カート・ヴォネガット・ジュニアのレビュー一覧
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ジャンル不明。
お金と愛と狂気の物語。
SF要素としては、架空のSF小説のエピソードが紹介されたりはする。
基本的に、ストーリーやエピソードは意味不明だが、読後感は非常に良い。
おそらく、社会風刺になっているのだろう。
ヴォネガットは考えさせられる作品が多い。Posted by ブクログ -
読書会課題本。奇想天外な展開と言えば、確かにそうだけれども、戦争によって多くのものを失う悲しみが、ひしひしと感ぜられる内容だった。時々挟まれるユーモアや繰り返される「そんなものだ」という台詞に、諦めのような感情が伝わってくる。戦争について色々と考えさせられた。Posted by ブクログ
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当時のアメリカへの批判が込められているらしいが、残念ながら知識不足のせいかあまりピンとこなかった。あと特にわからない点としては、ラストのイラストはどう捉えればよいのだろう。まえがきにもあるように、この作品でトラウトやローズウォーターなどの過去作登場人物たちを放り出してしまうわけだが、この先ヴォネガッ...続きを読むPosted by ブクログ
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ある種のディストピア小説ではある。だがこの著者の手にかかると、どうもシリアスな感じにはならないようだ。ほとんど全てを手に入れることができる立場でありながら、ここではない場所の暮らしに憧れるポール・プロデュース博士の選択は果たして。皮肉ともいえるラストが印象を残す作品。Posted by ブクログ
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大金持ちもまともな精神状態ではやっていけないっていう話。
超富裕層の26人が世界人口の半分の総資産と同額の資産を保有していたり、上位1%が富の82%を独占しているというのを聞くと、このシステムもおかしいし、それを享受している超富裕層も狂っているんだろうな、と。
そしてそういう事に違和感を感じなく...続きを読むPosted by ブクログ -
初ヴォネガット。何だろうこのとっ散らかった文章は(困惑)ストーリーがあるにはあるが、途中で関係のあるような無いような話が様々な角度(しかも急角度)から入り込んでくる。当時のアメリカへ対する皮肉や批判をたっぷり込めた物語だ。終いには著者自身が登場して「私は創造主だ」と主人公と絡む始末。心に残った言葉は...続きを読むPosted by ブクログ
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カート・ヴォネガット 、学生時代何冊か読みました。独特のブラックなユーモアと風刺と、物語としての面白さ。
当時からヴォネガットの最高傑作は「スローターハウス 5」と言われていたのですが、なぜか読む機会を逸していました。
ただ、ちょっと期待しすぎたみたい。Posted by ブクログ -
この作家は、中学か高校ぐらいに「チャンピオンの朝食」を読んで以来だ。1965年に書かれた小説。進歩主義が本当に進歩的と思われていた時代の古臭さもあるが、最後のキルゴア・トラウトの述懐「人間を人間だから大切にする」には、現代にこそ通ずるものがある。Posted by ブクログ
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横道に逸れまくる話、文章の一部として組み込まれた挿絵、話の中にまで登場する作者
こういったユニークな要素を織り交ぜながら、(ブラック)ユーモアたっぷりの語り口で2人の中年男性に関する物語が綴られていきます。
独特の世界観に慣れてからは、物語に引き込まれてすごく面白かったです。ただ、ラストが少...続きを読むPosted by ブクログ