戸田義長のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「戸田義長」の連作時代小説『恋牡丹』を読みました。
ここのところ時代小説が続いていますね。
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北町奉行所に勤める「戸田惣左衛門」は、『八丁堀の鷹』と称されるやり手の同心である。
七夕の夜、吉原で用心棒を頼まれた「惣左衞門」の目前で、見世の主が刺殺された。
衝立と「惣左衞門」の見張りによって密室状態だったのだが……『願い笹』。
江戸から明治へと移りゆく混乱期を、「惣左衛門」とその息子「清之介」の目を通して活写した。
心地よい人情と謎解きで綴る全四編を収録。
本書は第27回「鮎川哲也賞」最終候補として、受賞作の『屍人荘の殺人』、優秀賞の『だから殺せな -
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ネタバレ舞台は幕末の水戸藩。まさかの天狗党、藤田小四郎が主人公の連作短編ミステリ作品集。マニアックやなぁ。
絶望的な行軍の中で、次々と隊士が殺されていく。犯人の目的は何なのか?Whyダニットが重要になってくるタイプのミステリ作品かな。
ヤマフーの『魔群の通過』や、吉村昭の『天狗争乱』が好きな方なら楽しめるかと思います。
幕末の水戸藩は攘夷運動の先駆けとなって、脱藩した藩士が井伊大老を暗殺したり、大きな存在感を持っていたのですが、その後、守旧派と改革派(天狗党)の内乱状態に陥り、有能な人材がことごとく死んでしまったという凄惨な歴史を持ちます。
優秀な人材が殺され過ぎて、明治政府の高官には水戸藩の -
Posted by ブクログ
2021/07/28 08:10
よく読んでたベスト本格ミステリーの2019年の文庫版なんだな。
前のノベルズはもっと収録されてる本数が多かったから、面白いのに当たる可能性も高いし、逆に趣味に合わないものに会う確率も高いのだけれど、これは文庫版になって6篇だけになったから、さてどうかなと思ったが、とびきりのものはひとつもなかったけれど、5篇はそこそこ、ちびまんとジャンボという話だけ、ミステリとしては多分面白いのだろうけど、カメムシを食うだのゲロだの、読んでて気分悪くなる話だったので残念だった。
中で1篇、時代劇のミステリがあるが、宮部みゆきも、まぁ、あれはミステリとは言わないのかもだが、書いて