飯山陽のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「アラブの春」渦中を日本人女性で、イスラム研究者である著者の日常を描く、ノンフィクションエッセイ。
1 娘と親友とサラフィー運転手
娘さん中心に話が進んでいきます。
女性一人で街を歩けばセクハラの嵐。
だが、1歳の娘と歩けば風景は全然違う。
2 ピラミッドを破壊せよ
エジプト人イスラム教指導者の発言。
偶像崇拝は認めない。
髪の毛、肌を出した女性は「男を惑わす悪魔」だと。
3 頭上注意
ジハードで死んだら皆殉職者扱い。
空からバルコニーや角材が降ってくる。
エジプト観光地「白砂漠」では星が降るよう見に見えるとか。
4 バット餅
エジプトの食事情彼是。
やっぱり当時は日本食を楽しむことは困難で。
でも、知恵と工夫でなんとかこなす飯山氏。
マグロや鰻をも捌いてたとは!
5 出エジプト
2011年からの4年間の出来事。
エジプトから出て飛行機で1時間ほどでテルアビブ。
そこで自由を満喫する。
アラブ人に話しかけられ、うっかりアラビア語で返答。
1972年の日本赤軍の記憶がある空港で、捕まる。
何もしてない。ただ、日本人がアラビア語で話しただけ。
…テロリストと間違えられるという悲しさ。
これは、本当にその国をキチンと抑えてなければいけないポイント。
6 髪を隠す人、顔を隠す人
髪の毛と首を隠す派、全身を覆う派、顔まで隠す派。
色々あるのだなぁ…。
7 ファラオの呪い
「キャプテン翼」が「キャプテン・マジド」となってるのか。
ちょっと笑えるエピソードも添えて。
8 エジプトのアルカイダ
200頁の
「世界の多くの人たちにとって正義だと信じるものが同じではなく、平和の意味内容も異なるからこそ、世界から戦争はなくならないのです。」
は、まさにその通り。
9 牛の腹
スラム街での児童婚。
イスラム教の預言者のムハンマド…お相手、9〜10歳で結婚…
知ってしまった真実を見なかった事には出来ない。か。
10 ふたつの革命
2011年のアラブの春。
それから30年後に民主的選挙で選んだはずの大統領のデモ。
民主的に選ばれても民主的な政治はしない…
イスラム教の怖さ。
とにかく解りやすい。
エジプトとはどんな所なのか。風習なのか。
食事風景や、建築物、物騒な話てんこ盛り。
娘を抱えて奮闘する飯山氏の思い。
ショート仕立てで読みやすい上、笑えるお話沢山。
出来ることは何か、考えさせられるお話も沢山。
人頭税なんて言葉初めて聞いたし。
イスラム教の怖さ、忘れてはいけない。 -
Posted by ブクログ
著者が複数のメディアに連載や投稿をした記事を、テーマ性を見つけて括った上で新書として出版されたもの。同じ時期に複数の媒体宛に書かれた内容の集合体である為、重複感が大きく、実際に著者が言いたいメッセージはおそらく2つ、3つの投稿にまとめられる。量としては本書の1/10もないレベル。
なるほどと思える点が幾つかあるだけに、個人を特定した「間違った」メッセージへの攻撃のあり方や、マスメディアの対応への批判は表現を工夫した方が良いと感じた。
多くの心ある読者はメディアの偏りを承知をした上で、イスラエルへの理解も相当程度は持ち合わせていると思う。 -
Posted by ブクログ
note記事をまとめたもので、本としてはまとまりがないというか、同じことの繰り返し感。
曰く
ハマスとパレスチナは違う。
ハマスはテロ組織で、パレスチナ人をも抑圧している。
イスラエルは自衛権のある国家。
アラブ諸国も、パレスチナの大義は指示しているが、テロ組織であるハマスを推しているわけではない。
ハマスは民間人、子供女性を人の盾にしている。その拠点は病院や学校等。
イスラエルは攻撃の前に出来るだけ民間人の被害が出ないように手を打っている。
ハマスの目的はイスラエルのせん滅である。
等々。
なのに、ハマスに人質の解放も訴えずに、イスラエルがジェノサイドだという大合唱はどういうことか。
それは、自らを被害者の側におき、被害者こそ絶対の正義という視点。
戦闘に負けることが戦略であるハマス、黒幕のイランの思い通り。
で、何はともあれ、テロに理解を示すことがあってはならない。
きわめてまっとうなことを述べておられると思うのだが、どうやら学会では全く受け入れられない話らしい。
もっとも、その事実認定が正しいのかどうか、がわからない。
なんつても、飯山先生以外は、そう言っていないので。
それでも、これまで色々なところで騙され続けてきて、今なお明らかに騙そうとしている方々が、「そうではない」と激しく言ってるところがもう、そうなんだ、と思う。
飯山先生の意見は、結構前、日本に帰って来られる前からTwitterなどで目にしてはいた。
本書には関係ないが、これまで著書を愛読させていただいていた諸先生方が、SNS上での飯山先生への絡みで、いかに品性がなかったかを暴露されておられて、かなりつらかった。
エルサレムは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教共通の聖地だと思っていたが、イスラムに関していえば捏造だったってのは驚いた。メッカちゃうかったっけと思ってはいたんだが。 -
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イスラエルが正しく、パレスチナ=ハマスは悪、というかなり偏った意見が終始かかれている。
著者は、「メディアは『イスラエルは悪、ハマス(弱者)は善』という立場に立っており、中東について知らない国民を騙している」という前提に立っている。全てのメディアの報道をその前提で解釈している。
日本の新聞、テレビ、本を読んでいる私は別にそのような印象を受けていないが?と思ってしまう。
マスメディアの関係者の実名を出して攻撃しているが、いちゃもんレベル。
大多数は、ハマスの越境攻撃はテロだと思っているし、それでもガザへのイスラエルの攻撃は不当だと思っているんじゃないか、と。
イスラエルがやってること……国連が示した土地よりどんどんと入植地を増やしているのは不法占拠だと考えることと、ハマスが正義でないと思うことは両立する。しかし、著者はイスラエルが正義でパレスチナ=ハマスは悪でないと認めない。
パレスチナ側にハマスしか窓口がない問題はわかりやすいので、かなり偏っていて……なんだかなあ、と思いながらも一読するのは良いかもしれない。 -
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飯山先生のYoutubeチャンネル、いかりチャンネルの書籍化。
極めて理論的で冷静で、皮肉的でわかりやすくていいのだが、やっぱり書籍にすると、この語り口は閉口する。むしろ分かりづらい。わかる人にだけ読んででは、元々先生が好きな人ばかりだけ、そうだよねえ、って読むので、極めてもったいない。
あっち系の人たちが、いかに、「バカ」なのか優しく公開処刑してくれる。
それにしても、中東に対する「昔からの友人」だけおしだしていけると思ってるどこかの国のトップの能天気さは吐き気もの。
先人の努力と血と汗の結果を食い潰して、日本を潰していく現代が、腐るほどのしかかる。
はあ。
正義のミカタかそこまで言って委員会に呼ばれませんかねえ。
赤軍派と連合赤軍と日本赤軍が違うことを初めて知りました。 -
Posted by ブクログ
イスラム教は怖い宗教ではなく、一部の過激派の解釈が危ないのだと……そんなリベラル派の知識人の言葉に、自分は疑問があった。
イスラム教(キリスト教もだが)、神を信じない人は死後天国にはいけないらしいが、ではイスラム教を信じない人々(我々大半の日本人など)に対してイスラム教徒はどう思っているのだろう。
イスラム教を知らず無知で可哀想な人達に対して好意をもって接するのなら、善意で改宗をすすめない心理が理解できない。だってこの人達は可哀想なことに地獄に行くことがわかっているのに。
他教徒には人頭税をとること、イスラム教によって死ぬことは最大の善行であること、この世は死ぬまでの修行期間で楽しむものではないこと……。
イスラム教の様々な教えを知れば知るほど、イスラム教徒でない人を見下すかどうでも良いと思っているか……そうでないなら、イスラム教徒以外の人達を心底どうでも良いと思っているか、実は心のではイスラム教の全ては信じていないのではないか。
そんな疑問がわいて答えがでない。
そんなときこの本を読んだ。
この本は、イスラム教は他を排斥する危険な宗教であること。ただし、だからイスラム教徒を排斥することにはつながらないこと。そんなことを説いている。
イスラム教徒の思想、事件を詳しく解説している。
概ね納得できるし同意できる内容なのだが……相変わらずの陰謀論がすごい。日本におけるイスラムの専門家は反米思想で現代の人権などの近代的でリベラルな価値観に嫌悪を抱いている、とか。
特に、個人名をだしてツイッターへの反論を長々と語っているページとか、読者にとって知ったこっちゃない。内輪われはツイッターでやってくれ。陰謀論も感情的な他者批判もいらない。コーランの分析やイスラム教徒の分析だけを語ってほしい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれ読むと日本のイスラム主流派についての考え方が変わるかも
日本のリベラル知識人や左翼イスラム学者の論説をデータや原典を持ち出しバッサバッサ切っていく流れは痛快でした。
原理主義とはよく言ったもので、コーランやハディースが伝えるイスラームは断じて「本来は平和宗教」のようなものではなく、極めて交戦的かつ支配的なテロリズム宗教。
オスマン帝国に代表される啓典の民を受容する平和的側面や、コーランを相対化した近現代のムスリムは本来の姿ではなく例外。ハマスやアルカイダのような過激派ジハーディストこそ原典が描く本来のムスリム。
これまで某上さんや某田さんの本を中心にイスラム知識を蓄えていたため、この内容には仰天しました。
終章にて述べられる「罪悪感」の論理は日本と某国の関係構造にそっくり当てはまると考えたのは私だけではないはず