宮本深礼のレビュー一覧
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「くしゃがら」は実写ドラマ化もされて実に良くできていた作品。今回後追いで原作を読む形となったが、設定をちゃんと活かしていてラストを知っている身でも読んで面白かった。ドラマ版はより分かりやすいようにオーバーに描いたんだろうなって工夫も垣間見えたし、文字だからこそドラマ版には無いハッキリ描かれる心情面も見ることができた。
他の作品も面白いが、どれも共通しているテーマは「好奇心」だと思う。時折「好奇心は猫をも殺す」という言葉まで出てくる。作品によっては殺されないためにボカす不完全燃焼感もあったり。逆にトコトン追いかけるプロ意識が見れたり。同じ露伴先生なのに悪く言えばキャラに統一感が無く、良く言えば敵 -
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ジョジョの奇妙な冒険の登場人物・岸辺露伴が主人公のスピンオフ作品で短編小説集。
「くしゃがら」:本人も言っているが本当に露伴らしくない。だが、自分よりも熱狂してる人がいると自身は冷めるのは現実でもある。最後に謎の編集者の存在がじわりと恐怖感を演出していて上手い。
「Blackstar.」:スパゲッティ・マンは都市伝説だ。怪談は幽霊の話、だが都市伝説の多くは正体不明の存在が相手だ。謎の存在は人の恐怖心と好奇心を同居させる。自身の写真を見たいとダメが同居する。
「血栞塗」:好奇心は猫をも殺す。ダメと言われるとやりたくなる、だが多くの人は分別を付け妥協してある程度で止める。この2人越えてはいけない境 -
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相変わらず猫をも殺す好奇心のせいで何度も死にかける露伴先生。
この間読んだ『戯れない』よりもこっちの方が好みかも。ホラー感がより強い気がする。
ドラマ化された「くしゃがら」、メリーさんの電話を彷彿とさせる「Blackstar. 」、対象を本にする〈ヘブンズ・ドアー〉と相性の良すぎるプロップが出てくる「血栞塗」、異色の壮大な世界観を持つ「検閲方程式」、〈債務と責任〉がテーマという、この中では最も大人的なストーリーの「オカミサマ」。
どれもエキセントリックかつビザーレで楽しめた。もっと長編で読んでみたい。
北國ばらっど氏の書く会話文が一番ジョジョっぽかった。 -
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岸辺露伴、本当に色んなことに首を突っ込んでは死にかけるな、と……。たぶんその止められない好奇心が露伴のいいところなんだろうけど。
シンメトリー・ルームは打開策なさすぎない?本当に露伴死なない?と不安になった。最後の最後、結局なにしたらあの建築家は逮捕されるに至ったんだろ……と謎だった(たぶん私がちゃんと読み込めてないから)
楽園の落穂は珍しく子どもに優しい(?)露伴が見れて、「露伴も人間なんだなぁ!」って感想を抱いてしまった。まあ羊ちゃんに優しく(?)できたのも、楽園の落穂がヤバい代物で自分まで魅入られたら羊ちゃんが終わるってのと、自我を失っているはずの移季が羊に対して父親としての愛情で自 -
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ネタバレ今作も、各人、独自の描き方で岸辺露伴を描き出していて、たしかな満足。
今作も、ばらっど先生は、原作にも劣らないバトルを繰り出していてくれて、良。
夕柳台も、奇妙さ、ホラー加減、岸辺露伴がバランスよく描けていて、とっても好みだった。宮本先生は、ゾンビに造詣が深いからか、モンスターゾンビっぽい(?)黒い猿の描写は真に迫ってました笑
吉上亮先生の『楽園の落穂』は……一編の短編ホラーとしては良かったかもしれないけど、ストーリーラインに、それこそ岸辺露伴が乗せられてる気がしたのがマイナスかな〜。あからさまにおかしいことがあっても、後回しにしたり、山を降りれないからと待つ人物じゃないと思うし……。一 -
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こちらもやはり面白かった。書き手の人たちはもしかして結構きちんと書ける人たちなのかな?
冒頭の短編のみ退屈でよく意味がわからなかった。なんなの箱って。なんで組み立てると中に入ることになるのか理論がない。単なる力技の設定をゴリ押しされている感じが非常にしんどい。短編の頭から無理やり過ぎる流れなのでちょっと嫌な予感がしていた。案の定だった。
麦の話、シンメトリーの話、住宅街の話はそれぞれおもしろかった。麦の話はトンデモ学説をジョジョに移植して壮大なホラ話にしているところが豪快でよい。考古学とか民俗学っぽい味付けとジョジョの相性のよさ!シンメトリーの話は物理的にではなく思想的に窮屈な空間の窮屈感がよ -
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Posted by ブクログ
ジョジョシリーズの岸辺露伴スピンオフ短編小説集第二弾。
あいかわらず露伴が自ら飛び込み、あるいは巻き込まれる形で怪異を体験する。他の人の感想でもあったが、作家によって露伴のキャラが微妙に変わるのもまた面白い。
「幸福の箱」
美術商は魅力的な箱と露伴を残し、部屋を出る。つい触れたとたんに箱は崩れ落ち……独身の露伴が結婚について少しだけ考える(笑)。美術商夫婦の奇妙な愛。
「夕柳台」
その住宅街はなぜ静かなのか。それは静かな世界を求めた老人たちの願望が異様な形で具現化したもの。展開はかなりマンガだけど(笑)、実際問題、若い世代との対立は常にある。
「シンメトリー・ルーム」
シンメトリーにとり -