飯山陽のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中田考と飯山陽による書簡での対談本。噛み合わず、スタンスも立脚点も異なるやり取りに、最終的に飯山女史が匙を投げるような寄稿をしているのが、本音ベースでとても良い。中田考も、煙に巻くような論説を意図していたかは分からないが、元来、こうした一見さんには扱い難いテーマであり、かつ、単純な人物ではないため、仕方ないとも思うが。飯山陽も、イスラム思想研究者であり、勿論、相手として不足しているわけではない。しかし、中田考はムスリムだし、飯山陽は女性だしで、やはり大きな隔たりがあるのだ。
飯山が言うように、中田の書簡は理解が難しいし、極端に感じたり、説明を放棄しているようにさえ見えるため、イスラム初級者向 -
Posted by ブクログ
note記事をまとめたもので、本としてはまとまりがないというか、同じことの繰り返し感。
曰く
ハマスとパレスチナは違う。
ハマスはテロ組織で、パレスチナ人をも抑圧している。
イスラエルは自衛権のある国家。
アラブ諸国も、パレスチナの大義は指示しているが、テロ組織であるハマスを推しているわけではない。
ハマスは民間人、子供女性を人の盾にしている。その拠点は病院や学校等。
イスラエルは攻撃の前に出来るだけ民間人の被害が出ないように手を打っている。
ハマスの目的はイスラエルのせん滅である。
等々。
なのに、ハマスに人質の解放も訴えずに、イスラエルがジェノサイドだという大合唱はど -
Posted by ブクログ
イスラエルが正しく、パレスチナ=ハマスは悪、というかなり偏った意見が終始かかれている。
著者は、「メディアは『イスラエルは悪、ハマス(弱者)は善』という立場に立っており、中東について知らない国民を騙している」という前提に立っている。全てのメディアの報道をその前提で解釈している。
日本の新聞、テレビ、本を読んでいる私は別にそのような印象を受けていないが?と思ってしまう。
マスメディアの関係者の実名を出して攻撃しているが、いちゃもんレベル。
大多数は、ハマスの越境攻撃はテロだと思っているし、それでもガザへのイスラエルの攻撃は不当だと思っているんじゃないか、と。
イスラエルがやってること -
Posted by ブクログ
飯山先生のYoutubeチャンネル、いかりチャンネルの書籍化。
極めて理論的で冷静で、皮肉的でわかりやすくていいのだが、やっぱり書籍にすると、この語り口は閉口する。むしろ分かりづらい。わかる人にだけ読んででは、元々先生が好きな人ばかりだけ、そうだよねえ、って読むので、極めてもったいない。
あっち系の人たちが、いかに、「バカ」なのか優しく公開処刑してくれる。
それにしても、中東に対する「昔からの友人」だけおしだしていけると思ってるどこかの国のトップの能天気さは吐き気もの。
先人の努力と血と汗の結果を食い潰して、日本を潰していく現代が、腐るほどのしかかる。
はあ。
正義のミカタかそこまで -
Posted by ブクログ
イスラム教は怖い宗教ではなく、一部の過激派の解釈が危ないのだと……そんなリベラル派の知識人の言葉に、自分は疑問があった。
イスラム教(キリスト教もだが)、神を信じない人は死後天国にはいけないらしいが、ではイスラム教を信じない人々(我々大半の日本人など)に対してイスラム教徒はどう思っているのだろう。
イスラム教を知らず無知で可哀想な人達に対して好意をもって接するのなら、善意で改宗をすすめない心理が理解できない。だってこの人達は可哀想なことに地獄に行くことがわかっているのに。
他教徒には人頭税をとること、イスラム教によって死ぬことは最大の善行であること、この世は死ぬまでの修行期間で楽しむもの -
Posted by ブクログ
ネタバレこれ読むと日本のイスラム主流派についての考え方が変わるかも
日本のリベラル知識人や左翼イスラム学者の論説をデータや原典を持ち出しバッサバッサ切っていく流れは痛快でした。
原理主義とはよく言ったもので、コーランやハディースが伝えるイスラームは断じて「本来は平和宗教」のようなものではなく、極めて交戦的かつ支配的なテロリズム宗教。
オスマン帝国に代表される啓典の民を受容する平和的側面や、コーランを相対化した近現代のムスリムは本来の姿ではなく例外。ハマスやアルカイダのような過激派ジハーディストこそ原典が描く本来のムスリム。
これまで某上さんや某田さんの本を中心にイスラム知識を蓄えていたため、こ