小塩真司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一概にこの性格がよくてこの性格は悪いとは言えないことが書かれてあった。それぞれの性格でメリットデメリットがある。ただ自己愛、マキャベリアニズム、サイコパシー、身体的攻撃性、仮想的有能感は迷惑な性格として紹介されて、メリットはほぼ書かれていなかった。勤勉性のプラスはメリットは多く書かれていたが、デメリットはなぜか書かれていない。勤勉性のプラス要素が多い人は長生きな傾向としているが、本当なのか?(根拠が書かれてなくて信憑性に欠ける)どんな性格にもメリットデメリットがあることを紹介しているが、筆者の価値観には勤勉性のプラスにデメリットは感じていないのか、気になった。この本の評価が低めなのは謎である。
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Posted by ブクログ
性格が悪いとは何かを分類しわかりやすくまとめた本である。
人間関係の中で揉まれていると、必ず性格の悪い人とは出会う。
本著ではその性格が悪い人というのは、誰しもが持つ負の側面であると主張している。性格が悪い人と聞くと一見、負の側面が突出しやすいが、本著を通して、その性格の悪さというのは人間という生き物が持つ生態の一つであることが示唆されている。
私が思うのは、性格が悪い人とはその環境であり、タイミングであり、互いの性格が相性の問題であるとも見える。本著が述べている通り、完全善という存在はいない。逆に完全悪もいない。両方のバランスがあってこその「性格の悪さ」という言葉の表現に落ち着くのであろう。 -
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タイトル「性格が悪い」とはどういうことか、に興味があり読んでみたが、「ダークな性格」についての話だった。性格が悪いとダークな性格は同じ意味として扱われているのか、いまいち判然とせず。。
なんとなくだけど、「性格が悪い」というのは、その人が起こした行動による「結果」で受け取る側の判断。ダークな性格はその人が持つ「性格特性」。そんなイメージ。
なので、ある人(自分も含めて)に対して、性格が悪いなぁと思うときに、その元となる性格特性を考えるにはいい本かもしれない。
以下メモ
・ダークな性格とはナルシズム、サディズム、マキャベリズム、サイコパシー、スパイトの5つの性格特性のこと。
・性格とは、体重の -
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Twitterで見かけて面白そうだったので予約。
50-60人待ちでしたがようやく手にしました。
内容は別にいいんです、というかまともな学者さんらしい内容。賢い人特有の書き振りで要は「世の中にはっきりとしたことはない。まして性格なんて。まぁ性格の悪さっていうものを分析していけばこうなるけど自分がそうでも周りがそうでもあまり気にせず。」みたいな。
「性格の悪さ」なんてものを私みたいなパーが理解出来るような易しい書き振りで断定的に述べるようなおかしな学者さん本でもなければ(断定的に話す学者本なんて読みたくもない)、学者さん達が一所懸命学んで実験して調べ上げたことをちょちょちょいと拾い集めてパー向 -
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身近なあの人や、ニュースで見かけるあの人、世界を動かすあの人などを念頭に読み始めた。
「性格が悪い」というのはソフトな言い方で、要は他人に大なり小なり害を及ぼすタイプの人間。「ダーク・トライアド」(初めて聞いた)の研究について知ることができた。
「ヤバい性格」のやつは、見るからにヤバいわけじゃないことが多いから、意外に身近にいて、巻き込まれてしまうことも多々ありそうだ。
もちろん自分の中にも、そういった要素がまったくないとも言い切れない。
生物学的、遺伝学的には、たしかに長い人類の歴史上、そういう性格タイプが生き残れたことに意味もあるのだろう。
また、そういう性格因子を持っていても、発現するか -
Posted by ブクログ
タイトルが面白そうで読んでみたが、これまでに読んだことのある心理学系書籍の内容と似通っており、実験の内容もどこかで見たことがあったため、正直目新しさはあまりなかった。ただ、所謂「ダークな性格」というものが、これまでの歴史において何かしら有利に働いたことがあり、故に今でも残っているというのは自分の中で新しい発見だった。
傲慢だったり自分勝手だったりする人は、現代社会においては基本的には避けられる傾向にあり、所謂「好ましくない性格」と評価されるものと思うが、そのダークな部分は反面「カリスマ性」でもあり、他の人には成しえないことをやり遂げる力にもなったりするし、他人が持っていないからこその強みにも -
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タイトルに惹かれて手に取ったが、想定したよりも心理学的な専門用語が多用された学術的な一冊で、専門外の自分にとっては少し読みにくく感じた。ただ、ところどころで身近な話題や著名人(イーロンマスク等) を例にとって説明されている部分もありその点は読みやすかった。また、最終的にダークな性格に関連する遺伝子が何故現代まで淘汰されていないのか、という点まで議論が展開されているのは非常に興味深かった。
ダークな一面はその程度は異なれどきっと誰にでもあっておかしくないのだろうと思う。またその一面が全てマイナスに働くとは限らない。
そこで、自分の目標や欲求に今一度向き合い、自分1人だけが良い思いをしようとして -
Posted by ブクログ
「性格が悪いとはどういうことか」
まさにタイトルが気になって読んだのだけど
正直いうと、知りたいこととはちょっと違った。
副題に『ダークサイドの心理学』とある通り、
心理学的観点から性格を分析すると
こんな難しくなっちゃうのか、と思った。
せっかく読んだので、
自分なりにまとめてみた。(ネタバレ注意)
大まかに4つに分けると
①マキャベリアニズム
…自分の利益のために他者を利用する
②サイコパシー
…感情がなく衝動的な言動に出る
③ナルシシズム
…自分を誇大している
④サディズム
…他者に対して肉体的精神的に苦痛を与え、苦しむ様子を見て快感を覚える
ここにスパイト(他者が損するのであれ -
Posted by ブクログ
最新の性格心理学研究の現在地を知るのに良いと思います。
性格心理学には、タイプ別診断的な類型論と、構成要素の大小をパラメータのようなイメージで捉える特性論がある。
それぞれ長短あるが、類型論は全体傾向を掴むのには便利だけど、間違えがち偏見生みがち。特性論は細かすぎてだからなんなの?ってなりがち。
性格は、変化していくことが確認されているし、国や地域、年齢、性別などで傾向性があるっぽいことは確認されてるけど、個人差の方が大きいから囚われる意味はあまりない。
男性の方が女性より身長が高い傾向にあるものの、全ての男性が背が高いとはいえないのと同じ。そりゃそうだ。
性格心理学の研究者が、現時点では気に -
Posted by ブクログ
パーソナリティ心理学専攻の教授による本。数々の性格のタイプ、心理テストの事例などから人の性格を分析している。
タイトルから導きだされる各種分析から、最終章では「社会に望まれるのはどんな人」というサブタイトルで、「多様性」について問題提起をしている。ここの内容がやや目から鱗だった。
試験の点数だけでなく多様性を持った人を集めるために面接も併用、という方法に対し「かえって均質化されたフィルターを通して多様性が失われるのでは」という指摘はもっともだと思えた。筆者は面接を全否定はしていない。結局のところ「評価基準」を面接官側がどう設定するかが重要。
面接の話だけではない。他者の異なる考え方をどれ