鍋倉夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主人公の藤井さんは、昔だったら何の魅力も感じなかったタイプの主人公かも知れない。だけど40歳をすぎた自分には本当に魅力的に感じた。
今の自分のテーマは、いかに自意識を小さく、人からどう見られたいかではなく、自分が今何をしたいのかを重視して生きることだ。
そういう目標を持っていたところに、ちょうど現れたのが藤井さん。彼は本当に素直に生きている。人にどう思われるかではなく、自分がしたいことは何なのかに正直だ。
藤井さんという人間を表現する上で、作者には藤井さんを通な人にしなかったことはとても重要なことだと思う。全く社交的でないにも関わらず、とてもミーハーなところがあるのだ。
立ち寄ったレストランで流れてきた若者向けの流行りの曲が素敵だと思えばそのCDを買い求め1人でコンサートに行ってしまう。街を歩いていて皆が自由に踊っているのを見れば、なんとなくそれに混じって自分も踊ってしまう。
このミーハーさも、少し前の自分であれば共感できずむしろ嫌悪していたかもしれないが、今の自分はこの藤井さんの姿にかっこよさを感じてしまう。
通ぶりたい人には、多かれ少なかれ自分が本当の価値の分かる人間であるという思いたいという自意識が働いているが、藤井さんにはその未熟な自意識がないのがかっこいいのだ。
社会で生きていると、どうしても周りの様々な価値観に毒されて影響されて、自分の自意識、アイデンティティを意識し過ぎてしまうけれど、そのような時には本書を再読して、ニュートラルな自分に戻りたいと感じた。
P.S.
そうは言っても、藤井さんの大学時代の淡い恋の話は切なかったな。なんかすごくよく分かるんだよな。自分だけでなく他の人も、藤井さんの中に何か自分と共通したものを感じてしまうのだろうな。
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Posted by ブクログ
1-3巻まで一気に読んだ。
なんて言えばいいのか。決して暗い内容なだけではないと思うのだけど、日常の重みだとかしんどさだとかしがらみだとか縁だとかそうした目に見えないけども重みがあるものを感じるマンガだったように思う。
それは藤井さんの生き方や人間関係、言ってしまえばキャラの造詣によるものだろうか。
正直で飾らないでいることは世の中で生きるにはしんどいものだと思うが、藤井さんはそれを体現している。
難しいことだと自分が思うからこそ、そのあまりにものギャップに自分が勝手に重みを感じてしまっているようにも思った。
続きもあるのでまた思い切って読めたらと思います。