真造圭伍のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ宇宙の運送屋「ひまわりうんゆ」のロケットが「こーこーふのー」で不時着。
バイトのタカイチと、正社員の山本さんはカエルみたいな人ばかりの星に降り立つ。
カエルみたいだがみんないい人。食べものをもらったり、一緒にサッカーしたり、見分けがつかないからといっておでこに自分の名・ポンヂーのポの字をタカイチに書かれても平然だったり。
(カエル人たちの、丸顔・丸ほっぺ・ペンで適当にぐりぐり黒丸書いたみたいな目がかわいい(でもベロ伸ばして爬虫類的なものを食べたりする。「共食い」!)。
で、タカイチ、「オレみたいなヤツ……/他にもいんの?」ってポンヂーに聞いてみたら、意外と「ハァ?/割といるし。」だって。「えー」。
あとは、山本さんの伸びすぎた鼻毛が抜いてみたら「女」の字になってたり、迎えの宇宙船かと思ったらただのバカでかい鳥だったり、チャーミングなところが多い。このマンガ。
教えてもらった人間たちの住むところに行くと、人々はひまわりうんゆTシャツに過剰反応で、タカイチは何故か捕えられてしまう。
そこから始まるボーイミーツガール冒険譚のすばらしさ。出会うのは身分が高いせいで閉塞的監視下にあるような女の子(しかしパンチが重い)。つまり状況は捕えられたタカイチと似ている。
二人の脱走劇は、カエル人たちの村へと到着する。大歓迎。
気を失っているタカイチへの「こんな所で寝てちゃダメじゃないか!」のポンヂーのセリフは、一巻冒頭で寝てたタカイチにかけたものと同じ。さらに「これ(おでこのポの字)消えてきちゃったからまた書いてくれよー」のセリフで1巻は閉じられる。
この二つの反復には、一緒だった時間と、離れて人間の里のほうに行っていた時間の二つの時間の厚みがこめられていて、それがうつくしい。
このマンガの、ある種の雑さにも見えるような整えてなさと、そこからあらわれ出てくるような動き・情動の魅力と、計算された反復・構造の魅力の二つがあって、傑作。はやくも2巻待ち。 -
Posted by ブクログ
山と田んぼに囲まれた田舎の大学生・清高。田んぼの中の真っ暗な道を自転車で走っていたところ、いきなり車に轢かれてしまう。轢いたのは地元ヤクザの車、運転していたのは高校のときのもと同級生で中退・ヤクザ入りした轟木くん。奇跡的に無傷だった清高は、なしくずし的に、「森山中教習所」というフシギな教習所で、運転の練習をすることになる。
どこまでもマイペースな清高と、一見物静かだが無表情に暴力を振るう一面を持つ轟木。さいしょはかみ合わない2人だが、ユルくてアバウトな教習所の面々と過ごすひと夏のうちに、奇妙な友情が育まれていく。
ドタバタと愉快にすすむかと思えば、じょじょに影が忍びより、さっと嵐がきて、すっきり晴れる。巧みなストーリーテリングは連作短編小説の味わい。フリーハンドを多用した絵も味わい深い。この人のマンガもっと読みたい。