氏家幹人のレビュー一覧

  • 江戸の怪奇譚

    Posted by ブクログ

    江戸時代のふしぎな話や妖怪の話を集めたものだと思って読んだからびっくり。
    河童はストリートチルドレンだった、天狗は人攫いだったなど不思議な話や妖怪話を通じて江戸時代の闇をみる。
    そんな学術的な本でした。
    いや、それはそれで面白かったけどね。
    結局生きている人間が一番怖いというような内容の中、「老女と狸」のような狸に関するエピソードだけがほっこりしました。
    狸とおばあさんの組み合わせはいいね、かちかち山以外は

    0
    2015年06月06日
  • 江戸の性風俗 笑いと情死のエロス

    Posted by ブクログ

    この本を読んで「歪んだ性」とよく言われるけど、どう歪んでいるのだろうか?と疑問が湧いた。

    「歪んでいる」というくらいだから、そういう人たちの頭の中には歪んでいない正しい性の形があるのだろうが、果たしてそのようなものがあるのだろうか?時代が違えば考え方のみならず、行動だって違ってくるだろう。性への取り組み方もそうではないのか。

    結論めいたことは書かれていなくて、それでもいろいろ考えることのできる素材が十分に盛り込まれているのでいい本だと思った。特に、歳をとって精液を出し過ぎると寿命が縮むという説は実に身にしみた。気をつけよう。

    Mahalo

    0
    2013年06月28日
  • 江戸の性風俗 笑いと情死のエロス

    Posted by ブクログ

    [内容・感想]
    下世話だが他人の秘め事の話は面白い。それが、ご先祖様のものなら尚のこと興味をそそられる。本書は、江戸時代に生きた我々のご先祖様の性事情を当時の資料を元に解説してくれる一冊である。

    本書で解説されている江戸時代における性交や色事の位置づけ、男女観、衆道(男の同性愛)、貞操観念、春画(昔のエロ本)の効用などの学校では“なぜか”絶対に教えてくれないようなご先祖様の様々の性事情はどれもこれも驚くような内容ばかりだ。

    考えてみると当たり前の話なのだが、価値観なんてものは時代ごとに、それも案外短いサイクルで移り変わっていくものなのだ。性という身近かつインパクトのある内容が書かれた本書を

    0
    2013年06月22日
  • あやめ横丁の人々

    Posted by ブクログ

    祝言の席で妻を奪われ逆上して、男を切り殺した紀藤慎之介

    婚家に命を狙われ「あやめ横丁」に逃げる。


    慎之助を匿う宇治屋の一家をはじめ、あやめ横丁にいるのは訳ありな人々ばかり…

    0
    2013年04月07日
  • 武士道とエロス

    Posted by ブクログ

    ところどころ、話が脱線するきらいはあるものの。
    なかなかセンセーショナルな題名にも関わらず、内容は至って真面目であった。
    男同士の友情を超えた愛情。
    それが、安定を望む江戸幕府転覆の起爆剤になることを恐れたお偉いさんが、意図的にその風習を信じた……という感じで合っているだろうか?

    0
    2013年03月13日
  • 武士道とエロス

    Posted by ブクログ

    日本の男色のエピソードは他の本でも触れたりはするが、それを専門的に扱っている本書は非常に貴重であり、中世に新しい光を注ぎ込んだと思う。
    現代人からすると、非常に判りにくい男色の世界を丁寧に解説。
    男同士の青春時代のきらめきから、バイセクシャルともとれるバランスのとれた性生活など、その幅広さを読むにつけ、昔の日本人は今より自由だったなと感心。
    男同士のほのかな想いから、湧き上がってくる性欲まで、人によっていろいろだろうけど、そんな男同士のロマンスもシーンとして知りたいと思いました。
    男同士のドラマをストーリー的にもっと解説してくれたら、もっと面白かったのだけどな・・・。
    非常に勉強になりました!

    0
    2012年01月17日
  • あやめ横丁の人々

    Posted by ブクログ

    あやめ横丁に匿われた旗本の三男坊。徐々に町の暮らしに馴染む姿は微笑ましいが、あやめ横丁に住む人々の過去はとても悲しい。「あやめ」の云われもショッキングだが、プロローグに人生の儚さを感じる。宇江佐さんの巧さにはいつも感服します。

    0
    2011年04月13日
  • かたき討ち 復讐の作法

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    みずから腹を割き、遺書で相手に切腹を迫る「さし腹」。
    仇敵の死刑執行人を願い出る「太刀取」。
    女たちの討入り「うわなり打」。
    男色の愛と絆の証「衆道敵討」…。
    著者は豊富な史料に基づいて、忘れられた多彩な復讐の習俗を照らし出す。
    近世の人々はどのように怨みを晴らし、幕府は復讐の情をいかに管理し手なずけようとしたか。
    うつろう武士道、演劇化する「かたき討ち」。
    日本の復讐の歴史がよみがえる。

    [ 目次 ]
    うわなり打
    さし腹
    太刀取
    衆道敵討
    おんな敵討
    敵持
    囲者
    もうひとつの武士道
    法と情
    将軍の質問
    妻敵討
    演劇的な、あまりに演劇的な
    帳付
    敵討の原像

    [ POP ]

    0
    2011年04月01日
  • 江戸の怪奇譚

    Posted by ブクログ

    江戸の怪談をいろんな角度で調べてます。結局人が一番怖いんじゃないかしらんと結論付けられていたりいなかったり。余談ですが、平田篤胤も会談研究していたんですね。

    0
    2010年07月15日
  • 江戸の性風俗 笑いと情死のエロス

    Posted by ブクログ

    明示初めは男色が大流行、江戸時代は心中の死体見物が盛ん、などなど知られざる日本の歴史を垣間見れた気がする。
    特に男色に関しては、戦国時代の武士間の男色については耳知識だけあったので、そのことについての背景が詳しく述べられていて興味深かった。もっと調べてみたいかも。笑

    0
    2009年12月23日
  • 武士道とエロス

    Posted by ブクログ

    主従や義兄弟の関係の濃密さが、エロス・性愛を匂わせる。
    「衆道」と聞くと「男色」と連想してしまうけれど、二人の関係の根本にあったのは強い精神的な結びつき=絆。
    お互いが特別だから心も身体も愛したいと思うのだろうし、時には嫉妬や刃傷沙汰になる時も…男同士の恋は命懸けだったんだね。
    今では同性愛とかゲイとかBLなんていって、なんだかオープンでカジュアルな感じになっているけど…

    0
    2010年10月03日
  • 武士道とエロス

    Posted by ブクログ

    一言で言えば男色文化の解説本。男女の交わりとは一味違う、なんだか濃密な精神的連帯のようなものを感じました。

    0
    2009年10月04日
  • 武士道とエロス

    Posted by ブクログ

    江戸時代の武士にとって衆道は普通のものだった?仇討ち、嫉妬、義兄弟。異性を介さない、どちらかというと精神的な繋がりを求める武士の恋愛についてを扱う。
    読みやすくて新たな発見ができる一冊。

    0
    2009年10月04日
  • 武士道とエロス

    Posted by ブクログ

    明治、江戸時代の男色文化について記した一冊。
    男同士の友愛、兄弟愛の歴史的エピソードとしての豊富な資料が魅力。
    当時の時代的背景や文化の変化についても言及しており、深く知ることができた。

    0
    2025年02月25日
  • 武士マニュアル

    Posted by ブクログ

    幕末に作られた新人旗本向けの行動規範を書いた番衆狂歌、戦国期に作られた武士の心得をまとめた卜伝百首、18世紀に作られたという「武士としては」、「志塵通」、葉隠の話者である山本常朝が書いた「老士物語之ヶ条覚書」、切腹マニュアル「自刃録」を紹介した

    0
    2019年02月22日
  • 古文書に見る江戸犯罪考

    Posted by ブクログ

    【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】
    ・全部で14話という構成。マニアックな人の話というのはやはり面白い。鬼平や遠山の金さんが出てくるのもよいアクセントに。

    【目次】

    0
    2018年10月28日
  • 武士マニュアル

    Posted by ブクログ

    私は何の目的で本書を購入したのか? まさかサラリーマンの処世術の参考にしようとは思っていなかったが、何だろう、この未達成感。著者の専門分野である江戸時代の武士の参考文献を基に現代語訳で解説された本書は、さらりと概要を窺い知るには適している。江戸時代直前の塚原卜伝が著した血生臭い実用本から比べ、いかに江戸中期から末期にかけて柔弱になっていったかは興味深い。「昔は今と比べくもない」はいつの時代も常套句なのかも。偶然にも読みたい本に登録していた「江戸藩邸物語」の著者だった。こちらも読もう。

    0
    2017年08月31日
  • 武士マニュアル

    Posted by ブクログ

    「武士道」「葉隠」といった武士の精神面(得てして高潔な側面)を概説したものとは異なり、「こういうときはこうした方がいいよ」という武士のマニュアルを紹介したもの。上司への対応方法や火事地震の際の行動、果ては(切腹の作法を忘れた江戸末期の武士対象に)切腹の手順を教えたり、結構ガッカリするけど、逆に面白い。
    今を生きる現代社会のサラリーマンも参考にできる。

    0
    2015年07月12日
  • 武士道とエロス

    Posted by ブクログ

    明日をも知れぬ戦国の世で、共に命を賭けて戦う男たちの「絆」としての男色。
    尻を開いてこそ心も開くという訳ですね。
    うむ、奥深い…

    0
    2014年04月27日
  • 武士マニュアル

    Posted by ブクログ

    文量が少ないので、探求として読むには少し浅い内容。ただ、武士の変遷の流れを「泰平・戦国・そしてその過渡期」と追い、最後は切腹についての章を設けて閉じるという展開は、なかなか感じるものがあった。武士についての入門編としては良いと思う。

    0
    2013年08月05日