高野史緒のレビュー一覧
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書籍が商業である故の弊害か、或いは流されやすい自身の性格由来か、売る側の位置づけと、実際に読んで得る位置づけとが大きくずれていて腑に落ちない結果に終わるというパターンが最近多いように思う。音楽「SF」と呼ぶには少しお粗末で、ただ此処には、過去も現代も混ぜた「音楽」とそれに取り憑かれた人々が在る。
ラストに至るまでの緊張感も、最終的な展開も、Jコレクションで刊行されているものと比べしっかりしていて、もしかこの人の作品の中では一番好きかもしれない。キャラクターとしてはエオンが不動の一番だけど。
映画化するなら、ジュノリアクターかアヴェンズ希望。というか、今作をテーマとしたコンピレーション希望。オ -
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ネット技術のみがいびつに発達した帝政ロシア支配下の江戸。ハッカーの町娘おきみは、吉原一の花魁・真理奈太夫から奇妙な依頼を受ける。現皇帝ボリスに暗殺されたはずのドミトリー皇子が秋葉原に潜伏している、その情報を入手してほしいと。公方さまの落胤を自称する真理奈太夫は、ロシア皇后の座を狙っているらしいのだ。そんなる日、おきみは幕府の付け家老・シェイスキー公爵から、偽ドミトリーには関わらないよう警告を受ける。いったいロシア本土では何が起こっているのか?ペテルブルグで音楽修業中の幼馴染み・龍太郎の身を案じるおきみは、仮想空間ペテルブルグで謎の〈赤い星〉到来の噂を聞くのだが・・・。異形のロシアを幻視する最新
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タイムマシンでピラミッドの現場を見に行ったら逆にピラミッドを遺跡として発掘していたよ、という壮大な粗筋が銘打たれていたわりに重要なのはそこではないっていうのが如何にもこの人っぽいなあと思った。本当の技術や精巧な機械を持っていたのは過去の人たちというパラドックスも同様に。
ピラミッドや古代エジプトに関する知識が世界不思議発見で見たぐらいの微量なものしかなかったから一つ一つの言葉に難儀して読むのに時間はかかったけど、アイオーンのときに比べたらそこまでの「読み終わったー!」感はなかったかな。マニアックすぎて書かれてることの半分も風景描写できなかったから、そこがちょっとねー。円卓の騎士や錬金術類は中学 -
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1870年、ナポレオン帝国が力を失ったヨーロッパ。
ウィーン音楽家達の間で密かに流行している麻薬『魔笛』。
ベルンシュタイン公爵は魔笛の特徴が、戦時中に開発させたものの
精神に重大な後遺症を残し、やがて廃人になることがわかり
すべてを廃棄したはずだった『イズラフェル』に酷似していると気付く。
魔笛の流行と重なるように出現した舞踏場:プレジャー・ドーム
プレジャー・ドームの常連客に多い中毒患者。
ベルンシュタインに預けられた音楽にしか反応しない
ミューズ(舞踏と合唱叙情詩の女神):マリア。
才能がありながら認められないウィーンフィルの若き指揮者フランツ。
相次ぐ音楽家の失踪と怪死。
『機械