あらすじ
兵役で従軍した大学講師のガレは、妙な色気をもつ軍人ジャックと出会い、魅かれていく。だが、彼は同じ部隊のレオとデキていると噂があり、ひそかに嫉妬するしかできない日々。しかしレオが敵の攻撃で命を失うと、ジャックに突然呼び出され、服を脱いでアソコを勃たせてみろと言われて…。自分の腹の上で淫らに動くジャックを見ながら、夢じゃないかと驚き喜んだのも束の間、かつて捕虜時に精液を体内に取り込まないと生きていけない体にさせられたという衝撃的事実を聞かされ!?
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Posted by ブクログ
萌えをいっぱい詰め込んで煮詰めたとあとがきにありましたが、そのとおり濃厚で読み応えがありました。南の国境線での出会いから始まり色んな意味で匂い立つ暑苦しさがありそれがまたよい。
棒としてガレが選ばれたのとか結婚さえも都合が良かったからで飄々と何に対しても愛着のないジャック(ふた◯◯軍曹雄味しかない強強受※あとがきより要約)に対し、ガレ(攻・妄想系インテリ年下ワンコ※あとがきより)の強火のねっとりな恋心が切なくときにうざかったり笑えたり可愛かったり。何度も地獄に突き落とされ絶望からの一筋の希望→絶望→一筋の希望…のジリジリからの展開、戦場シーンはリアルで生々しく怖くて、ジャックがかっこよくて痺れます。心身のタフさと生命力と運が合わさってきわどいところでここまで生きてきたんだなぁと。ガレじゃなくても惚れますわ。最初から最後まで隅々まで萌え楽しめた。
昨年、雑誌に掲載されたあと同人誌も順番に読み返し、ようやくジャックが愛というものに気づきはじめた?というところまでだったので、ガレが確実に幸せになったところをみたい、まとめて単行本化してほしい、挿絵も小野浜こわし先生のままで見たいと切望していたのが叶いました。イラストぴったりでジャックの気怠げながら男臭い野性的な色気、ふたりの性格も表情に出ててて雰囲気があってとてもよかった。
書き下ろしの章「Birthday」は、先生が甘々ハッピーエンドとおっしゃっていたので楽しみにしていて(多少警戒はしていましたが)、章の扉に来た時はとうとうこの時が…!と、深呼吸後にページをめくりました。
ジャックのほうから…え?え??あのジャックが?こんなに幸せでいいの?と色々と想定外で…ガレがちゃんと幸せになれたのを見届けられて感無量。なんだけど、本当に手放しでハッピーエンドでえ?いいの?…これだけ振り回されてたからほんとなのかな?とふわふわ、でも胸いっぱい。感情移入しすぎてガレの気分になってしまってます…。
読み終えても頭から離れなくて、特に最後の3行が好き過ぎてそのうち日常生活に影響でるんじゃってくらい心の中で反芻してます。
木原ワールド堪能できて大満足。大好きです。
まだまだ浸っていたいので2周目中。
Posted by ブクログ
木原先生ファンタジー軍人BLなんて書くんだ〜の読んでみたらエロ同人でしか見ないエロ植物モノだったわけですが、ちゃんと木原音瀬先生の湿って激しくて残酷な片想いで「私は一体何を読んでいるんだ…?」という思いでした。凄腕小説家はなんでも書ける!
絶対に編集さんとかと「木原先生、エロ植物ってよくないですか?!ファンタジーでしかできない感じで!」「確かに〜!萌える!」とか言ってこの話書いたんだろうな…ふじょしってそうだもんな…と逆に鬱になってきた
あー、こわい
はじめはギャグかとおもって笑いながら読んでいたのに、おわりはちょっと泣いてしまい、いちばん最後は笑いながらほっこり。
ギャグかとおもう設定も、背景がしっかりしているのでしらけずに読めます。
うーむ…
木原先生の書く小説はどれも面白く、今回も購入!
軍隊の禁欲的な中のBLかと思いきや…
飄々として掴み所のないジャックに、自分の気持ちと性欲をぶつけるガレ。2人の駆け引き(一方的にガレの方が振り回されてる)が面白いと思います。