カート・ヴォネガット・ジュニアのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
過去と今
カート・ヴォネガットは自身が体験したドレスデン爆撃をもとに、この小説を執筆したらしい。
自身で体験されたことあって、表現は、生々しく、そして、ユーモアに書かれている。
ただし、物語として見ると、少し味気ないのかなと思う。
同じ作者の作品のタイタンの妖女の方が、ストーリーとしては好きだ。
場面がコロコロ変わるのだけど、そこまで印象が残るような、物事は起きないから、多分味気ないと感じたのだと思う。
トラルファマドール星人は4次元の目を持っていて、時間を自由に行き来することができるという。
だから彼らは宇宙の終わりも知ってるし始まりも知っているそう。
主人公も、作品中人生の時間の枠で、様々な瞬間 -
Posted by ブクログ
再読
2026.3.27
言葉で表せない戦争という惨劇の前でただ立ち尽くしてしまう感覚
繰り返される「そういうものだ」 この後には「と言うしかない」と続くのではないか
ラスト付近のこの言葉は無力な個人が、それでも生きていくための祈りだと思う
「神よ願わくばわたしに変えることのできない物事を受け入れる落ち着きと、変えることのできる物事を変える勇気と、その違いを見分ける知恵をさずけたまえ」
2022.11.12
人間の自由意志を否定したくなるほどの大量の死をもたらす戦争をトラルファマドール星人式の世界認識で追体験する。彼ら曰く全ては同時に存在しており、死は一時的なものなのである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1952年に書かれた近未来小説。
現代を言い当てているようなところだとか、
現代からつながっていく近未来を感じさせるところもあります。
全体としてはレトロな未来ですけどね。
たとえば、個人のもつIDカードがパンチカードだったりする古さがあるし、
半導体はでてこなくて、真空管がでてきます。
駒を動かす盤ゲーム(チェスみたいなものかな?)
で人間を負かすための機械がつくられたり、
機械に仕事をとってかわられてリストラされたり、
格差のある階級社会になっていたり、
21世紀を予見している(洞察している)ところがでてくる。
内容そのものもとてもおもしろいです。
また、
AとBという対立があって、
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Posted by ブクログ
読んでいて、どうすればいいのかわからなくなって、馬鹿みたいにぼろぼろぼろぼろ泣いてしまった。
ヴォネガットの作品はこれが初読だが、読む前からからそうなる予感はしていた。きっと泣いてしまうし、きっと辛いだろうと。その通りだった。
「カート・ヴォネガット・ジュニアの『ローズウォーターさん~』は、この作家が世界に宛てた、一番新しい、一冊の怒りのラブ・レターである」(ジュディス・メディル)
怒りのラブ・レター。まさしく。
これは愛についての物語である。そして金についての物語である。
一人の男が限りない愛と、限りなく限りないくらいの金を、その身に背負って、生きる話である。
誰を救えばいいのか、とい -
Posted by ブクログ
*えり*
富と愛をひとびとに分け与えようとする、とある大富豪と、
彼を取り巻く人々の物語。
ローズウォーターさんに助けを求める人々は、
多くが金銭を求める人々ですが、
中にはほんのささやかな愛情だけを求めている人もいます。
ローズウォーターさんはその全てに応えようとします。
彼に何が起こってそのような行動をとるに至ったのか?
また、彼の行動によって、周囲に何が起こったのか?
「無償の愛」は、限りない困難に満ちています。
果たしてそれは実現可能なのか?実現するには、一体何が必要なのか?
「人間を人間だから大切にする」ということは、シンプルですが気付きにくい事です。
笑いと悲しみと真実が