宮坂昌之のレビュー一覧
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病原体(細菌、ウイルス)とは何か、あるいは免疫、ワクチンといったものの基本的なメカニズムが学べる良著です。
また、当たり前のようだが、大事なこととして「免疫力を高める上で最も効果的な手法がワクチン接種だ」ということを著者は繰り返している。世の中にはワクチンは打たないほうがいいという陰謀論めいた意見や、免疫力を高める健康食品やサプリメントのようなインチキ商品も多く出回っているが、いずれも科学的な根拠に乏しい。(本著内ではワクチン否定派を名指しで論破している)
2021年現在、新型コロナウイルスが猛威を振るう中でもまた、ワクチンの安全性についての疑問や、一部陰謀論のようなものが出回っているが、 -
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ウイルスとは一体何でどのように増殖するのか、そしてそれを排除する人免疫システムとはどのようなものなのか?ワクチンとはどのようなものなのでどんな種類があるのか?新型コロナウイルスについては何が不明でどのようなことが分かってきたのか?最新の免疫学に基づいてかなり詳しく解説してくれています。また、「6割が感染しないと集団免疫が達成されない」といったような専門家も含めた新型コロナウイルスに関する種々の発言・意見や、巷間に流布する噂や謎について解説してくれます。最新生物学に疎い一般読者にとってはやや専門的すぎる説明がありますが、そこは読み飛ばししても良いと思う。昨年10月に脱稿されたものだから、日本では
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ウイルス、ウイルスに対する人間の体の反応、ワクチン、抗体など、日常の報道では曖昧な憶測や情報が飛び交っているので、事実を把握したいと思い本著を手に取った。
敵を正しく知り、無闇に恐れるのではなく、正しく付き合うことが大切だと学んだ。一方で、進みつつあるワクチン開発は朗報ではあるが、その安全性が本当に照明されたわけではないことから、接種する場合は一定リスクは承知の上で接種する必要があると感じた。
重篤化の可能性がある高齢者ならともかく、30代40代は重症化も少ないため、ワクチンの安全性が明確に示されるまで、積極的な接種は避けたいと思う。
同時に、ワクチン開発や抗体の開発に励んでいる人間の力 -
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新型コロナに対する知識を少しでも付けることは大事だと感じられる本。
マスコミがコロナは怖いから気をつけないといけないとか逆にコロナなんてインフル以下のウイルスだから自粛なんていらない!という両極端の考え方ではいけないと感じた。
ウイルスは人間達が日々行っている環境破壊から未知のウイルスが作られているという考えも腑に落ちた。だから最近言われているSDGsを達成させることもこのようなことにつながる。個々人の環境を守る行動も将来につながる。そういう視点も大事だと感じた。
コロナは人によって出る症状が大きく違う。またインフルのようにわかりやすい症状が出ないからやっかい。などコロナに対する基本的な知識や -
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新型コロナに関する報道は本当に多いですが、玉石混交で何が正しいのか、何が間違っているのか、私自身も分からなくなることが多いです。テレビやネットではなく、ちゃんとエビデンスに基づいた情報が欲しいと思い本屋に行っても新型コロナを扱う書籍もまた玉石混交。そんな中、ブルーバックスなら間違いないだろうと思い、11月に発売になったばかりの本書を読んでみました。詳しい内容は、本書をお読み頂きたいのですが、トピックスとして私が「なるほど!」と思えたのは次のような項目でした。
1)PCR検査、抗原検査、抗体検査の違いとそれぞれのメリット、デメリット
2)新型コロナの症状は風邪やインフルエンザとは違うのかどうか
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免疫力を高めるという時節柄ピッタシのテーマであったが、
コロナ騒動の前に書かれた本で、「科学的にもっとも有効なのがワクチンである」などと云われても全く期待外れの内容であった。
が、しかし感染症やワクチンの全体像が良く判って、改めてコロナ騒動を考えさせられた。
インフルエンザのワクチンって有効率が半分程度、有効期間も4ヶ月しかないそうな。
それでも国全体として死者を半減できるから有効。それも良く判るのだが、それで死者の数字は?
また、結核の数字もあって、これこそ二類感染症(コロナと同じ)。2018年、毎日約50人が発症し、6人が死んでいるという数字。もちろん自粛無しで。
翻って、コロナの死