弓月あやのレビュー一覧
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購入済み
良かった
中盤まではオリヴィエが本当にレオナの事を好きなのか不安だったけど、最後はラブラブで安心した。
弓月先生の作品はどれも好きですが、この話が1番好きです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ▼あらすじ
家族を亡くした玲於奈は、親類達に虐げられていた。
ある雪の日、墓石に縋り死を願う玲於奈の前に、公爵家当主・オリヴィエが現れる。
そして震える玲於奈を介抱してくれた。
彼に請われて、玲於奈は公爵家で働くことに。その仕事は着物をまとい、健康的な生活を送ること。
戸惑う玲於奈に、彼は微笑むだけだった。そして情熱的に繰り返される甘い囁きに流されるまま、玲於奈もオリヴィエを愛するように。
だが彼が見ていたのは、玲於奈の亡き母の面影で……。
けれど玲於奈は、この愛を失いたくはなかった。たとえ身代わりでしかないとしても
***
葛西リカコ先生の美しい表紙に惹かれて購入。
こちらの作品は十年前に小説ショコラに掲載されていた弓月先生の
デビュー作を大幅加筆修正したものらしいです。
弓月先生の作品は『蝶が溺れた甘い蜜』を読んだ事があるのですが、共通点が沢山あり、芸風が変わってないと言われるのも頷ける内容でした(笑)
とりあえず、私がこちらの作品を読んで思った事は、作品の雰囲気や設定は凄く良いということ。
『蝶が溺れた甘い蜜』を読んだ時もそうだったのですが、雰囲気や設定は凄く自分好みなんです。
現実離れしてるけど、夢を見させてくれるような、ハーレクイン系のお話やシンデレラストーリーが好きな人ならまず楽しめるであろう内容である事は確かなんです。
ただ、キャラクターにどうにも引っ掛かりを覚えてしまって読んだ後に少しだけモヤッとしたものが残ってしまうんですよね…。
因みに蝶が〜の時は受けに引っ掛かりを覚えたのですが、今回は攻めのキャラに引っ掛かりを覚えてしまって、読み終わった後にうーん…^^;となってしまいました。
東洋趣味が高じて受けに女性用の着物を着させるのはまぁ良いのですが、お人形扱いするのは流石に変態みたいで言い知れない恐怖を感じるというか何と言うか…(笑)
更にまだ出会って間もない関係であるにも関わらず、受けが他の男に一方的に話し掛けられていただけで激昂、からの半ば強引にセックスの流れはいよいよ攻めが狂気染みているような気がして正直、ゾッとしてしまいました。
そんな性格に難のある攻めだからこそ、発言にイマイチ説得力が感じられず、私には初恋をこじらせているように見えてしまって、どんなに違うと言っても受けを身代わりにしているような気がしてならないんですよねぇ…。
要は攻めが信じられないんです!だって、純粋な愛情とは違う気がするし!
ハッピーエンドだけど、この先、何かのきっかけで呆気無く二人の関係が終わってしまいそうな、そんな危うさみたいなものを孕んでる気がしてこの二人の関係を素直に喜べないんです…!(泣)
まぁ、だからと言って決して楽しめなかった訳じゃないんですけどね。
好きな部分も勿論あるのですが、自分が期待していたものとは少し違ったかな、といった印象です。(すみません…;)
因みに葛西リカコ先生のイラストは作品の雰囲気に合っていて文句無しに素晴らしかったです。特に表紙がお気に入り!(*^^*) -
Posted by ブクログ
ネタバレ▼あらすじ
「きみの過去も、私の現状も、どうでもいい。きみが愛おしい」
仁礼子爵家の車に撥ねられ記憶を失った青年に、当主の賛は、彼の着ていた着物から浅葱と名付け、彼を保護する。浅葱は、自分を大事に扱ってくれる賛の眩しい潔癖さに惹かれ、ずっと一緒にいられることを願ってしまうのだが、浅葱を知るという近衛公爵が現れ……。過去を暴かれ、自分が穢れた蝶であることを知らされた浅葱は、賛と結ばれない運命に嘆き――!?
***
表紙の美しさに惹かれて購入しました。初読みの作家さんです。
途中で中断する事もなく、一気に最後まで読んでしまうくらいには面白かったんですが、ちょっと引っ掛かる部分もあったりして、何というか「惜しい!」って感じの作品でした。
主に引っ掛かりを感じたのは恋愛の部分と浅葱の性格ですかね。
まず最初に恋愛の部分ですが、これと言った特別性が無いといいますか、あなたじゃなきゃ駄目なんだ!っていう決定的な理由が欠けているので、二人がくっ付いても何だかサラッとした印象で。
浅葱なんて割と直ぐ、賛に恋愛感情を抱いている感じでしたが…まぁ、彼の場合、過去に置かれていた境遇の事を考えれば生まれて初めて見返りの無い愛情を注いでくれた王子様のような賛に対してときめくのは当然の事のように思えますし、コロッと落ちちゃっても「あれだけ優しくされればね…」と多少、納得出来たりもするんですが。
ただ、賛はなぁ…。正直、そこまで浅葱に夢中になる理由が分からないかも。
だって、許嫁を裏切るだけじゃなくて身分や地位までも捨てる覚悟で、浅葱を選ぶって相当な愛が無いと難しいと思うんですよ。
そこまで浅葱の事を愛せるようなエピソードってあったっけ?って感じで。
何か愛情と言うよりも庇護欲に近いような気がしなくもないんですよね。
これで、実は過去に浅葱と運命的な出会いをしていて…とかなら、賛が浅葱に執着する気持ちも分かるんですが。寧ろそっちの設定で読みたかったかな(笑)
あとは浅葱の性格についてですが…。
後半、近衛に対して浅葱の態度がガラリと変わるところで、良い意味でも悪い意味でも少しゾッとしてしまいました。
記憶が戻っていた事にも驚きでしたが、純情に見せかけて実は攻めを手の平で転がすような計算高いタイプの受けが個人的に少し苦手でして…。
もしかして浅葱もそういうタイプの受けかと思いヒヤヒヤしたのですが、結局、ああいう生意気な態度を取るのは近衛の前だけで、賛の前では浅葱は浅葱のままだったので少し安心したのですが…。
でも、揚羽として近衛と会話をしていた浅葱も浅葱である事は事実なので、賛の前でひたすらピュアになる浅葱を純粋な目で見れない気持ちもあって…。
猫被りって訳じゃないと思うんですが…うーん…。
でも先述した通り、途中で中弛みする事なく一気読みしてしまうくらい面白かったですし、多少モヤッとしたものは残りましたが、正直、終わりよければ全て良しって感じなので、これはこれで良いかなと(笑)
双子ちゃんや水瀬、二礼家の使用人達など脇役にもきちんと個性があって読んでいて楽しかったですし、時代背景や作中の雰囲気なども好みでした。
あと、やっぱり賛の紳士っぷりに何度も萌えさせられましたね。
甘いだけじゃなくてちょっぴり厳しい面もあるのでハラハラする部分もありましたが、基本的に甘い人なのでとても魅力的に感じました。
特に印象的だったのが、浅葱の前で跪いて告白するシーンで、突然の敬語に不覚にもキュンとしてしまいました。あそこで敬語は狡い(笑)
北沢きょう先生の挿絵も美しくて文句無しに素晴らしかったですし、決して悪い作品ではないので、続編があるなら読んでみたいかも。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ銀髪と紅い瞳を持つ「しの」は、その美しさとものめずらしさから、村の人々から遠巻きにされて生活していた。
村の人たちから蔑まれ、一家は森の奥に、細々と生活していて食うに困るような日々だった。
けれど、その美しさからしのは、遊興三昧に耽る鷹司公爵家嫡男・一成のために男妾として買われることとなある。
外出を禁じられ暫く鷹司家の離れの庵で身体の手入れをするように命じられたしのは、会う人は日に三度、食事を届けてくれる人間だけ、という孤独な日々に寂しさを募らせる。
ある日、言いつけを破り、外に出たしのは偶然一人の青年と出会う。
しかもその清廉な雰囲気を持つ青年は一成と名乗り――
という話でした。
当初、しのを使用人の身内だと思っていた一成は、しのに言葉を教えたり、いろいろしていたんですが、しのにドレスを着せて、着飾らせた帰り道に、使用人にそのことがばれて。
しのが本当はどういう目的で連れてこられたのか一成にばれてしまい、一成は騙されていたと怒り、しのを無理やりだいてしまう……という流れになるんですが。
はっきり言って、一成勝手だよなー……と思ってしまいました。
だって、自分が「あなたのために買われてきた人間なんです」とは言えるはずもないし、使用人の身内だと勝手に勘違いしたのは一成だし……。
しのは一つも悪くないと思うんだけれど……と。
それで、「騙した」って言ってキレられてもねー……。
まぁ、恋ってこんな感じで時々めちゃくちゃですよね。
最後は、一成が家を捨てる覚悟を決めて、しのを連れて行くことにしてハッピーエンド。
王道、といえば王道だったと思います。
すっごく雰囲気のある表紙で、そのままの雰囲気に引き込まれたので、なかなか面白かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ思った以上によかったです。
読み終わった後に、思わず、この作者さんの書いた他の話を読んでみたい! と思うくらいに。
まず、蒼がしっかりと芯の通ってるけど、ピュアで可愛い。
実際の場面であれば、そんなに簡単に伊織を信じていいわけないような気もしますが、他に頼れる人がいなくて、魔法のように優しい言葉をかけてもらったら、ついうっかりフラフラしちゃっても仕方がないかなー、と。
それにそんなに不自然ではなかったですし。
ただちょっと本当、催眠術的な感じはありましたが。
攫われて、あれよあれよと言う間に、遺産相続に巻き込まれてしまう。
そして、振り回されてるうちに、無事に落ち着くんですが。
その間にちらほら垣間見える
なんだか催眠術みたいな伊織の優しいやり方と。
蒼の素直でまっすぐな心のゆったりした動きと。
わかりにくい伊織の嫉妬が。
とってもいい雰囲気の小説になっていたと思います。
状況だけ見れば、いきなり攫われて監禁されている、というかなりハードな状況であるにも関わらず。
伊織が緩衝材になって、かなりおっとりした状況にさせてるなー……と思います。
さし絵とも小説の雰囲気がよくあってて、すごくよかったです。
全体的に調和がとれている話でした。