【感想・ネタバレ】沖縄の米軍基地 「県外移設」を考えるのレビュー

あらすじ

圧倒的多数が日米安保体制を容認する本土国民に対して、また“本土の平和・護憲運動”と“沖縄への基地封じ込め”の不幸な癒着関係に対して、著者はヤマトの知識人としてはじめて「県外移設」という論争的な問題提起を行う。2014年の沖縄県知事選と衆院選では、本土とは異なる沖縄県民の明確な民意が示され、米軍基地移設問題が争われるなか、「日本よ、在沖米軍基地を引き取れ!」と訴える沖縄の声にアクチュアルに応答した、画期的な論考。【目次】はじめに/第一章 在沖米軍基地の「県外移設」とは何か/第二章 米軍基地沖縄集中の歴史と構造/第三章 県外移設を拒む反戦平和運動/第四章 「県外移設」批判論への応答/終章 差別的政策を終わらせるために/あとがき

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Posted by ブクログ

【「引き取り運動」のバイブル】
2016年からFIRBOの活動に参加した評者にとって、本書は導きの書であり、バイブルである。「日本人よ!今こそ沖縄の基地を引き取れ」との沖縄の声に、「日本人は「本土」に米軍基地を引き取る」ことによって応答するべきことを宣言した書である。
日米安保条約を約8割という圧倒的多数の「本土」の国民が支持している現状を踏まえれば、「県外移設は基地を日米安保体制下で本来あるべき場所に引き取ることによって、沖縄差別の政策に終止符を打つ行為である」とし、「「平和」や「安保廃棄」を求めるなら、基地を引き取りつつ自分たちの責任でそれを求めるべきである」と、その論旨は明快である。
また、米軍基地の沖縄への集中の歴史と構造が明らかにしているように、「本土」における反米感情と反基地運動の高まりが、結果として米軍基地を沖縄に集中させた。まさに引き取り運動は、米軍基地問題を自分ごととして考える重要な契機となることを示唆してくれている。(吉村/本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会)

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2021年07月01日

Posted by ブクログ

もともと基地引き取り論には賛同していなかったが、本書を読んで得心がいった。本土の日本人の「基地はどこにもいらない」論の加害性に気付かされた。

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2018年02月24日

Posted by ブクログ

「日本人の8割が日米安保条約を支持している以上、沖縄の米軍基地は本土で引き取るのが道理である。そうできないのは、差別の構造である」と著者は述べる。沖縄問題の本質を鋭く突く良書。

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2015年07月11日

Posted by ブクログ

沖縄の米軍基地問題を考えるときには、必ず読まなければいけない本かもしれない。
いまの沖縄の状況は、本当に植民地だ。
「本土」の人間は、この本にあるような視点をもって、基地問題を考えなければいけない。

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2015年07月27日

Posted by ブクログ

安保容認80%の現実の前に、県外移設を阻んでいるのは、そして沖縄を差別し続けているのは、アメリカや日本政府ではなく日本人そのもの、私達一人一人だという現実をきっちりと開陳している。
護憲派も平和主義者や平和運動家にとっても、ブーメランのように自分に突き刺さってくる。
「基地を自分で引き受ける」ことの必要性を今まさにここに問うている。

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2015年08月01日

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