諸富祥彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
201904/
人生から何をわれわれはまだ期待できるかが問題なのではなくて、むしろ人生が何をわれわれから期待しているかが問題なのである。そのことをわれわれは学ばねばならず、また絶望している人間に教えなければならないのである。/
人間の原点は「人生から問われている者」であるところにある。したがって、人間にできること、しなくてはいけないことは、人生のさまざまな状況に直面しながら、その都度その都度、状況から発せられてくる「問い」に全力で応えていくことである。/
私たちがなすべきこと、行うべきことは、私たちの足下に、常にすでに送り届けられてきている「意味と使命」を発見し、実現していくこと。「自分 -
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ネタバレ「孤独」に生きることの意義・重要さについて臨床心理士の著者が求めたもの。
孤独というように一人きりでいると辛く惨めな気持ちに支配されてくるときがある。しかしここから一歩踏み出し、考えを変えてみるとそれはそれでよい意義が見つけられるものだという内容。
以下、心に残った部分の抜粋
・まず友達がいない。パートナーがいないなど自分で選んでいないのに追い込まれた孤独は「孤立」であり、とても辛いものだ。
・次がどうせ一人なら一人を楽しもうという「選択的孤独」。これは周りの目を気にせず、自分が本当にやりたいことをやるという自由で伸びやかな時間である。
・最後が「単独者として生きる」ように自分の内面と深く向 -
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ネタバレ自分の人生、これでいいんだろうか。
自分、もっとできると思うし、やりたいこと沢山あるのに。。。って思い悩む人がいたらおすすめしたい。
フランクルは、人間は意味づけする動物だと捉えている。
もし自分の人生がこうなったら、その人生はすばらしいと。
しかし、自分がこうなりたいと思っていくほど、自分ばっかりの思考になる。自分の欲求が尽きず、どんどん苦しくなる。
自分が自分がとならず、自分を忘れて、夢中でなることが大事だという。(無我夢中)ること。自分のことを考えるから、人生とはという問いにつながり、自分メインの思考に陥る。
人生に問いかけても答えはない。逆に人生が自分に問いかけてくる。それを答え -
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ネタバレ諸富祥彦先生は、本当に凄い方だと思う。読んでいてどのページも納得いく内容だ。
人生の成熟に必要な三つのものとして挙げられているのは下記。
①「自分の人生に与えられた使命・天命」
自分の為にすること以上に、人の為になる何かをすることのほうが、人は幸せである。
②一人になって自分を深く見つめる「深層の時間」
本来の自分に立ち戻る為の時間である。
③深く交流しあう体験
大人が持つべき六つの人生哲学として取り上げられているものは下記。
①人はわかってくれないものである
これがスタートライン
②人生は、思いどおりにはならないものである
万能感にあふれた人ほど、未熟
人に理解してもらえなくても、自分には -
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ネタバレ現代の教師にとって、かなり共感できる素晴らしい内容と思う。特に東京都で小学校教諭をしている私には72ページからの、教師のチームワークが校長による人事考課によって崩れつつあるというのは、かなり納得。
更に184ページの教職員は10年ごとに大学に通うというシステムには大賛成で、早々に取り入れていただきたい。
おわりにに書かれている酷く荒れた中学校が立ち直ったきっかけの「全教員が①決して大きな声で怒鳴らない、②追いつめない、この2つの原則を徹底し、どんなに手がかかる子でも、決して切らない、見捨てない姿勢で、あきらめずにかかわっていこう」という内容が、シンプルなものの、現代の子供達の多くが持つ「どうせ -
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男の子の母親になるので、まだ生まれてもないのに早いかな?と思いましたが、読んでみました。
「男の子の育て方」というタイトルでしたが、私自身、親からされていやだったことや、そうそう!と共感できる部分がいっぱいありました。
男の子の育て方。というより、普通に育児本です。
本書では、しつけ、お手伝い、習い事、コミュニケーション、遊び、思春期の七章でできています。
しつけ編では、0歳~3歳までは、子どもにとっても母親にとっても、保育園に預けるほうがいい。とありました。そのことは別ルートで知っていましたが、10歳からは、精神的成長を伴うからできるだけ家に居たほうがいい。は本書で知りました。 -
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時間つぶしに立ち寄った書店で、タイトルに惹かれて手に取った本。冒頭部分にエリザベス・キューブラー・ロスの言葉が引用されていた。
「人生はあきらめであり、あきらめこそが人生である」
以前、ロスの著書を読んだ事があったので、共感を抱き、購入。
ロスだけでなく、フランクルやマズロー、「チベット死者の書」などの思想が盛り込まれている。
上手にあきらめることで、固執した思いを手放し、自らを縛りつけていたものから自由になる。
「すべてをあきらめても残るものがある。それは、魂の次元で満たされて生きること」
「私たちがこの世に生まれてきたことの意味、今こうして生きていることの意味と使命が潜んでいる」
「あきら -
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「あきらめる」という言葉をキーワードに、生き方を語る明治大学教授の一冊。この先生の本を読んでみたかったのと、タイトルに惹かれて読んだ。生きるとは、小さな「あきらめ」を積み重ねていくこと(P3)という書き出しからはじまり、今の時代を生きる上でものすごく大事なアドバイスをもらった気がする。生き方のカウンセリングを受けているよう。「あきらめる」と言いながら、それでも生きていくという前向きなメッセージを感じる。半分はあきらめても、半分は本気で生きる。
・人生の大半を占める「どうしようもないこと」「なるようにしか、ならないこと」を少しずつ、少しずつ、じょうずにあきらめながら、心のいちばん深いところだけ -
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借りたもの。
この本は、ひとり親に限らず子育てをする全ての人に参考になるものだと思う。
思春期までのスキンシップの大切さ、言葉できちんと愛していると伝えること、子供にネガティブな言葉(拒否や親の愚痴を吹き込む等)を使って不安にさせないこと……
離婚や死別、更にはパートナーが仕事で疲れ果てて子育てに非協力的な「実質シングル」も視野に入れて、子供への対応を指南。
子供を第一に考えるということは、親が鬱憤を貯めることではない。堪えるのは攻撃的な感情を子供に向けないこと。
具体的な支援も紹介。
最終章には親のための心を落ち着かせるための呼吸法や内省の仕方、セルフセラピーを記載。
ヨーガや瞑想に通じるそ