【感想・ネタバレ】デリダ 脱構築と正義のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

脱構築は正義のための決断を促す思想
そこに至るまでには、混沌や矛盾を知覚することになる。
いや、ここを知覚すればこその正義なのだろうか。

もう今や誰もが気がついている世界の至るところの無限性について、合理の暴力から、ただ恐れ慄く必要は無くなった。

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Posted by ブクログ 2023年02月26日

すごい。知っている世界が、くずれていく、、

すべての他者との、初めから暴力的な関係性の中に、すでにある絶対的正義

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Posted by ブクログ 2021年06月01日

デリダ入門書として非常によみやすい。
エクリチュール、反復可能性、差延、散種などのデリダ語の使い方が見えてくるだけでなく、デリダ思想を一つの正義の思想として読み解くことで、脱構築が単に哲学の破壊ではなく肯定的な思想であることが分かってくる。
本書を読む以前はポストモダン思想には破壊的・ニヒリズム的な...続きを読むイメージを持っており、脱構築もテクスト斜め読みのようなイメージを持っていたが、本書を読むことでそれとは全く異なる肯定的な他者の思想が見えてくる。
現象学において他者とはなんなのか?という問いをぼんやり持っていたが、デリダはそこに一つの新しい他者像を提示しているのだろう。
デリダの著作の入口として非常にモチベーションが湧く良い入門書でした。

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Posted by ブクログ 2023年01月28日

【1】
30 修論
36 五月革命
43 脱構築は哲学を文学に
→ハーバーマスは批判、ローティは歓迎
→デリダ・サール論争
48 デリダの抵抗、ブルデュー
52 ド・マン論争

【2】
55 解体の仏訳語としてデコンストラクション
64 エクリチュールはパルマコン(知恵の、記憶の秘訣)である
81 ...続きを読むプラトン主義哲学、形而上学=二元論的分割
82 形而上学の要素
①ロゴセントリズム
②フォノセントリズム
③現前(←ハイデガー)
④存在・神・目的論の構造
⑤ファロセントリズム(ファルス)
84 現前(古代・イデア→中世・絶対神→近代・自己現前(コギト・意識・主観性))
92 外部は内部の内部
102 コーラ(場)
106 パルマコン
115 パルマコス Holocaust
121 ソクラテスの幽霊、灰

【3】
129 破壊不可能な責任
130 決定不可能性における決定=非暴力ではない
原エクリチュールの原暴力があるから
「暴力のエコノミー」非暴力を追求する行為自体が暴力となる
133 固有名の暴力
142 レヴィナスの暴力
143 暴力性に無知なのは無責任→暴力にあらがう
147 脱構築は他者への肯定的な応答、まったき他者の侵入
149 言語の反復可能性(エクリチュールだけでない)
①パロールは語る主体が現前するが、エクリチュールは主体はない
②パロールは外的・現実的コンテクスト(周囲)も内的・意味的コンテクスト(文脈)もオリジナルで現前するが、エクリチュールはそうではない
154 マーク(記号)
159 引用 意味のイデア的同一性(←反復可能性)
「最小のイデア化」
162 形而上学的反復は同一の反復だが、デリダの反復は差異を伴う
164 散種 無限の意味の繁殖可能性
167 反復と散種でマークからマークの他者へ向かっていく運動を知る
175 テクストを読むことは他者の署名に連署すること
178 oui
183 自由で自律した決定のまえに、他者への呼びかけへの責任、応答可能性がある

【4】
193 批判法学
197 法は脱構築可能、正義は脱構築不可能
203 独立
208 現前は再現前の再現前
214 不可能性の経験そのものが正義
222 幽霊
228 古典的な解放の理想を肯定

【5】
232 贈与
254 主体は決定できない
257 幽霊
274 死者を葬る
277 忘却

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Posted by ブクログ 2017年12月18日

おそらくよくまとまっているのだと思う。デリダを読んでそれを有意義に受け取ることはその性質上難しい。そこになんとか最低限度の錨を下ろそうという苦悩が見える。デリダの脱構築においては正義は脱構築し得ないというのが一応の最低ラインにはなるのかな。何にせよ使う側の誠実さが求められると思う。

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