カート・ヴォネガット・ジュニアのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本はあとがきや太田光の解説があってのものと自分は思った。「ワケがわからない」を肯定してくれるのは非常にありがたいと思った。時代背景やラムファードのモデルが確認できて始めて、やっと多少の理解が及ぶようになった。第二次大戦下〜冷戦あたりを踏まえての、ってことみたいだ。
自分の時間とーーここではあえてそう言うがーー労力を使って読み終えた作品に対して、時間の無駄だったと認めるということは非常に勇気がいるものだ。実際はその感想や体験も含めての読書であることはわかっていながらも、現代を生きる我々にとって時間を割くことは非常にリスクを伴うものである。
主語が大きいか?
要するに「なんなんだこれ?理解できんな」の言い訳を水増しすると上になるってうもんで、文章ってやろうと思えばやるだけ贅肉を付けられるよな。ダイエットする方が難しい。
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Posted by ブクログ
爆笑問題の太田さんが、この本から所属事務所の名前に「タイタン」を名付けたと知り、興味を持った。
超ド真ん中のSFという感じ。ストーリーも読者の視野も、地球から火星、水星、タイタンへと押し広げていく。
過去も未来も知っているラムフォードが“神”のような存在に思えたが、その外側には、さらに高次の存在がいて、これまでのストーリーと人類の営みも歴史も全てちょっとしたお使い。余興程度にしてしまう。それを知った瞬間、コンスタントの苦労や痛みが、どこまでも虚ろに響いた。
1959年に書かれたとは思えないほど、いま読んでも古びない発想と構造。
むしろ、ここからSFというジャンルが広がっていったのだと実感させられる。
正直、これまでSFを読むと途中で眠くなってしまうことが多かった。本作はそんなこともなく、読んで良かった。人にも勧めたい。 -
Posted by ブクログ
『So it goes.(そういうものだ)』の連発に嫌気が差した。せめて『Let it be.(あるがままに、そのままに)』にしてくれ!(笑)
爆撃自体による被害は広島・長崎の原爆や東京大空襲を上回ると言われるドレスデン爆撃を中心にした物語。事実をそのまま小説にしたのでは余りにも悲惨な話になってしまうので、今までの作者の作品群を絡めた、ちょっとコミカルなSF仕立ての物語になっている。ただ、どうなのか(!?) 舞台が目まぐるしく変わるので、自分には読み辛い小説だった。
巻末の解説にもあるが、放射能による後遺症は被爆者のみならず、その子孫にも及ぶ事もある。被害の大小を比べるものではないが「広島を上回る」は不適切な表現。1969年の作品で核兵器の恐ろしさを作者が知らない筈はない。 -
Posted by ブクログ
初ヴォネガット。何だろうこのとっ散らかった文章は(困惑)ストーリーがあるにはあるが、途中で関係のあるような無いような話が様々な角度(しかも急角度)から入り込んでくる。当時のアメリカへ対する皮肉や批判をたっぷり込めた物語だ。終いには著者自身が登場して「私は創造主だ」と主人公と絡む始末。心に残った言葉は「ほかの作家たちには、混沌の中に秩序を持ちこませておけ。わたしは逆に、秩序の中へ混沌を持ちこもう。」頻繁に挿し込まれている著者の描いた挿絵はなかなか味があっていい。いずれにしても、私には早かったようだ。ちょっとどこかに本作の解説がないか探してみよう。