という問いをぼんやり持っていたが、デリダはそこに一つの新しい他者像を提示しているのだろう。
    デリダの著作の入口として非常

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    2021年06月01日
  • 沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える

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    もともと基地引き取り論には賛同していなかったが、本書を読んで得心がいった。本土の日本人の「基地はどこにもいらない」論の加害性に気付かされた。

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    2018年02月24日
  • 沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える

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    「日本人の8割が日米安保条約を支持している以上、沖縄の米軍基地は本土で引き取るのが道理である。そうできないのは、差別の構造である」と著者は述べる。沖縄問題の本質を鋭く突く良書。

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    2015年07月11日
  • 犠牲のシステム 福島・沖縄

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     日本国にあり,国民全体がその恩恵をながら,それを維持していくときにある人々の犠牲の下でしか維持できていないもの…それが,沖縄の米軍基地であり,地方に任された原子力発電所です。
     ここで恩恵と言いましたが,本当に恩恵を受けているのか,あるいは恩恵と呼んでもいいのかどうか,はなはだ疑問ですがね。
     「福島と沖縄」とタイトルにありますが,本書の4分の3は福島のことについて書かれています。
     二つのことは,政権交代後の内閣でどうにか解決しようとしましたが,結局「玉砕」してしまいました。米軍基地も原子力発電所も,それほどわたしたちの社会の内部の奥深くにまでしみこんでいるのでしょう。

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    2012年02月27日
  • デリダ 脱構築と正義

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    【1】
    30 修論
    36 五月革命
    43 脱構築は哲学を文学に
    →ハーバーマスは批判、ローティは歓迎
    →デリダ・サール論争
    48 デリダの抵抗、ブルデュー
    52 ド・マン論争

    【2】
    55 解体の仏訳語としてデコンストラクション
    64 エクリチュールはパルマコン(知恵の、記憶の秘訣)である
    81 プラトン主義哲学、形而上学=二元論的分割
    82 形而上学の要素
    ①ロゴセントリズム
    ②フォノセントリズム
    ③現前(←ハイデガー)
    ④存在・神・目的論の構造
    ⑤ファロセントリズム(ファルス)
    84 現前(古代・イデア→中世・絶対神→近代・自己現前(コギト・意識・主観性))
    92 外部は内部の内部
    10

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    2023年01月28日
  • デリダ 脱構築と正義

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    おそらくよくまとまっているのだと思う。デリダを読んでそれを有意義に受け取ることはその性質上難しい。そこになんとか最低限度の錨を下ろそうという苦悩が見える。デリダの脱構築においては正義は脱構築し得ないというのが一応の最低ラインにはなるのかな。何にせよ使う側の誠実さが求められると思う。

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    2017年12月18日
  • 犠牲のシステム 福島・沖縄

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    久しぶりに言葉より思いが前面に出ている文書を読んだ。国のためにスケープゴートを作らなくてはいけないシステムというのはシステムごと限界が来てるだろうな...

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    2017年08月27日
  • 沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える

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    沖縄の米軍基地問題を考えるときには、必ず読まなければいけない本かもしれない。
    いまの沖縄の状況は、本当に植民地だ。
    「本土」の人間は、この本にあるような視点をもって、基地問題を考えなければいけない。

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    2015年07月27日
  • 歴史/修正主義

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    戦後の歴史認識や太平洋戦争の戦争責任問題について、整然と解説されている。その理論は学者ならではのもので、首肯させられる点も大変多い。特に「戦後責任を果たすことは『ポジティブな行為』」の節で説かれている、国家の戦争責任を直視することで、自己と過去の国家との連続性を絶つことに繋がり、他者の理解の涵養を待つ、といった所説は感じ入るところも多い。彼の認識の基層をなしていると感じた。

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    2013年09月20日
  • 犠牲のシステム 福島・沖縄

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    『国家と犠牲』では靖国神社にみられる犠牲のシステムを分析しておられましたが、まったく同じシステムが福島・沖縄についても作動しているという指摘には、この国にいきるものとして、うすら寒いものをかんじざるを得ません。

    「犠牲のシステムでは、或る者(たち)の利益が、他のもの(たち)の生活(生命、健康、日常、財産、尊厳、希望等々)を犠牲にして生み出され、維持される。犠牲にする者の利益は、犠牲にされるものの犠牲なしには生み出されないし、維持されない。この犠牲は、通常、隠されているか、共同体(国家、国民、社会、企業等々)にとっての『尊い犠牲』として美化され、正当化されている」

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    2013年06月22日
  • 犠牲のシステム 福島・沖縄

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    ネタバレ

    第3章以降が著者の言いたいことの中心だった。その前は事実関係の整理で、原発事故以来、一定の時間経過があったいまとなっては、わかっていることが多い。
    震災後の「天罰」思考、また原爆投下後の「天恵論」が本質的に犠牲のシステムであることにおいて同じであるという。そして、基地問題における沖縄の犠牲と、原発事故における福島の犠牲がある部分では同質のものだとも。
    そもそもこの本を手に取ったのは、片山杜秀著「国の死に方」で、国家の存亡に関わる圧倒的な脅威の前で人間(国民)が犠牲にされるその有り様が、時代とともに変化していることが明らかにされていたからである。国家権力による犠牲のシステムの構築(最終的に戦没者

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    2013年05月13日
  • 犠牲のシステム 福島・沖縄

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    基地の沖縄、原発の福島、そこに見える犠牲のシステム、植民地主義、そして民主主義の落とし穴を喝破した好著。
    この構図は核燃まで抱える青森県も同じなのは、書中に三村知事の名が出てくるのでも明らかですが、それに絡め取られてしまっている現実を何とかしないといけません。

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    2012年05月18日
  • 歴史/修正主義

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    タイトルだけ見ると一見ラディカルだが、むしろその実は80年代以降現れてきた「歴史修正主義」批判である。高橋の著作は相変わらず論点のまとめ方が上手く、何を言いたいのか非常に分かりやすいが、実はそれほど目新しいことは言われていない。『靖国問題』と『国家と犠牲』をより深く理解したい人は

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    2009年10月04日
  • 歴史/修正主義

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    歴史修正主義への批判を通じて、日本の戦争責任についての問いなおしをおこなった本です。

    本書では、加藤典洋の『敗戦後論』をきっかけとする著者との論争がとりあげられています。ただし著者は、あらためて加藤の議論への反論をおこなうのではなく、両者の論争に対するテッサ・モーリス=スズキの発言に対してみずからの立場を明らかにしています。

    さらに、哲学者の野家啓一の「歴史の物語り論」への反論がなされています。著者は、野家の「物語り論」の立場も、ある種の政治性をになうことを指摘し、さらに「物語りえぬこと」をかかえ込んだ他者との連帯は可能かという問題提起をおこなっています。最後に、いわゆる従軍慰安婦問題をめ

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    2020年08月07日
  • 思考をひらく 分断される世界のなかで

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    「思考のフロンティア」シリーズの別巻で、姜尚中、齋藤純一、杉田敦、高橋哲哉の四人の短い論考と座談会が収録されています。

    著者たちは、本シリーズの刊行中に起こった、アメリカの同時多発テロとそれにつづくアフガン空爆という現実を見据えながら、思想にいったいなにができるのかという問いに向きあってそれぞれの立場からこたえを模索しています。

    とくに個人的に興味を惹かれたのは、福沢諭吉とアジア主義が現代にどのような問いを投げかけているのかという問題提起でした。丸山眞男が福沢に高い評価をあたえていたことにも触れながら、近代および民主主義の臨界点を指し示しているように思います。

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    2019年03月04日
  • 沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える

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    安保容認80%の現実の前に、県外移設を阻んでいるのは、そして沖縄を差別し続けているのは、アメリカや日本政府ではなく日本人そのもの、私達一人一人だという現実をきっちりと開陳している。
    護憲派も平和主義者や平和運動家にとっても、ブーメランのように自分に突き刺さってくる。
    「基地を自分で引き受ける」ことの必要性を今まさにここに問うている。

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    2015年08月01日