みおのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
前作は料理と色彩の組み合わせで、何とも美味しそうな食卓風景を描きだしていたけれど、本作はさらに音楽の要素が加わって、より豊かな食卓になっている!
音楽を専攻しているけれど人前でピアノが弾けない高校生・桜が、美術の道に進む燕と出会って、少しずつ自分の気持ちや過去の記憶と向き合っていく物語。
家族に甘えたいけれど、甘えられない。
ピアノを楽しく弾きたいのに、弾けない。
色んなジレンマを抱えている桜の苦しさに、胸が押しつぶされそうになる。
でも、燕の料理と、律子の絵が、彼女の気持ちを解放させる。
お腹も耳も目も満足させてくれるこの本、疲れている時におすすめです! -
Posted by ブクログ
ネタバレ小百合の除霊方法は本当に変わっている。
未練のある幽霊を自分の体に取り込んで、幽霊が食べたいものを一緒に味わって満足させて成仏させるというもの。
ケンタではないが、体を張りすぎていて心配になる除霊方法である。
カロリー面も金銭面としても心配である。
事実、太ったみたいだし。
全七話の構成なので、それぞれで様々な幽霊の様々なパターンの未練なり料理なりが出てきて面白かった。
カレーうどんにホイップクリーム(砂糖なし)の発想はなかった!
小百合が幽霊のために食べる料理は、上記のとおり、馴染みのあるメニューでも具材やら作り方やらが少し個性的で、そこも興味深かった。
終盤は、除霊の難しい話、そして名 -
購入済み
彩りきれい
文字の中から色彩があふれる。
銀杏のエメラルドグリーン、萎びて固くても捨てることなく、ご飯に炊き込むことで美味しく生かされる。
主人公の青年もきっと元気になれるよね。 -
購入済み
アルさが全く伝わってこない
食材や料理の話は本当に生き生きとしていて美味しそうである。惚れに引き換えもう一つの重要なテーマである「絵」に関してはリアルさが全く伝わってこない。コンクリートの壁に壁画として直接書いているのならおそらく油絵だと思うが、油絵独特の油の匂いや、絵が乾くまで触れない といったところが描かれていない。ヒロインの造形はかなりわざとらしいし、主人公の造形はどんよりとしてしまっている。