戸谷友則のレビュー一覧
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・1回通読。高校生でも分かるように、基本から順に生命の起源について解説してくれる良本
・前半は、高校物理、化学、生物、地学をおさらいしつつ、生命の定義について学べる
・後半は、生命発生のメカニズム、発生確率について語り、観測可能な宇宙の範囲では殆ど起こり得ないと考えられることも、インフレーション宇宙、観測外の宇宙規模で見れば起こり得ることと捉えられることを解説
・非生命からの生命発生を物理法則で説明できたとしても、100塩基のRNAから自己複製能力発現につながること、知的生命まで進化することも、神秘だよねというのはほんとそれ。
・量子力学、マルチバースも気になるけど、宇宙自体も生命のように小さ -
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様々な意味の「宇宙の果て」が考えられて、現代科学がその答えにどこまで迫っているか
宇宙論や天文学の基礎知識が無くてもわかり易く書かれている
ちょいちょいはさまれている、アニメやテレビネタでさらに読み易い(笑)
宇宙(地球、人間)の将来
途方もなく遠い未来の先の話しだけど、その時宇宙は人間はどうなっているのかな?と思いを馳せ
子どもの時に真面目に「宇宙の果てってどうなってるのかな?」と考えて果ての果ての果て…なんてエンドレスになってほんと眠れなくなった時もあったので
どちらかというと「相対論」やら「量子論」なんて苦手中の苦手でしたが、そんな基礎知識のない私にも読み易い!とても面白かったです! -
購入済み
面白かった
面白かった。
残念ながら宇宙人と出会える可能性は大分低いみたいだけど
それだけ生命の神秘は奥深いということかな。
それでもある日突然、宇宙人に出くわす可能性も、否定されていないので、
それまで、RNAが自然に生成される仕組みでも考えていようか。 -
Posted by ブクログ
戸谷先生は物理学者ながらこの本。Pivotの番組で話が非常に面白く買ってみた次第。生物には素人ながらと断りつつ、前半はほぼ生物の教科書。戸谷先生が論文でも発表した、ならではの話は後半出てくる。
宇宙における生命の存在確率。どうでしょう、昔は科学的観点からは非常にバカバカしいと思える問だったけど、今ではこの広い宇宙の中、地球だけに生命がいると考えるほうがおかしくて、宇宙人だって網に引っかからないだけでいるのはいるよね、というのが普通のコンセンサスではないか。
しかし本書の結論としては結局生物が自然発生する率はとってもとっても低く、銀河系でも地球だけという可能性があるくらい低いが、しかしインフレー -
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自身は縁のなかった天文学だが、大学レベルではどのような内容を学んでいるのか興味があり手に取った。自身は文系科目に極振りしており知識や理解力について全く自信がなかったので、理解できなくともまず読み進める、ということを念頭に置いた。
案の定後半になってくるにつれて理解が難しくなったが、どちらかと言えばそれは知識不足理解力不足というよりは、「前半で読んだ内容の詳細が思い出せない」「スケールが大きすぎて実感がない」ためであったように思う。
とはいえ、左ページに文章での説明が、右ページに図解が載っており、各項目について基本的にその見開き1ページで説明され使われる言葉も基本的に平易なものであったことから、 -
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タイトルの通り、たまらんくらい興味深いテーマで、全般的には知的好奇心を刺激してとても面白い。
でも結論については、大変壮大で、大変肩透かし。
「何も分からない」と言っているに等しいので・・・。
いや、分からないものは分からないからしょうがないんだけど。笑
まず本書の特長は、生命の起源に迫る以上、天文学、物理学が専門の著者が、専門外の生命系化学に足を踏み入れたがゆえに、著者自身も初学者として学び・習得した生命科学系の基礎を、一般の読者同様(知的レベルは遥かに高いが)初学者の立場から平易に解説することに努めている部分である。
著者と共に生命科学の基礎を習得したうえで、著者の専門たる天文学の観点か -
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ワタクシ最近とみに宇宙論が好きで、仕事リタイアしたら大学行って宇宙論の勉強したいと割とガチで思っています。この広大な宇宙のことを考えてるのに、ビッグバン突き詰めていくとめっちゃミクロな素粒子の話になっちゃうとか、ダークマターの正体を探っていくとやっぱり素粒子の話になっちゃうとか、アインシュタインが自分では「生涯最大の失敗」と言ってたらしい宇宙定数がダークエネルギーに関係してるかもしれないとか、不思議というか、ロマンがあると思いませんか。
本書は「宇宙の果て」がテーマで、中身はちょっと我々素人がこのテーマから期待するような内容とは少し違うのですが(とはいえ、どうして違ってしまうのかの説明はちゃ -
Posted by ブクログ
専門的な内容ですが平易な言葉で分かりやすく説明されており、通読が容易です。タイトルを見て興味湧いた人なら誰にでもおすすめしたい良著です。
過去から現在にかけて多種多様な生物種が存在してきた(存在している)理由については、進化論によって説明が為されていますが、「最初の生命」がどうやって誕生したのかは実は明らかになっていません。さまざまな仮説はあれど決着は見えておらず、宗教的・神秘主義的な解釈までちまたに溢れている状況です。
本書は、その難攻不落の問いに科学者の立場で正面から切り込んだ一冊であり、多くの人が興味を持って読める本ではないかと思います。
本の内容は、タイトルにもある2つのキーワード -
Posted by ブクログ
■視点
「宇宙の果て」とは空間だけでなく時間方向も考えて、「遠方・過去・未来」の3方向に向かって宇宙はどこまで広がるのか、という問題になる。
18
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前半で過去=観測可能な宇宙の果て
最後で未来の話
●第9章 宇宙の将来、宇宙論の将来
暗黒エネルギーによる宇宙膨張の加速
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人類にとっての究極の危機は陽子崩壊
10^34年経つと陽子が崩壊
われわれの生命活動を担う物質がすべて消滅してしまう
宇宙に残されるのは、光(電磁波)とニュートリノ、ブラックホール程度。暗黒物質も残っているかもしれない。われわれが生き延びるには、それらのみを利用した生命体に進化する必要がある。 -
Posted by ブクログ
解明されてない謎へ、どんなアプローチで挑むのか、そしてどんな結論が導きだされるのか、期待を込めて読む。原子、分子といった要素から化学結合だけで、非生物的な構成から、どうして生命が誕生していくのか、それには生命とは何か、といった定義が重要になってくる。著者は、遺伝情報をもったRNAが自己複製能力を持ち出す最小限の条件が非生物的な反応から生み出されるのか、に着目している。この複製という化学反応は、ノーミスで実施されると進化が起こらない、ミスが予期せぬ進化を育むという事実に、不思議さの根本要因がありそう。地球外に知的生命体はいるのか、想像を絶する宇宙サイズからは地球だけという偶然性には懐疑的になるが