萌えをいっぱい詰め込んで煮詰めたとあとがきにありましたが、そのとおり濃厚で読み応えがありました。南の国境線での出会いから始まり色んな意味で匂い立つ暑苦しさがありそれがまたよい。
棒としてガレが選ばれたのとか結婚さえも都合が良かったからで飄々と何に対しても愛着のないジャック(ふた◯◯軍曹雄味しかない強
...続きを読む強受※あとがきより要約)に対し、ガレ(攻・妄想系インテリ年下ワンコ※あとがきより)の強火のねっとりな恋心が切なくときにうざかったり笑えたり可愛かったり。何度も地獄に突き落とされ絶望からの一筋の希望→絶望→一筋の希望…のジリジリからの展開、戦場シーンはリアルで生々しく怖くて、ジャックがかっこよくて痺れます。心身のタフさと生命力と運が合わさってきわどいところでここまで生きてきたんだなぁと。ガレじゃなくても惚れますわ。最初から最後まで隅々まで萌え楽しめた。
昨年、雑誌に掲載されたあと同人誌も順番に読み返し、ようやくジャックが愛というものに気づきはじめた?というところまでだったので、ガレが確実に幸せになったところをみたい、まとめて単行本化してほしい、挿絵も小野浜こわし先生のままで見たいと切望していたのが叶いました。イラストぴったりでジャックの気怠げながら男臭い野性的な色気、ふたりの性格も表情に出ててて雰囲気があってとてもよかった。
書き下ろしの章「Birthday」は、先生が甘々ハッピーエンドとおっしゃっていたので楽しみにしていて(多少警戒はしていましたが)、章の扉に来た時はとうとうこの時が…!と、深呼吸後にページをめくりました。
ジャックのほうから…え?え??あのジャックが?こんなに幸せでいいの?と色々と想定外で…ガレがちゃんと幸せになれたのを見届けられて感無量。なんだけど、本当に手放しでハッピーエンドでえ?いいの?…これだけ振り回されてたからほんとなのかな?とふわふわ、でも胸いっぱい。感情移入しすぎてガレの気分になってしまってます…。
読み終えても頭から離れなくて、特に最後の3行が好き過ぎてそのうち日常生活に影響でるんじゃってくらい心の中で反芻してます。
木原ワールド堪能できて大満足。大好きです。
まだまだ浸っていたいので2周目中。