杜真琴のレビュー一覧
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懐かしい
希沙良好きさんが他にもいらっしゃるみたいで嬉しいです。
昔紙で読んでました。
希沙良の出生に纏わる家族の話、それ故の十九郎との関係は読んでて切なくなりました。
皆幸せになって欲しいと思える作品です。
十九郎の名前の由来はウケましたw -
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十九郎が攫われた事件の続き。
術者と道者、そして忍がそれぞれの遣り方で(一族の体面を保ったまま)十九郎を救済する為に奔走する。
その中心は希沙良。前巻の出来事で、十九郎への依存から抜け出そうとする希沙良の繊細な内面描写が本当に切ない。十九郎を「世界中の最後には他に何も選べない」と言い切ったり。他にも、本家中枢に食って掛かる冴子、希沙良に寄り添う亮介、あちこちに出没する諒など、その人らしい展開や態度でお話は進んでゆきます。
明らかになる七瀬本家の闇。
オーラバの醍醐味の一つに人と人との関係性があるけれども、希沙良と十九郎の関係はこの後どう変化してゆくのか。最新刊でも決着が着いていないだけに -
Posted by ブクログ
シリーズ第12冊目(番外編含む)。第2期始まりの巻。
忍が勝呂との休戦協定に向かう中、亮介達をある事件が襲い、更には十九郎が何者かに攫われてしまう。
忍だけでなく十九郎も不在=初めて指揮官がいない状態で、事態の打開へと走り出す術者と、彼らとひとまずの協力体制を結ぶ道者。しかし、一真の歪んだ十九郎への尊敬心が、希沙良への痛切な非難へと変わり、事件の解決への足枷となる…。
「天冥」を乗り越えて獲得されたそれぞれの関係性と、「天冥」から引き継いだ、七瀬本家の闇だとか、冷静なようで感情的な一真だとかの要素が混じり合って、今回も痛切で必死な物語になっています。
鋼鉄の精神を持つが故に、時に無謀と -
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Posted by ブクログ
「ディアーナ」での苦しい結末が重く尾を引く巻。六本木を中心に「吸血鬼殺人」が起きたり、工藤かおるなど新しい登場人物が出てきたり、大きな動きはほとんどないけれど、「天冥」編の始まり、新たな謎を感じさせる巻。術者それぞれの立ち位置とか関係性が違って、それが魅力的でもあり、苦しくもある。
アクション・ファンタジーと銘打ったシリーズではあるけれども、自分はむしろ、オーラバの真骨頂はこの感情のぶつかり合いだと思うのですがどうでしょうか。決して単純な図式にはならないフェンタジー。
シリーズ通しての主人公・亮介の望み「みんなが幸せに」を、私も願わずにはいられない、剥き出しの青春のくるしみが詰まった -
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それぞれの想いが痛い本。重傷を負った諒。行方不明の冴子と忍。十九郎は、忍の代理を果たそうと奔走する。なんだかんだ言いつつ、術者を守る希沙良。自らの意志で中和を起こそうとする亮介。
みんな立場が違う。妖者との戦いの本なのに、前半は特に、そう言った術者の内幕の話が書かれていて、それが妙にリアルで、切ない。十九郎と冴子の、「冴子の正体」について語るシーンとか、後の「烈光の女神」とかを読んでから再読すると、またもう一段意味が深まったり。
キャラそれぞれがどうしようもなく本気で、読んでいるこっちも亮介と同じように「みんな幸せに」と願うから、尚更この、なんとも苦いラストは哀しい。
「最後には -
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かつて家庭の問題から妖者を呼び込んでしまった諒。彼の家族は、諒が引き起こした発火によって喪われてしまうが、妹の彩だけはなんとか助かっていた。しかし、彼女には事故の後遺症が…。
彩と軽井沢で合宿をすることになった諒、亮介達。前作までのアクション路線から一変、過去の罪に足掻き、鬱屈した諒と、それを忸怩たる思いで見守る亮介の心情が物語の中心を占める作品です。
単なるサイキック・アクションに留まらない、ヒリヒリして、デリケートで、それでもなんとか希望を探そうと足掻く登場人物の描写の深さが、若木作品の最大の魅力だと思う。
好みの分かれそうな巻ですが、自分は好きだな~。今読むと、牙が冴子を忍と間違 -
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小6くらいのカブれやすい時期に出逢ってしまったのがいけなかったのかもしれません。私の人生を決めた作品と言っていいと思います。
思い入れがありすぎて上手く感想をかくことがまだできないでいますが、オーラバを読んだのがこれが初めてだったので、どうしても希沙良が好きで里見が嫌いです。いや、十戒の頃は里見は好きだった。セイレーンですね、嫌いになったのは…。
サイキック系というか超能力モノというか、とにかく現代の高校生が普通に学校とか行きながら悪(?)と戦う、っていう、そういう「自分ももしかしたら」的な波に飲まれてしまい、それから本当にこういう話が好きすぎます。今はあんまりみなくなってしまいましたが