小塩真司のレビュー一覧
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人間社会において、他人に害をなすダークな性格についての定義や、過去の実験結果を元にダークな性格は遺伝によってもたらされるのか、それとも環境によって培われたものなのか、年齢層でその要素は変化するのかなどあらゆる面から「ダークな性格」についての考えが書かれた一冊。
ちなみにダークな性格を構成する要素とは以下のようなものがあるらしい。
1.エゴイズム(Egoism)
他者の幸福を犠牲にしても、自分自身の利益を追求する自己中心的な傾向
2.マキャベリアニズム
戦略的な傾向があり、自分の利益のために無慈悲に他者を利用する傾向
3道徳不活性化(Moral disengagement)
道徳に反する行動に対して罪の意識を感じず、平然とした態度をとる傾向
4.ナルシシズム
自分自身を誇大な方向へと導くすべてを採り入れようとする傾向
5.心理的特権意識(Psychological entitlement)
他の人よりも多くの利益を受ける権利があり、特別な扱いを受けるべきだと考える傾向
6.サイコパシー
感情反応に欠け冷淡で、自己コントロールが欠如しており衝動的な傾向
7. サディズム
意図的に他者に肉体的苦痛や精神的苦痛を与えたり、苦しむ様子を見て快感情を抱いたりする傾向
8. 利己心(Self-interest)
物質、金銭、地位、承認、成績、幸福など社会的に望ましい状態である利益を追求する傾向
9. スパイト
自分に害をもたらす可能性があることを知りながらも、悪意をもって他者を困らせたり傷つけたりする傾向
この本では主に、マキャベリアニズム・サイコパシー・ナルシシズム・サディズムについて詳しく書かれている。
人の性格の良し悪しは単純に分けられなくて、ダークな性格が社会的成功には有利に働く場合もある。また、ダークな要素は誰にでもあるもので、環境によってそれが現出する場合もあればそうじゃない場合もある。事の良し悪しは時代や社会の在り方によっても変わるため、一概に「こうあるべき」とは言えない。とはいえ、なるだけあらゆるものとの軋轢を生まないように心がけたい。
第6章がこの本の本題になっているので、それまでの章が説明一辺倒で若干退屈ではある。かといって、6章だけ読んでは深みが足りないので、やっぱり全編通して読む方がいいと思う。 -
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MBTI(16Personalities)はほんとよく見かける。割と論理的に考えそうな人なんかもはまってるのを見て、いろいろ気になってたので読んでみた。この手のお手軽性格診断の是非の話。
そもそも16PersonalitiesのMBTIはほんとのMBTIじゃないよって話から知らなかったのでびっくり。その他I章はいろいろ前提となる知識が紹介されていてまあよかったのだが。
II章III章は、この手の性格診断への反論的な話なのだが、この本題に入ってからがどうも根拠の不明な話が続いて残念。MBTIもどき、MBTI, あるいは紹介されてるビッグ・ファイブ・パーソナリティのそれぞれが実際にどういう条件においてどう有効なのか(あるいは無効なのか)の話ももうちょっとして欲しかったし、じゃあそれがなぜ悪いと著者は判断しているかを、しっかり根拠ベースで話して欲しかった。
なお岩波ブックレットは多分初めて読んだ。短いとすぐ読めてそこはいいね。 -
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ダース・ベイダー!
違う
いや違わない
筆者は「ダークな性格」として、典型的なものは「マキャベリアニズム」「サイコパシー」「ナルシシズム」「サディズム」の四つであるとして、様々な面から論考を重ねる
で、読んだ結果、やはりわいの性格としては「ダーク」からは遠いところにいそう
もちろんそういった要素が皆無というわけではないけども
でもそりゃそうスカイウォーカーの名を継ぐ者としてはそりゃそう
そして筆者は最後に、その「ダークな性格」は、環境によって抑制されることもあるし、そもそも人類にとって「ダークな性格」って必要なのかもしれないよという壮大なまとめ
まぁ、なんだかよくわからんかった
「フォースを信じろ!」ってことなのかもしれん(絶対違う) -
Posted by ブクログ
性格の要素や用語など分かりやすく説明してくれていて、心理学ミリしら勢は「ほえー!そうなんやー!」と楽しく読みました。
悪いとされている性格のことをまとめて『ダークな性格』と表現されていることに厨二心がくすぐられました。マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズムとかね、厨二心くすぐられる。
2章3章あたりの、ダークな性格の人たちの社会での立ち居振る舞いの傾向の話は、あまり新たな発見もなく…まぁそうやろな…という印象でしたが、ダークな人物の内面以降また面白くて満足度高かったです。ダークな性格の人たちって、創作物ではカッコいいし、現実にも我が道を行ってるイメージでしたが、実は内面で苦悩してて孤独だったりするんだなぁと。
遺伝の話は知らない知識ばかりで、ダークな性格関係なく面白かったです。子育て中なので遺伝と環境の話にめちゃくちゃ興味惹かれてしまう。
ダークな性格のキャラクター造形について理解が深まるかなぁと読み始めたのですが、生身の人間の生きやすさとか社会について考えさせられる読み口でした。 -
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心理学では認知心理学の中にパーソナリティ心理学を研究する分野があるらしい。そして、海外では研究が進んでいて、性格が悪い事自体を否定する訳ではなく、人類の進化の過程で淘汰されてきた訳ではなく残ってきているから、必要だよね、みたいな感じで受け止めた考え方をしている。心理学でいう性格悪いは、マキャベリスト、サディスト、サイコパス、あとなんかもう一個、に分けられるらしい。人を性格で分類分けしたり、この性格はこの傾向がある、みたいな事を研究してることは分かった。で、実生活にどう活かせるか、でいうと、やっぱりそういう性格以外にも色んな性格とか才能とかあるけど、そういうのも成長と共に変化するし、先天性のものじゃないよって認知する事がまず大事って事。それによって、そのメタ認知が働いて、頑張り続ける、やり続けるのが嫌になったりできなくなったりした時に、モチベに繋がるから人生がうまくいくようになるんやと思う。
そういう努力があって、性格悪くても成長遂げたら直る人もおるから、私もへこたれないようにしようと思えた。 -
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あなたの周りに性格が悪い人、いますか?
この本では以下4つの典型的な"ダークな性格の特徴"について主に言及しています。
①マキャベリズム:自分のリア駅のために戦略的かつ無慈悲に他者を利用する傾向
②サイコパシー:感情反応に欠け冷淡で、自己コントロールが欠如しており衝動的な傾向
③ナルシシズム:自分自身を誇大な方向へと導くすべてを採り入れようとする傾向
④サディズム:意図的に他者に肉体的苦痛や精神的苦痛を与えたり、苦しむ様子を見て快感情を抱く傾向
こういったダークな性格が社会的な成功につながるのか、こういった傾向を持つ人たちの内面はどうなっているのか、性格の悪さは遺伝するかなど、さまざまな研究をもとに解き明かしていきます。
周りから性格が悪い人と思われたくない方は、ぜひ読んでみて笑 -
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ネタバレMBTIの診断の結果が変わっていて、性格って何?と思い手に取った。
本書は基本的にビッグファイブという性格を表現する5つの次元(外向性、神経症傾向、開放性、協調性、勤勉性)の指標を使って書かれている。この5つの指標は全てが突出しているから良いというわけでなく、組み合わせやそれぞれのバランス、時と場合による良し悪しを理解することが不可欠らしい。
また、年齢、育った環境、場所、性別による性格の差があることも言及されている。
特に面白かったのは第二章の最後で、性格を考えることが場所の特徴を考えることにも接続するというもの。地域や場所に応じて人の性格に違いがあって(ただし、個人差はあるし、地域間の差はそこまで大きなものではない)、それはつまり、人の性格の側から地域や場所のことを理解できるということで、そのベクトルであまり考えたことがなかったなぁと。
自分の性格への理解は深まった感じはしないが(深く考えてないだけ…)、性格の捉え方は広がったように思う。 -
Posted by ブクログ
一概にこの性格がよくてこの性格は悪いとは言えないことが書かれてあった。それぞれの性格でメリットデメリットがある。ただ自己愛、マキャベリアニズム、サイコパシー、身体的攻撃性、仮想的有能感は迷惑な性格として紹介されて、メリットはほぼ書かれていなかった。勤勉性のプラスはメリットは多く書かれていたが、デメリットはなぜか書かれていない。勤勉性のプラス要素が多い人は長生きな傾向としているが、本当なのか?(根拠が書かれてなくて信憑性に欠ける)どんな性格にもメリットデメリットがあることを紹介しているが、筆者の価値観には勤勉性のプラスにデメリットは感じていないのか、気になった。この本の評価が低めなのは謎である。筆者の決めつけがないところにモヤモヤやつまらなさを感じるからだろうか?読者は本のテーマからの筆者の価値観やズバッとした考えをもっと期待しているからかもしれないと思った。
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Posted by ブクログ
最新の性格心理学研究の現在地を知るのに良いと思います。
性格心理学には、タイプ別診断的な類型論と、構成要素の大小をパラメータのようなイメージで捉える特性論がある。
それぞれ長短あるが、類型論は全体傾向を掴むのには便利だけど、間違えがち偏見生みがち。特性論は細かすぎてだからなんなの?ってなりがち。
性格は、変化していくことが確認されているし、国や地域、年齢、性別などで傾向性があるっぽいことは確認されてるけど、個人差の方が大きいから囚われる意味はあまりない。
男性の方が女性より身長が高い傾向にあるものの、全ての男性が背が高いとはいえないのと同じ。そりゃそうだ。
性格心理学の研究者が、現時点では気にしてもしょうがないと思うよって言ってるってのが面白い。 -
Posted by ブクログ
パーソナリティ心理学専攻の教授による本。数々の性格のタイプ、心理テストの事例などから人の性格を分析している。
タイトルから導きだされる各種分析から、最終章では「社会に望まれるのはどんな人」というサブタイトルで、「多様性」について問題提起をしている。ここの内容がやや目から鱗だった。
試験の点数だけでなく多様性を持った人を集めるために面接も併用、という方法に対し「かえって均質化されたフィルターを通して多様性が失われるのでは」という指摘はもっともだと思えた。筆者は面接を全否定はしていない。結局のところ「評価基準」を面接官側がどう設定するかが重要。
面接の話だけではない。他者の異なる考え方をどれだけ理解できるか、許容できるかが人類の永遠のテーマであると再認識する本だ。