氏家幹人のレビュー一覧

  • 武士道とエロス

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    ホモ。いや、男色。衆道の話。
    戦国期から江戸初期にかけての、義兄弟、男性同性愛について。
    真面目な学術書。

    こういった歴史背景を仔細に見ると、これまで学生時分に学んだ日本の歴史観もやや変わるな。

    今日日、兄弟の契りなんて単語は任侠界でしか聞けないように思うが、その成り立ちを知ると、使い方に気を付けなければなんて思ったり。

    しかしながら、この男色文化が、戦国期の武士道に大きく関わっていたことは驚き。

    奥深い学問だな。

    俺は女のが好きだけども。

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    2013年01月13日
  • 武士マニュアル

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    「もしあなたが今すぐ、江戸時代の武士の一人になったとしたらどのように生活すればよいのか」

    ありえないことではあるが、本書を読めば武士としてある程度は生活できるのかもしれない。もちろん暗黙知の部分は『修行』が必要ではあるが。

    武士の心得から、切腹の技術まで武士として生活するためのヒントがちりばめられている。「武士入門」としてお勧めする。

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    2012年05月24日
  • かたき討ち 復讐の作法

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    かたき討ち(仇討)というと、「お覚悟!」と言ってハチマキ締めた女の人が短刀持って相手をブスリ。そんな時代劇のワンシーンを思い浮かべる方も多いかと思うが、同じかたき討ちにも色々な種類があるものだなとこの本を読んでわかった。
    特にかたき討ちが盛んだった江戸時代初期を主に紹介しているが、なんかもう「さし腹」という仇討方法には切腹切腹また切腹で、読んでいるこっちもお腹が痛い。
    いつの世も大切な人を無くしてしまった感情は同じなのである。しかし、討った肉親が今度は自分をかたき討ち、そしてさらに自分の肉親が相手を討つ、というように復讐の連鎖が始まってしまうのもまた「かたき討ち」。
    大変興味深かった。

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    2012年05月11日
  • 武士道とエロス

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    ネタバレ

     時代劇が好きな婦女子の方々に、ぜひ読んでほしい。
     煽り文句が凄い。

    「男同士の恋こそ武士道の華!」

     木下藤吉郎が主君である織田信長の草履を懐に入れて温めるエピソード「あたたかい草履」を読んだ人の感想は、以下の四つに分類されると思う。

    ①微笑ましい
    ②ふーん
    ③気持ち悪い
    ④萌え

     ④の人は即買いだ。日本の男色文化史を解説したこの本を読まずして、腐女子を自認するなかれ!

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    2012年03月05日
  • あやめ横丁の人々

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    ネタバレ

    祝言の日に妻の想い人を斬った為、妻の実家から命を狙われる羽目になった主人公があやめ横丁で匿われる話。

    色々な人と接するにつれ自分の犯した罪や他人を思いやる気持ちをを学んでいく話。あやめ横丁で相思相愛になった娘とは、結局旗本へ復帰する際に別れることとなる。

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    2012年02月06日
  • 武士道とエロス

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    何年も前から気になっていた本。ようやく読めた。
    江戸時代(たまに明治時代、もしくは戦国時代)の男色の流行、義兄弟の契りなど男性同士の性愛関係を分かりやすく解説。特に強調されていたのは江戸前期まで、男色は女色と並列の単なる性愛行為としてみなされていたということ。それが社会風俗の変化に大きく影響を受けて、人々の男色の捉え方も変化していく。
    江戸時代の文献が至るところに引用されており、非常に説得力があった。しかし、この本に(意図的にかもしれないが)大きく欠如しているのは女性の存在について。男同士の絆を追うばかり、どの時代にも必ず存在していた女性を失念していたような気がする。硬派の流行、男色の流行もミ

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    2012年01月31日
  • 江戸の性風俗 笑いと情死のエロス

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    巻末の「主要参考文献及び史料」が、しっかりしてる。
    江戸時代のこの手の研究本はけっこう出版されているようです。
    一言でいえるのは「おおらか」であった、ということでしょうか。

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    2012年01月04日
  • 武士道とエロス

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    内容は衆道の紹介、といった感じ。
    時代は江戸時代初期のものの紹介が多い。
    武士たちにとっては、男色は、深い同志的連帯を結ぶための面があったのね。または、集団としての教育的側面もあったらしい。

    色々な資料や作品を引用・紹介しているので、
    読んでみたい本が増えてよかったです。

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    2012年01月19日
  • 武士道とエロス

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    [ 内容 ]
    男どうしの恋の道、衆道は“武士道の華”。
    美少年の争奪、衆道敵討、義兄弟の契り。
    江戸の風俗大革命で喪われていく「性」の煌き。
    武士たちの愛と絆を通して日本男性史を書きかえる。

    [ 目次 ]
    第1章 忘れられた敵討
    第2章 君と私
    第3章 恋する男たち
    第4章 義兄弟の契り
    第5章 ヒゲと前髪
    第6章 男振

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかか

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    2010年06月28日
  • 武士道とエロス

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    「男同士の~」と帯に書いてありますが・・・
    それが目当てじゃありません。

    日本の少年愛、衆道、武士道、男色をまず知るには読みやすくてよい。
    引用元がどこかよくわからないもの、事実と確認されていないもの、推測もあるので注意が必要だと感じた。

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    2010年06月12日
  • 武士道とエロス

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     腐女子という単語がある。
     彼女らの読む、BL小説やマンガは男性同士が恋愛するのが当たり前の世界である。簡単にいえば「一億総ホモの世界」。

     BLを読むと「そんなのあるわけないじゃないか」と思うんだけど……「武士道とエロス」を読むと「もしかして、腐女子にとって夢のような世界が、過去にはあったか!?」とどきどきしてしまう。そんな一冊である。
     当たり前だが、リアルな衆道は、少女漫画的ではない。
     男らしく、渋い。そしていろいろと血なまぐさく大変そうだ。

     この時代に男に生まれていたら、本当に大変だと思います。

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    2010年05月31日
  • 武士道とエロス

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    男と女よりも、男と男の方がずぅっと濃密かもしれない…っ 男尊女卑というよりも、女性の立つ瀬ない時代だったのだなあ ^^;

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    2010年05月14日
  • 江戸の性風俗 笑いと情死のエロス

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    江戸~近代の性風俗の本。川路聖謨を取り上げて考察することが多めとはいえ、近代文豪や植木枝盛らも登場。
    昔の春画の使用法がすごい。

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    2011年10月01日
  • 江戸の怪奇譚

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    江戸時代に起こった怪事件や怪異譚(風聞含む)を、当時の資料や著書を通して解釈し、同時に著者の現代的な視点から解き明かそうとしたもの。「神隠し」「天狗の人攫い」を児童虐待や僧侶による少年愛、「河童」をストリートチルドレンとして解釈する見方は興味深い。だが怪異を須らく合理的解釈に結び付けたり、当時の人間の迷信として否定していないところには好感が持てる。

    「本書で紹介された幾つかの残酷シーンに無邪気で陰湿な興味を抱く読者がいるかもしれない点だが、そんな『子供』や『未熟な大人』にこの本はお勧めできない。これは他人が何と言おうと学術書(の一種9であり、彼らの渇を癒すにはいささか内容が複雑すぎるからだ」

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    2010年04月13日
  • 武士道とエロス

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    義兄弟って、よく聞くじゃないですか。
    時代劇とか任侠の世界とかね。
    あれってなんだろう、なんでだろう、というのがこの本を読んだきっかけ。
    男同士の友情に必ずしもそういうのが結んでいる、わけではないのでは
    とも思うんだけども、どうなんだろうね?
    それでもやっぱり実際あったわけだし、学校で教えるのもアレかもしんないけど
    そういうところまで日本史で教えられてたら面白かったのになあ。
    オトナになってこうやっていろんな本読めば読むほど、
    教科書で習った日本史ってなんだったんだろうって思う。
    こういうことを前提にして歴史を見直すと、見方が広がるよね。
    有名な文学作家のそんな小説なんて全然知らなかったけど、

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    2010年02月13日
  • あやめ横丁の人々

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    2009.11.20 了/この人の小説は,登場人物に感情移入してしまうような人情厚い話が多くて,外れがない感じです.

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    2010年02月10日
  • 武士道とエロス

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    ジェンダー論の課題レポートを書く際に使用。

    武士道における男同士の愛について知りたければどうぞ。

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    2009年10月04日
  • かたき討ち 復讐の作法

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    日本の古くからの文化として語られる敵討ち。それに関して、本当に細かい事例から書かれている一冊。
    時代劇などで知っている敵討ちと本来あったものの違いなど、細かい知的好奇心が微妙にくすぐられる。ここまで日のあたらない分野をよく研究されたと感服する一冊。

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    2009年10月04日
  • 武士道とエロス

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    戦国時代の武将から近代の作家達をモデルに、日本の男色文化を考察したもの。
    高校の教科書にも出てきたあの人が!?と、色々びっくりしたりすることも。
    真面目だけど興味深く読める一冊。

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    2009年10月04日
  • 武士道とエロス

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    まあ日本の男色文化の概説というかなんというか。とある歴史上の人物の名が出てきて吃驚したのも現在ではよい思い出。

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    2009年10月04日