野宮有のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ小説なり漫画なり、その作品を連想させる事件が起きたとして、果たしてその作品を生み出した作者に責任があるのかという話は、凶悪事件の犯人が何かしらのオタクだったときによく取り上げられる話題かと思う。
この物語は、それに対する一つの答え……正確に言うと、実際に模倣されてしまったこの作者が出した解答の物語である。
それが一般論かどうかはおいておく。
あくまで、拝島礼一という作者が出した答えである。
まあ次から次へと事件が起きるし、常に犯人がその上を行く形なので、どうなるんだと手に汗握って読んだ。
手掛かりに近付いたと思ったら、合間を擦り抜けて先に行ってしまうもどかしさというか。
それでも進んでいくの -
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身も蓋もないことをいうと「相棒が美少女でヒロインがティーンエイジャーになったされ竜」。
ギャングやマフィアや殺し屋がドンパチやってる裏社会ものが好きなので、世界観に惹かれてまずは電撃文庫の公式で試し読み。
その時から違和感もとい既視感がすごかったんですが……あれ、これされ竜……?
キャラクターの会話のセンスやテンポに地の文から、とにかく既視感が強い。主人公の一人称が「俺」でニヒルな性格ということで、名前を隠して文章の一部だけ抜粋されたら、浅井ラボが書いたと思ってしまいそうです。
異能と現代の先端技術(インターネットやCDショップなど)が混在する世界観も似てるんですが……
作者はされ竜を読ん -
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評判通りとても面白かったです!
筆者の方は既にデビューされていて漫画原作などで活躍されているとか…なるほど、書き方に手馴れたものを感じます。
凄腕の営業マンが、ひょんなことから殺し屋の営業をすることになるという設定が天才的に面白いと思います。
トップクラスの売上を叩き出す営業のノウハウが、殺しを請負う際にも生かされる…というのが読みどころです。
ただ、最後の騙し合い、化かし合いは、営業というより詐欺師のレベルですよね…面白かったんですが。
最初は殺しを躊躇していた主人公の心境がどこで変わったのかがいまいち分からなかったです。元々の性質として、命のやり取りでしか生きる実感を得られないサイコパス野 -
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ネタバレ第71回江戸川乱歩賞受賞作
んー。期待値があがりすぎていたのかな?
んまあ、面白かった?かな?みたいな感覚。
ちょっと自分の中で、今ミステリーに飽きてる期間だからなのか?
私はあまりハマらなかった。
ただ、鳥井シリーズとして続くようなら、読んでみたいなとは思う。
元々、なんの不自由もない環境で育っているし。
人生の大きな分岐点があったわけではないだろうけど
人間の感情の部分なのか欠落している。
多分この人、天性のサイコパスなんだろうね。
なるべくしてなった、裏の世界の住人って感じ。
鴎木美紅が感じたように
適性すぎて決して裏の世界に来てはいけない人物だったのかもしれない。
一見、穏やか -
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ネタバレ本作品は、第71回江戸川乱歩賞受賞作。異例のハイレベルな最終候補作の中から、有栖川有栖さん、貫井徳郎さん、東野圭吾さん、湊かなえさん、横関大さんという脂の乗った作家たちがこぞって推薦したというので、ぜひ読みたいと思い手に取った作品でした。
物語は、営業成績が常にトップで、契約のためには手段を選ばない凄腕営業マン・鳥井一樹が、刺殺体を発見し、自身も口封じのために命を狙われるところから始まります。しかし、話術に長けたセールスマンとしての武器を生かし、鳥井は「殺し屋」のノルマ達成に協力することでなんと殺人請負会社に入社するという大胆な行動に出ます。
「2週間で2億を稼げ。さもなければ命はない」と -
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エンタメだねぇ〜
一般人が殺し屋に雇われるなんていうから、もっと怖くてバイオレンス寄りかなと思ってたけど、全然違った。
ちゃんと主人公もそっち側の人間だったね。
アニメのような二次元的個性豊かなキャラクターが多いので、登場人物もわかりやすかったし、営業術という社会人ならなんとなく聞いたことあるような話術やコミュニケーション術が絡んでるので親近感もあって楽しく読めた。
正直、最後の最後は、まあそこ手に入れるよねって。
なんならあの人が登場して、それを仄めかした瞬間に最後の展開読めたけど、全体的にはどうやって2億手に入れるんだ〜?!って主人公の行く末が気になりまくりでした。
耳津とのコンビも -
Posted by ブクログ
殺し屋の営業術が
しこたまおもしろかったので
他のも読んでみようかなーと探したら
キャラクター文庫ばかりで
キャラクター文庫って中年が買うの
ちょっと恥ずかしいやんけ
さらには読みたいと思ったのが
これだけだったので、こっそり買ってみた
残虐な表現が苦手なので
これ、ヤダナァ…
やめときゃヨカッタナァ…
と苦虫噛みつつ読んだ
いや、そんな本、絶対ベストセラーにならんくない?
って思ったんだけど
そういえばバトルロワイヤルって
ベストセラーだったから
あり得るのか…
先に殺し屋の〜を読んじゃったので
もったいない〜が一番の感想
キャラクター文庫じゃなくても
よかったんじゃない?って
キャラク -
Posted by ブクログ
「どうせ、この夏は終わる」という作品が面白かったため購入。
付き合っていた彼女が実は別人でした。じゃあ彼女はいったい何者?という「謎」を追うミステリもの。といってもミステリ要素はかなり薄めで、そもそもジャンル分けしづらい構成となっている。
この「ジャンル分けしづらい」と思った点がイマイチポイントで、なんというか、恋愛でもないしミステリでもないし、、といった感じでパンチが弱い作品だと思った。
それでも文章はお上手でとても読みやすく、ひとつの作品としての完成度は高いと思った。ただ、もうすこしワクワクさせてくれるような展開が欲しかったかなと。
というわけで⭐︎三つ。 -
購入済み
ごく普通の高校生活が
ごく普通の高校生活がちょっとしたきっかけで暗転してゆく怖さをうまく描きあげている。冒頭のグロテスクな場面は、つかみとして随分と工夫意識した結果なのだろうが、私は不要 不快 と感じた。普通の生活が 突然に変わってゆく という不意打ちのようなストーリー展開のほうが良いと思う。
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Posted by ブクログ
ネタバレ失恋したのにすぐ次の恋を見つけてしまった春木のことも、彼の恋人のことを一方的に忌み嫌う冬佳のことも、最初はなかなか受け入れられなかったが(冬佳のことは終盤になるまで無理だった)段々と真相が見えてくると、そして段々と春木くんの覚悟が決まってくると物語に引き込まれた。
そして、より冬佳へのヘイトが溜まる。
すまんよ……
「夏希」の目的は途中から想像がつき、そして想像通りだったので意外性はなかったが、そこからどうこの物語が着地するのか気になって読み進めた。
特に春木くんがどんな選択をするのか、そして「夏希」もどんな選択をするのか、二人はちゃんと再び交われるのか気になって。
ラストの場所はちょっと意