諸富祥彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一気に1日で読みました。
NHKの100分de名著の内容をもとに書かれた本。
2012〜2013年に放送されたものとのこと。
それを一部加筆修正して、さらに姜尚中(カン・サンジュン)氏の寄稿などを収録しています。
「夜と霧」についてはあまり知らなかったのですが、勧められたことをきっかけに、原著を読むより簡単かと思い、本書を読みました。
文体もそれほど難しくなく解説されており、丁寧な本だと思いました。
ナチスのホロコーストを経験した精神科医で心理学者のヴィクトール・E・フランクルの著書「夜と霧」や、彼の著書をもとに、人生における苦難をどう捉えるかについて書かれた本です。
アウシュヴィッツ強制収容所などを経験したフランクルが言うように、「人間は苦悩する存在、ホモ・パティエンス」である、とのこと。
その苦悩を超えて得られる、「人生からの問いかけ」こそ本質であり、「人生が何を我々に期待しているか」が問題であると提唱している。よくある人生の今探しとは真逆で、ある意味でコペルニクス的転回です。
「幸福」や「自己実現」も追い求めるものではないとし、人生からの呼びかけに応える「意味と使命中心の生き方」を求めています。
また、三つの「生きる意味を見つける手がかり」として、「創造価値」「体験価値」「態度価値」を挙げています。
苦悩自体が一つの業績。苦悩を超えて、これらの価値を体験できるとしています。
そして、全ての価値が相対化した真っ平らな世界にあって「垂直性」を生きることを提唱しています。
この辺りは本書の図を参考にした方が良いと思います。
姜氐の寄稿も感慨深かったです。
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ネタバレ 購入済み
努力教はいらない
1つの椅子を10人で争っても必ず9人は座れない。そして、その椅子が、これから増えることもない。そんな時代の、ある意味、希望の書。
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Posted by ブクログ
人生に迷ったときにぜひとも読みたい一冊。
フランクル心理学の内容を主人公とおじさんとの対話を通じてわかりやすく描写している。
フランクル心理学が収容所に収監された経験に基づくものであるため、苦悩に対する解決策がリアルに感じる。
フランクル心理学は①創造価値②体験価値③態度価値の3つをベースにしている。
創造価値→仕事を通じて誰かの役に立つ
体験価値→価値を受け取る
態度価値→宿命を引き受ける
いずれにしても自分のためという自我を捨て、誰かの幸せを願う
自己超越が必要となる。
また、苦悩を乗り越えていくための名言も多く登場し、自分の心の支えとなっている。
「人生が自分に意味を問いかけている」
「どんなに今が憂鬱でも未来には待っている人がいてすべきことがある。」
「苦悩する人は選ばれた人であり、苦悩を乗り越えていく責任がある」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「孤独」に生きることの意義・重要さについて臨床心理士の著者が求めたもの。
孤独というように一人きりでいると辛く惨めな気持ちに支配されてくるときがある。しかしここから一歩踏み出し、考えを変えてみるとそれはそれでよい意義が見つけられるものだという内容。
以下、心に残った部分の抜粋
・まず友達がいない。パートナーがいないなど自分で選んでいないのに追い込まれた孤独は「孤立」であり、とても辛いものだ。
・次がどうせ一人なら一人を楽しもうという「選択的孤独」。これは周りの目を気にせず、自分が本当にやりたいことをやるという自由で伸びやかな時間である。
・最後が「単独者として生きる」ように自分の内面と深く向き合い、自分が何者であり、何をすべきかを熟考し「何か」に没頭する。これは精神をとても豊かにすることである。
・本当の自己というのは自己と関係しようとしている中で浮かび上がってくるものである。
・深い自己を持つための条件「他者との比較をやめる」「一人の時間を持つ」「自分の内側とつながる」「我を忘れて取り組める何かを持つ」
・目的意識で動くのではなく、寄り道のように妙に気になることを大切にすることが大切。
・人といるとき。一人でいるとき。仕事をするときでスイッチを切り替えることが大事。
・一人であることは多様性を認めること。それが社会の成熟でもある。
・結婚している人が独身者よりも不幸と感じている人が多い。結婚というのは博打である。
・心が成熟している人は「人はわかってくれない、理解してくれないものである。わかってくれる人にだけわかってもらえればいい。そういう人がいなければ自分に正直であればよい」と考えられる人。
・「諦念」とは失望でなく、「こんなもんか、仕方ない。自分に合った事をしよう。」と考える事。
・苦しみに囚われたときの反駁法
「Actual event(好きな人に振られた)」⇒「Belief(恋愛出来ねば人生終わりだという信条)」⇒「Consequence(絶望感に打ちひしがれる)」⇒「Dispute(けれども、価値はそんな事では決まらないのでは?)」⇒「Effect(いくら好きでも振り向かれないこともあるだろう)」
・自分が本気で選び取った自分は本気で生きること
・幼少期は「人からの評価に依存」しているが大人になるとそれは不要になる。だから生き方は変えなくてはいけない。
・オープンな心を持ち続けて「あ、面白そう」を大切にする
・「そのうちしよう」ではなく「今、心を込めてしよう」と明日死ぬかのように生きる
・天命というのは発見した!ものでありながら、ずっと昔から知っているような気がするもの。
・フォーカシングやり方「心の一時停止をして、モードを切り替える」⇒「「今の自分に足りないものは?」など、自分に問いかけをする」⇒「浮かび上がる答えを待つ」⇒「浮かんできた答えを検証する」
最後のあとがきに著者自身も若いころに恋愛と仕事で非常に強い孤独に苦しんでいたようでした。その中で必死にどうにか生きようとしたみたいです。それがおそらくこの本になるのでしょう。
読みごたえもあり、共感できるところも多い良い本でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の人生、これでいいんだろうか。
自分、もっとできると思うし、やりたいこと沢山あるのに。。。って思い悩む人がいたらおすすめしたい。
フランクルは、人間は意味づけする動物だと捉えている。
もし自分の人生がこうなったら、その人生はすばらしいと。
しかし、自分がこうなりたいと思っていくほど、自分ばっかりの思考になる。自分の欲求が尽きず、どんどん苦しくなる。
自分が自分がとならず、自分を忘れて、夢中でなることが大事だという。(無我夢中)ること。自分のことを考えるから、人生とはという問いにつながり、自分メインの思考に陥る。
人生に問いかけても答えはない。逆に人生が自分に問いかけてくる。それを答える能力を持っているのが人間。(責任=responsibiilty)
生臭坊主の逆説(p247)
老師、なぜ厳しい修行に打ち込まないのです。
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悟りをひらけば、欲を滅し、何物にもとらわれなくなります。
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人生を謳歌できます。
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A. 我が弟子よ、それがワシじゃ。
特別な存在にならなければ、人生は失敗だと考えている
その思考パターンが人生を息苦しくすることもある。
すばらしい人間になろうと努力しない人間はダメ人間だと断じるのは誤り。普通であることで人生を謳歌している。人生を謳歌するために特別な存在になる必要は必ずしもない。
<3つの価値>
創造価値…無我夢中に物事に取り組めば、誰かを幸せにしているはず。
体験価値…自分を忘れるほどの体験。風を感じるとか、普段感じていないことを感じられること。
態度価値---自分の身に降りかかったことについてがどういう意味づけをし行動するか -
Posted by ブクログ
ネタバレ諸富祥彦先生は、本当に凄い方だと思う。読んでいてどのページも納得いく内容だ。
人生の成熟に必要な三つのものとして挙げられているのは下記。
①「自分の人生に与えられた使命・天命」
自分の為にすること以上に、人の為になる何かをすることのほうが、人は幸せである。
②一人になって自分を深く見つめる「深層の時間」
本来の自分に立ち戻る為の時間である。
③深く交流しあう体験
大人が持つべき六つの人生哲学として取り上げられているものは下記。
①人はわかってくれないものである
これがスタートライン
②人生は、思いどおりにはならないものである
万能感にあふれた人ほど、未熟
人に理解してもらえなくても、自分には価値があると分かっている
③人はわかりあえないものである
人に100%自分の言いたいことを分かってもらうのは不可能で、10%でも1%でも分かってくれればそれでいいという気持ちを持つことが大事。
④人間は本来一人である
社会的な活躍を遂げる自己実現ではなく、自分の心の深いところから生きる。
⑤私は私のことをして、あなたはあなたのことをする
「ゲシュタルトの祈り」という詞のように、他者とわかりあえないという現実を引き受けることから、自分らしく生きるということは始まる。
⑥仲間から孤立し一人になってもやっていけないことはない
ビリーフを理にかなっていて、自分を幸福にするものに変えることが大事。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ現代の教師にとって、かなり共感できる素晴らしい内容と思う。特に東京都で小学校教諭をしている私には72ページからの、教師のチームワークが校長による人事考課によって崩れつつあるというのは、かなり納得。
更に184ページの教職員は10年ごとに大学に通うというシステムには大賛成で、早々に取り入れていただきたい。
おわりにに書かれている酷く荒れた中学校が立ち直ったきっかけの「全教員が①決して大きな声で怒鳴らない、②追いつめない、この2つの原則を徹底し、どんなに手がかかる子でも、決して切らない、見捨てない姿勢で、あきらめずにかかわっていこう」という内容が、シンプルなものの、現代の子供達の多くが持つ「どうせ自分なんか、、、」という自己否定感を上塗りさせない大事なことと感じた。