カート・ヴォネガット・ジュニアのレビュー一覧

  • チャンピオンたちの朝食

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    先月読んだ、『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』のヴォネガット・ジュニアの小説。
    当時のアメリカに対する風刺がおもしろい。
    クェンティン・タランティーノや筒井康隆に通じる。

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    2024年10月23日
  • スローターハウス5

    ネタバレ 購入済み

    過去と今

    カート・ヴォネガットは自身が体験したドレスデン爆撃をもとに、この小説を執筆したらしい。
    自身で体験されたことあって、表現は、生々しく、そして、ユーモアに書かれている。

    ただし、物語として見ると、少し味気ないのかなと思う。
    同じ作者の作品のタイタンの妖女の方が、ストーリーとしては好きだ。
    場面がコロコロ変わるのだけど、そこまで印象が残るような、物事は起きないから、多分味気ないと感じたのだと思う。

    トラルファマドール星人は4次元の目を持っていて、時間を自由に行き来することができるという。
    だから彼らは宇宙の終わりも知ってるし始まりも知っているそう。
    主人公も、作品中人生の時間の枠で、様々な瞬間

    #感動する

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    2023年07月23日
  • 母なる夜

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    アメリカのスパイとしてナチスドイツに仕えた男が、戦中・戦後の出来事について綴った手記という形をとっている。一人称でありながら、心情はとてもドライに描かれる。ハードボイルド的といっても良いかもしれない。彼はユダヤ人迫害の正当性など何一つ信じていないのに——彼自身が言うところの分裂症的に——表向きは完璧にナチスの手助けを続ける。生き延びるために罪を背負わざるを得ない、このような人物を一体どう捉えればよいのだろう。どこまでも辛い物語だが語り方には優しいまなざしが感じられ、そのギャップが強く印象に残る作品だった。

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    2021年04月04日
  • 母なる夜

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    ネタバレ

    人生において自分が何の役なのか、自分の役は善悪どちらなのか、自分を見つめる周りの目にはどう映るのか、それを知らないまま生きることも幸せな人生の一つの答えなんじゃないかなと思う。 それを知り、生きる意味や目標を追求することは普遍のテーマだけど、その達成は同時に失う事も所有することとなり、誰もが小さなレシと同じ結末を迎えることになると思うから。

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    2019年10月23日
  • 母なる夜

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    なぜ人はこうも寂しいものなのかという事をつくづく感じるばかり。畳み掛けるユーモアの効いた皮肉にズキズキ心が痛む。

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    2017年10月24日
  • プレイヤー・ピアノ

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    ネタバレ

    1952年に書かれた近未来小説。
    現代を言い当てているようなところだとか、
    現代からつながっていく近未来を感じさせるところもあります。
    全体としてはレトロな未来ですけどね。
    たとえば、個人のもつIDカードがパンチカードだったりする古さがあるし、
    半導体はでてこなくて、真空管がでてきます。

    駒を動かす盤ゲーム(チェスみたいなものかな?)
    で人間を負かすための機械がつくられたり、
    機械に仕事をとってかわられてリストラされたり、
    格差のある階級社会になっていたり、
    21世紀を予見している(洞察している)ところがでてくる。
    内容そのものもとてもおもしろいです。

    また、
    AとBという対立があって、

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    2016年05月12日
  • 母なる夜

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    自分の生き方を持っているからこそ、何も考えていない者を嘲笑う様子が考えさせられる。この作者はユーモアに関しては誰にも負けない物を持っているように思う。この作品では、終わり方が無情であるということもあり、深く印象に残って消えない。

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    2015年02月17日
  • 母なる夜

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    いやー!面白い
    ヴォネガットお得意のナンセンスな超展開でしょって思いながらも
    各展開ごとにいちいちわくわくしてしまった
    妻との再会では思わず泣いた・・・ それなのに!笑
    正直何も考えないで読んでもこれだけ面白い本はなかなか無い

    本当にストーリーだけでも最高の本ですが、メッセージもしっかりあります
    正義とか善意とか誠実さとかそいいったものの脆弱性
    生きるということ それと戦争

    こんなただ面白いだけの本なのに考えさせられることも多く、
    ただものじゃありませんカートヴォネガット
    彼の著作を全部読みたいと思いました

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    2012年12月30日
  • 母なる夜

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    本文より。
    “愛する人とできるだけいっしょに寝てあげなさい。それはみなさんにとってほんとうに好ましいことですから。”
    くぅ~!

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    2011年05月05日
  • プレイヤー・ピアノ

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    再読候補。華氏451とほぼ同じ時期にほぼ似たようなテーマで書いていますがこちらの方が好きですな。ユートピアにおいても官僚制は決して冷酷で硬質なものではなくて、むしろ情緒を取りこんだ家父長的な粘着質で生暖かいものだからこそ余計に凄味があるというか。

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    2011年05月05日
  • プレイヤー・ピアノ

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    あらゆる仕事が機械化された時代が背景の小説。(もはやそんなに遠い未来のことでもなさそうだ。)バーもすべてが機械化されて回転寿し屋のように酒が回ってたりする。オープンしたての頃はその目新しさで話題を呼び、大盛況となったのだが、すぐにつぶれてしまう。その数ブロック先に、生身の人間がカウンター内に立ち、ジュークボックスが置かれているバーがあったのだ。結局はみんなそこへ帰っていった。
    そしてここから革命が生まれることになる。この酒場の描写箇所だけはこれがいつの時代だといっても通じる。外へ出れば、未来世紀ブラジルなんですけれど。人間が集まる場は人間を求める。酒場は永遠なんじゃないかと希望を持てた。ただ嬉

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    2010年07月02日
  • プレイヤー・ピアノ

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    ヴォネガット初の長編小説。1952年。
    500ページ近くあり、かなり長いが、やはりヴォネガットは長編がいい。
    最初の長編ということもあり、いつものノリとはちょっと違う。
    まず、なんと言っても時系列順に物語が進んでいる。これはヴォネガット的に珍しい。
    それから、トラルファマドール星人もキルゴア・トラウトもいない。
    あんまりイカレた人は出てこない。しかしながら、「イリアム」という地名が登場する。
    この先何度も出てくるこの地名、わたしは実在の都市だとばかり思っていたら、
    架空なんだそうな。うーん、やられた。

    そんなオーソドックスな手法で書かれたこの作品だが、
    中盤くらいからだんだん箍が外れてくるの

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    2009年10月04日
  • チャンピオンたちの朝食

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    まったく評価されない孤独なSF作家キルゴア・トラウト。
    精神がイカレかけている中古車ディーラーのドゥエイン・フーヴァー。
    彼らは出会い、そして事件が起こる。
    その他いろいろ。

    様々なエピソードと作者直筆のイラストによって、アメリカの、世界の不条理さ、馬鹿馬鹿しさを描き出していく。
    その他いろいろ。

    「その他いろいろ」なんて言葉で世界を括ってしまうとはズルイ。
    時折紹介されるトラウトの作品もかなり笑える。
    その他いろいろ。

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    2009年10月04日
  • チャンピオンたちの朝食

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    ヴォネガットの世界観は「タイタンの妖女」でほぼ全て示され、それを補完拡充することがその後の作品。で、その作業の行き着く果て及び結局それを止めた作品。作品というには丸裸すぎるほど生々しい哀しみ。

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    2009年10月04日
  • 母なる夜

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    戦争に巻き込まれた一人の男の悲しい物語だが、ヴォネガット特有のユーモアも相まってとても優しい語り口になっている。
    従軍して地獄を経験したヴォネガットの思いがストレートに込められている作品で、SF色はない。

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    2025年03月27日
  • 母なる夜

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    ネタバレ

    レーベルはSFだけどSFではないんだよね…
    ある種問題作かもしれません。
    (まあ仮の人物としてがSFか?)

    一人の二重スパイがこの状況にまで
    至るまでのお話。

    結局言ってしまえば、
    戦争というものは様々な憎しみの種を植え付け
    どこまでも暴走していくということ。

    まあそれでもこのキャンベルは
    うまく立ち回ったとは思うのよ。
    じゃなきゃ最初につかまった時点で
    とっくに絞首刑になっているので。

    そして一時の幸せであろう生活までもが
    途中で暗転してしまう恐ろしさ。
    それが彼にとっての「報い」だったのかもしれません。

    結局は彼は望んで
    延長されていた罪を受けることになります。

    そうなるとどん

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    2023年11月17日
  • プレイヤー・ピアノ

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    ネタバレ

    機械が高度に発達し、コンピュータEPICACによりIQと適性を認められた極小数の管理者と技術者が支配する未来のアメリカ。大多数の人間は職を失い、自尊心をも失いかけていた。

    第三次世界大戦中に人手不足のため機械への依存が高まると、機械は飛躍的に進歩し、EPICACと呼ばれるコンピュータにより全てが決定されることとなった。この組織を作り、発展させたジョージ・プロテュース博士の息子、ポール・プロテュース博士は高い地位にあったが、このような世界を徐々に疑問に感じ始めた。ポールより出世が早かったがその地位を投げ打った旧友フィナティー、夫を出世させることにしか頭に無く、何事に関しても口出しする妻のアニー

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    2015年04月25日
  • チャンピオンたちの朝食

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    ヴォネガットの小説はいつも話の筋になかなか掴みどころがない。
    そしてこの作品は今までにましてストーリーが掴めなかった。
    読んでいて、いるのかいないのかも分からない透明のウナギを捕まえろ!と命令されている気分。
    狂った登場人物たちによる、でたらめな事実が箇条書きで続いていく。
    訳者のあとがきによると、“ヴォネガットが書いた最も直接的なアメリカ批判の書”なのだという。
    確かにその通りで、“ヴォネガットらしい”宇宙を感じさせられる途方もない視点から見たアメリカという国を、
    かなり痛烈な言葉で批判したり皮肉っている文章が多く目に付いた。
    例えば、コロンブスがアメリカ大陸を発見した“1492年”について

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    2013年07月31日
  • プレイヤー・ピアノ

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    「誰かが不適応のままでいなければいけない、今の社会に対して疑問を持っていなければならない」という信念を持って小説を書く(出版は許してもらえない)夫。とそんな夫を誇らしいと思う妻のエピソードが1番好き。
    読んで1番に考えたのは「ブラフーナ!生きよ!」という言葉。うん、私もブラフーナ!あと、どんなに文明が発達しても人は人と触れ合って成長するんだ、うん。
    それにしても、何でポールみたいな人がアニータと結婚したんだろな。

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    2013年07月10日
  • 母なる夜

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    ヴォネガットの著作では、自己の体験を強く反映しながらも、読み終わってから主人公がどんな人間だったか思い出せないことが多かったりするけれど、本作は妙に記憶に残る。
    それは、主人公が、自分のやってきたことをごまかそうとせず、そして最終的に自分の意志で選択をするからなのだろう。

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    2013年02月14日