飯山陽のレビュー一覧
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イスラム思想・古典イスラム法の文献研究者として、中東情勢やイスラムに関係する世界情勢の分析を行っている飯山氏の本です。
東南アジア、南アジアで自爆テロが頻発、ユーチューバー系自爆テロ、ヨーロッパの治安悪化、イスラム教による女性差別、LGBT差別など、イスラム法を客観的に分析し、それに基づいたイスラム教徒の価値観や行動様式を解説しています。
単純に日本人はアラブ人から嫌われてないので、アメリカの依頼で中東に自衛隊を派遣するのは反対という人もいますが、そもそもイスラム教では無神論者、無宗教者などは迫害対象で、アフリカや中東で日本人がテロに巻き込まれた理由は納得いくものでした。
殺害されたイランの組織の人間は他国でテロなり工作を行ってるのに、殺したアメリカが悪いという意味不明なコメントの識者はちょっとおかしいだろと思っていたので、説明は腑に落ちました。
同時にイスラム教がアジアや欧州でも投資・経済や政治に与える影響が大きくなっている点は今後の動向を注視しておいたほうがいいでしょう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレイスラム研究者の飯山氏によるエジプト滞在エッセイ。
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面白かったのは、イスラムの「濃度」のようなもの。過激派やノーマル(世俗の人)と、同じエジプト人でもそれぞれ。
また、スラム街には救われない人々の現実があり、イスラム内にも差別的な取り扱いがあること。
更には、イスラム同胞団がコプトはじめ異教徒からジズヤ(人頭税)を取ろうとしたり、グローバル化の現代でも価値観は一様では無いことを改めて感じる。
エジプト観光には役に立たないが、旅行で感じる肌感覚を研ぎ澄ますのには良い作品かと思います。
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ということでエジプト本でした。
エジプト人男性は「キャプテン」と呼ばれるのが好き、とありました。
私も早速これから使ってみたいと思います。 -
Posted by ブクログ
イスラエルについては、状況が複雑な上に、情報が明らかに偏っていて、自分の中でもどう処理していいのか軸が作れないでいる。
ほんま、責任ある政治家でなくてよかった。
飯山先生は恐らく中東イスラムを専門に研究されている中で、唯一と言っていいほど「違う」ことを述べられ続けている。
印象深いのが、多分、イスラエルの味方をせよ、とは仰っていないような気がするところ。
あくまで、事実に基づいて、偏りすぎた情報と世論の誘導に、それは違うでしょと言っておられる。もちろんその主張が本当に事実に基づいているかは判断するすべもないのだが、イスラムについて知りたくなって最初の頃に読んだある研究者の本の、こいつヤバイんとちゃうかなに言うてんねん、という感じはない。
むしろ時々先生の本を読まないと、やっぱり世の中の偏った情報に流されていく気がして、手に取れるものは拝見するようにしている。
PRC、北朝、ロシアとつるんでるというだけで、イランやばいと思うのは素直な感想。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ新書コーナーで「『性格が悪い』とはどういうことか」という新書と、この本が並んでいたので、どちらにも興味をひかれて悩んだ結果こちらを購入。それで著者の飯山さんのこともよく知らなかったので、こちらも進化心理学とか、発達心理学とかの「性格がいい」ことを論じた本かと思い込んで読み始めたら、違った!政治の本だった。つまり「いい人」のふりしてこういう主張をしている人は、「偽善者」ですよ。イスラムのこと何も分かってないんだから!みたいなことです。
飯山氏の肩書きは「イスラム思想研究者」となっていて、イスラム教やイスラム社会について詳しいようだが、研究した上で「イスラム社会の人々とわかり合いましょう」ということではなく「分かりあうのは不可能であることを理解しましょう」という考えのようです。ふむふむ。安易に「多様性を認め合い、共生社会をつくりましょう(例えば日本に住むムスリムの人たちとも)」などときれい事を並べる岸田政権のバランス外交を否定し、「いやいや、そもそもイスラムの人たちは、この世界には男か女の2つの性しかなく、トランスジェンダーや同性婚とかは絶対に認めない、それは神に背く行為だと考えているんだから、その人たちの”多様性”を認める、ということは“多様性を認めない”という多様性を認める」ってことになって、絶対に両立できない。偽善だ!」と論破。なるほど。
重信房子を英雄のように扱い、彼女は社会を変えるために体制と闘ったのだ~みたいなことを報道したり、彼女の手記などを出版したりするメディアは偽善者である、彼女を取り上げることで、反体制こそがかっこいい、と若者に吹き込むのは間違っている、ただのテロじゃないか!とか
安倍総理を襲撃した山上被告とか、重大事件を起こした犯人の生い立ちを取りあげ、「追い詰められて事件を起こした、社会の被害者だ」みたいな側面ばかりを論じるのも「偽善」だ。まず暴力は絶対に許されないし、自分の思想や主義主張らしきものを持ち出して銃で人を撃ち殺す行為は1ミリも擁護できないし、テロでしかない。これはテロ行為であり絶対に許してはならない、ということをはっきり示すべきだ。暴力はテロはどんな理由があっても許されない、と示すことこそ正義ではないのか。
・・・・などなど、色々な世の中にはびこる「偽善」や「論点のすり替え」の例を挙げている。その例、第26章まである。どれも、対立する考えの研究機関や大学教授などの個人名を挙げて、「何も分かっていない」「論点をすり替えている」「偽善者だ」と書いているので、単純に「この人すごいな。敵が多そうだな。この人大丈夫かな」と思ってしまいました。反体制や反米の考えで行動する人や団体を、無条件に「自分の考えをもっていて、社会に対する問題意識をもって行動していて素晴らしい」みたいに祭り上げるのは偽善だ!という章が続いたので「つまりこの人は保守なのよね」と理解して読んでいたら、自民党や外務省のことも具体例を挙げて無知よばわりしていたので、ちょっと立ち位置がわからなくなった。でも最後の26章で、本人が「保守党」から衆議院議員選挙に出たときのことが書かれていたので、やっぱり保守なんかい!って思った。まぁ、そうよね。
私は自分が保守的な人間だと自覚している。だからこそ、左派の意見も見聞きして、勉強しようと思って、たくさん本も読んできた。フェミニズムや女性解放についてもたくさん読んだし、上野千鶴子さんや下重暁子さんを尊敬している。この本では上野千鶴子は日本の女性達に女性解放を呼びかけ、結婚の制度を否定し、おひとりさまを推進してきたくせに、自分はちゃっかりパートナーを得て入籍し、相続もしており、全然「おひとりさま」なんかじゃなかった!嘘つきだ!と糾弾。
もう、私は何を信じて良いのかわからなくなりましたよ・・・笑。
下重暁子さんも結婚しているしね。「結婚しても一人」という本は良かった。
結局は中庸が大事よね。←いつもこの結論。私は中庸を生きる。
ちなみに私は、教え子には、正しい情報を、公的機関から得るべし。個人のSNSなどの情報を安易に信用したり引用してはいけない、と教えるが、飯山氏はパレスチナ情勢に関しては外務省の見解や発表をことごとく否定しており、パレスチナ難民の保護や支援はテロリストに資金を与えることになると非難。ことごとくイスラエルの立場を擁護している。このあたりも、何を信じたら良いのか私にはもうわかりません~。我が子には、サッカーの練習の送迎をするときや、おいしいケーキを一緒に食べるとき、「世界には、戦争があっていて好きなスポーツをすることも、おいしいケーキを食べることもできない子どもがいるんだよ」と話したりします。ハマスがテロ組織であることは間違いなくても、パレスチナの子どもが可愛そうな状況にあり、支援が必要であることもまた事実のはずだ。
どうすれば良いのかほんとに教えてほしい。 -
Posted by ブクログ
一部を除いて、全くその通り。
「いい人」くらい信用できないものはない。まさに、地獄への道は善意で舗装されているのである。
問題がややこしくなるのは、ガチの善意と、善意を利用する奴等の区別はそうつかないし、善意を前面に押し出してくるので、お人好しの国民には麻薬のように効いてしまうところ。
さらに、古い伝統を壊して、均一絶対平等こそ進化という一面的な思想と、古い秩序を破壊したいという思惑と、俺が理解できない、しかも不利益を被りそうな常識は、悪に違いないという低脳、頭さえ下げていれば誰からも嫌われないという愚かさ、数が多いということはそれだけで差別なのだという真っ向民主主義を否定する正義なんかがミックスされて何が何だかわからなくなっている状況が怖い。
相変わらず、ぶった斬る。遠慮会釈なく。
若干の牽強付会は感じるところもあるが、概ね同感。
弱者ヅラと、ルッキズムは特にそうかな。
ただ。
本書とは直接関係ないとはいえ、この後の日本保守党との関係を見ると、複雑だわ。
詳細は、多分、悲しくなるので双方の言い分を読んでないのだが。 -
Posted by ブクログ
前提として、私はこの方の発言は、まだ海外にいる頃から結構好きである。歯に衣着せぬ、かつ、「庶民」「生活」目線での物言いが好き。頭も切れるよなと思っている。
この本もYoutubeチャンネルのまとめなんかな。
主に、最前の立候補時の話、中東の問題、専門のイスラムを取り巻く話題。
物凄く分かりやすい、と思う。論理に無理がない。
のだが。
まあYoutubeでやってる時はいいんだろうが、やっぱり活字で「悪口」は閉口するねん。批判ではなく。名前とか、悪いあだ名で書くのはやっぱり、悪口だろうなあ。
飯山先生がどれだけ悪口雑言浴びせられて来たのかも見たし、ふざけんなオラはわかるけど、それでもいい気がしない。そういう本だとは思うけどね。
本の構成として、やっぱりくどいと思うんだ。舌鋒鋭いと言うか、切り込んだとこにゴルディオンハンマー叩きつけるような破壊力だからなあ。
そう言うところを除けば「あっち系」の二枚舌三枚舌まあ気持ちいいくらいに断ち切ってくれているので。
そう言う本。