高野史緒のレビュー一覧

  • カラマーゾフの妹
    かの未完の大作の続編をミステリータッチで描いた野心作。誰が書いても批判を受ける作品を、あえて書いた作者に拍手。原著を知らずに読んでも理解できるような構成は、ありがたい。
    しかしながら、、、ロシアが舞台の小説は、地名や人名がすんなり入ってこなくて辛い(^o^;A
  • カント・アンジェリコ
    もろもろ入り乱れた世界観がなかなか飲み下せず、前半はかなり苦戦。
    飲み下せないなりにもっていかれた、後半のオペラはさすが。
    毒々しさと清廉と。
    まさに見世物。稀代の見世物。
  • カラマーゾフの妹
    「カラマーゾフの兄弟」のパロディ続編。書かれなかった二つ目の物語。
    乱歩賞のSFミステリ作家だし気楽に読めればいいかな、程度だったせど意外と読み応えあった。
    あくまでも楽しめるパロディとしてだけど。

    巻末の鼎談にもあったけど、ドストエフスキーの作品はミステリではなく純文学だから、と誰もがスルーして...続きを読む
  • カラマーゾフの妹
    フョードル殺しの真相も、アリョーシャの皇帝暗殺計画の部分も、上手くまとめられている。
    著者が『カラマーゾフの兄弟』をよく読み込んでいることが分かる。

    ただ、それは「読めるレベルにした」くらいの話。
    『カラマーゾフの兄弟』の続編として本気で読むとひどいことになる。

    アリョーシャやイワンの性格が変わ...続きを読む
  • カラマーゾフの妹
    亀山郁夫さんの新訳が爆発的に流行ったときに読みたいと思い、舞台化やテレビ化されたものを見て更に原作に興味が出たものの、未だに読んでいない「カラマーゾフの兄弟」。お話の筋は知っているので、順番があべこべになることに抵抗感はあったけれど、この「続編」を読んでみることにした。
    私の中で、人間の内面に迫る、...続きを読む
  • カラマーゾフの妹
    自分は「カラマーゾフの兄弟」も ドストエフスキーの作品も読んだ事がない。
    どんなものかと思ったが、旧ソビエトの人名は覚え辛かったが割りと面白く読めた。
    ちょっとコスミズム辺りは違和感を感じるが、まあ良しとしよう。知っているという事が増えた一冊となったかな、、、
    あ、あとやはり江戸川乱歩賞を受賞した作...続きを読む
  • カラマーゾフの妹
    世界文学史上もっとも有名な殺人事件の盲点を衝き、真犯人を明らかにしようという意欲作。原作では錯乱したまま舞台から姿を消してしまったイワンが犯罪捜査官として帰還するという設定からして、わくわくさせるには十分。ミステリーとしての面白さだけでなく、原作の世界観もきちんと踏まえたうえ、ファンタジー・SFの高...続きを読む
  • カラマーゾフの妹
    あのドストエフスキーの書き上げた大傑作、カラマーゾフの兄弟
    その続編に挑戦するという勇気は賞賛に値したい。
    絶対にどんなものを書き上げても文句を言う輩はいるのだから。

    着眼点や原作への解釈はずば抜けていた。
    だからこそ、この続編を書き上げることができたのだろうが。
    恐れていては何も進まない。作家と...続きを読む
  • カント・アンジェリコ
    バチカンから逃げた去勢歌手カストラートの謎を知った枢機卿は彼をパリに追い変死する.
    天使の美声は何故危険なのか.

    そんな感じで.

    そこそこ面白かったけどアレだな.
    セリフの言い回しがめんどくさいな.

    とか思ってるとあとがきに1996年刊行されたのの文庫化だったと.
    17年前か・・・.

    それは...続きを読む