高野史緒のレビュー一覧
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青春小説でSF。「SFが読みたい! 2024年度版」ベストSF2023国内編第1位の作品。
以前から読みたいと思っていたのだが、なぜか踏ん切り(?)がつかずズルズルと積読状態だった。パラレルワールド物で、しかもガールミーツボーイ物だ。夏紀と登志夫、やはりラストは切ない。
そのうちアニメにな...続きを読むPosted by ブクログ -
女子高生の夏紀と大学生の登志夫(年齢は夏紀と同じ)は異なる宇宙(並行世界)にいる。土浦に到着する飛行船グラーフ・ツェッペリンを介して出会う。この二人は量子の性質である情報のあるなしが同時に存在しているのと同様な存在である。この二人の関係は恋人になるものではなく、恋人でもあり兄弟でもあり本人でもあるよ...続きを読むPosted by ブクログ
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さらっと読める青春SF……なんだけど、エンタメではない。エンタメの皮被った私小説、純文学寄りだ。後書きまで読むと、より尚更。
二つ別々の世界を生きる女の子と男の子。グラーフ・ツェッペリン号を中心に、茨城は土浦を舞台に繰り広げられるひと夏。ハードSFでも、単なる青春SFともエンタメとも違う、この独特な...続きを読むPosted by ブクログ -
並行世界のそれぞれに暮らす高校2年生の夏紀と、17歳だけれども飛び級で東大2年の登志夫が、著者の故郷土浦を舞台に交差していく長編SF。甘酸っぱさ漂う良質のYAであり、ネット空間に堆積されていく情報の本質にせまっていく作品でもあり、と思いながら読み終えて、あとがきに書かれた著者の近況を読み、さらに心打...続きを読むPosted by ブクログ
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漫画みたいな展開で純粋に面白かった。
ヴァイオリンとかクラシックとか全然分からない私でもストラディヴァリは聞いたことあるし、話し展開もテンポが良くよかった。
アルベールのプロポーズ、私なら受けてるな(笑)Posted by ブクログ -
面白かったです。
カストラートが活躍する18世紀パリに煌々と輝く電飾と、張り巡らされた電話網…好きな世界でした。サイバーパンク、というジャンルなのか。。
カストラートたちが電話をハッキングするハッカーというのが良いです。
〈大天使〉と〈鳥〉…予想していた人物と逆でした。やられた。
なんという心地よさ...続きを読むPosted by ブクログ -
読み手と作品と劇中劇との間を行ったり来たりしながら、幻想的な怪しい世界へと引きずりこまれて行く。
書き方は薀蓄が多いがすんなり入ってくるものである。ただアカデミックな部分の書き方が口上を読み上げるようで、物語の転換も詩人のような書き方に感じた。
カストラート、とても興味惹かれる世界をこ...続きを読むPosted by ブクログ -
星2.5
だらだら感があり、ストーリーに起伏がなかった。いや、夏紀と登志夫が結びついたところから「来るか!?」と思ったけど、そこからはなんだか観念的な世界に飛んでいってしまった。夏紀の最後の行動もあまりに唐突で、よくわからなかった。Posted by ブクログ