笠井亮平のレビュー一覧
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インドの本土から離れた飛び地のようになっている部分(チベットや中国、バングラディシュ付近)について紹介した概説書
初心者として非常に勉強になった
一方で用語が統一されていなかったり、章ごとのリンクがなされていない点はやや読みづらさを覚えたが、さほど問題ではない
インドにおける多様性の一端を担うのがこの北東部である。
本土とはことなる民族や宗教比率(キリスト教が多数を占める地域もある等)を抱えるこの地域は、同時に領土問題や本土からの迫害といった難点も有している
インドという土地の実態を知るためにはこの北東部を理解する必要もあるということを感じた
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大ヒット映画「RRR」を下敷きに、イギリス統治下のインドの独立運動の歴史を、様々な映画を通して解説している。「RRR」やその他の映画を観ていなくても、だいぶ分かりやすく噛み砕いて説明してくれているので、インド初心者にも興味深く読み進めることができた。
インド独立と言えば、ワタクシのような初心者にはガンディーぐらいしか思いつかないが、多くの非武装派、武装派がいて、尚且つ現代インドにおいても尊敬を集めていることに驚かされた。特に、チャンドラ・ボースと日本との関係などは知らないことばかりで、自分の近現代史観が大きく揺らぐ気さえした。
個人的に驚かされたのはサティーという慣習で、完全には消滅していないということには恐怖さえ覚える。ヒンドゥー社会における女性の生きにくさを垣間見た気がする。
また、宗教による対立やカースト制度など、日本ではあまりピンとこない問題を知ることができたのは収穫だった。 -
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トランプの共和党支持者の間で16%から57%に急上昇。トランプには聴衆に対して感情を揺さぶるインパクトを引き起こす方法があった。エスタブリッシュメントがトランプを批判すれば、まさに彼が必要としていた層に自分を気に入ってもらえるようなテーマを見つけたという思いを強める。その層とは、エスタブリッシュメントに嫌悪感を抱き、権威を握る主流派から除け者とされてると感じる国民的だ。
オバマ政権末期、アメリカ国民はイデオロギー的な意味で落ち着きを失くす。左派では社会主義が広がりを見せ、民主党に幻滅した若者のあいだでとりわけ顕著だった。金融危機後、銀行関係者たちが懲罰を受けずに逃げ延びていくのを目の当たりにしオバマの「やればできる」が信じられなくなっていく。
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上巻と同様著者と所縁の深い3つの州都を中心に話は展開する。
11ウエストバージニアが民主党から共和党に勢力図が変わった背景。
化学企業による水質汚染と階級分断
12トランプの大統領選出馬から共和党乗っ取り グリニッジの変化
13シカゴの混乱 警察による黒人差別・殺害
14戦闘思考 全米ライフル協会・銃規制・トランプの台頭 ウエストバージニア・グリニッジ
15忠誠表明の文化・天然ガスの急成長(WV)・社会保障省庁の大幅削減
16集会=ショー化する政治手法・奴隷制をめぐる論争(リンカン・ダグラス討論)
連邦議会における暴力の歴史・妄想・知性に対する攻撃・Qアノン・政治闘争文化
17抗体 経済的搾取への抗議運動・トランプに対する反発 WV・グリニッジ
18コロナウイルス・パンデミック・制度的荒廃の露顕・専門性の軽視・想像力の欠如
政治の機能不全・犠牲者の増大・バイデンの評価
19ジョージフロイド殺害事件・ストーンウオールジャクソン像撤去問題・BLM運動・殺人犯のその後の格差(時代・人種)
20 2020カルフォルニア複合火災・反マスク・大統領選挙戦・連邦議会襲撃事件
21 崩壊寸前の民主主義・トランプの反乱の失敗と共和党のトランプ化
その後のトランプ再選を暗示する点も多い。 -
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本書のタイトルは、2018年カリフォルニア史上最大の原野火災が直接の原因(牧場主の過失による火花の発生=州から免責された)だが、本当の原因は何十年にも及び積み重なった要因が極限に達したことによる結果であり、アメリカの国家ないし価値の変容=荒野のような現状を象徴している。
本書の対象とされる期間は、2001年9月11日の同時多発テロ襲撃から2021年1月6日の連邦議会襲撃事件の約20年間。
著者は2003年から「シカゴ・トリビューン」の特派員としてイラク戦争を取材した後、北京支局長として赴任し2008年から2013年まで「ニューヨーカー」の特派員だった。
著者が帰国後、多くの国内の変化に戸惑い、適応する過程で広範囲な変化の要因についてその全体像を探るため、著者自身のゆかりの土地ウエストヴァージニア州クラークスバーグ、シカゴ、コネチカット州グリニッジに立ち返り調査、取材を試み政権だけでなく地域の成り立ち、シンボリックな住民から個人の目線で描かれる。
1、5、9で主にグリニッジでの経済的自由という教義が如何にアメリカ資本主義の抱いていた信念を変え、適切な価格を払いさえすればどんなことでも可能になるという状況をもたらしたかについてMIT出のエリートでヘッジファンドマネージャーの転落やブッシュ家の変容が描かれる。
3,10で主にクラークスバーグでアメリカで最富裕層に属する者が最貧困層に属する者の家の下で天然資源(=石炭)を採掘した時、何が得られ何が失われたかが描かれる。
8で主にクラークスバーグでアフガニスタン戦争から帰還した兵士の悲劇が鮮烈だ。
4,6、7で主にシカゴの街の成り立ちと地域格差、国の人種隔離政策が保健や財産、個人の救済への期待にもたらした影響が描かれる。
本書で取り上げられたエピソードは具体的で、リアルだ。
アメリカの今に迫るドキュメントとして大変興味深く読める。 -
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インドの外務大臣がどんなことを考えているのか、直接触れられたことが希少。
・西洋がグローバリズムからナショナリズムに揺り戻されるのは時代の潮流。インドは元々多元主義であり、ナショナリズムをグローバルな関与と調和させるという伝統を持つ
⭐️現秩序と新秩序の架け橋となるポテンシャルを持つ
・多くの移民は、西洋が責任を負うべきもの
・2世紀にわたる植民地支配による富の流出は45兆ドルと試算される。中国の1世紀どころの話ではない
・しかし、歴史はさておき政治を中心に考えると、インドと西洋の間で利益や価値観の一致が形成されてきた
・自由で民主的な政治モデル、統治慣行、信頼度の高い市場経済、法の支配へのコミットメント
・ルックイースト
・インドがソ連と距離を縮めたことで日本とも積極的な中ではなかったが、今後緊密にしていきたい
・インドへの投資を希望。ベネフィットあり。 -
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ネタバレインド人の女性ジャーナリストである著者はスペイン人の夫とこども二人をつれて、夫の仕事の関係で日本に滞在することとなり、4年間日本に滞在する。
著者のアイヤール氏は日本に来る前、ヨーロッパやインドネシア、中国に住んでおり、インド人として視点だけでなく、中国やインドネシアやヨーロッパとの比較もしながrた、日本という国の文化や社会を理解しようと努めたことと綴った本である。
日本にくるまで、日本に関心はなく、ほとんど日本のことをしらなかったにも関わらず、来日後日本語を勉強し、句集を読み、徒然草、谷崎潤一郎の作品をはじめとして多くの文献やインターネットで情報を収集した上でこの本を書いている。巻末の原注が200を超えており、たった200数十ページの本なのに、熱意がこめられている。
このような外国人による日本滞在は、文化的な違いに起因するドタバタ劇があって、それで報復絶倒となるような本が多いが、この本はもう少し、静謐で、著者の俯瞰するようなまなざしが感じられる。
1.日本政府観光局から鳥取に招かれて、毎日懐石料理をたべさせられて、「他のものを食べたい」というとそれは変えられないが、ついかで料理を注文することができるといわれて、唖然とする。(お役所仕事の硬直性)
2.中国は表だっては政治の報道はなされないが、民衆はみな政治について意見をもって戦わせている。しかし、日本は政府は表向き民主主義だが、国民がおそろしく受動的で、政治的な関心がないようである。
3.帰国子女などに対していまでも同調圧力がつよい。
4.日本人にとって他者への配慮はとても大事である。
5、日本人は一つのことを究極まで習得する職人魂のようなものが、インド人は不測の事態に凛期応変に対処するジュガールという考えがある。
6.インド起源の仏教は存在論や認識論など形而上学的であったのだが、中国に伝搬した過程で儒教と結びつき、思弁的よりも実践的になり禅宗となった。
よって禅宗の僧侶は食事をつくり、掃除を、坐禅を組むが、インドの僧はひたすら施しを受ける。
7.インドの民衆の政治傾向は反現職、政権はつづかない。日本は現職維持主義 -
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もしトラとかほぼトラとか確トラとかまだトラとか言われているので、トランプが生み出したと言われるアメリカの分断について読んでみた。
金持ちと政治のwin-winにより庶民層が金銭的にも生活的にも政治的にもダメージを食らい、政府への不信感を生み出すのは、アメリカという国の必然ではないかと思う。
アメリカ人の根底に大なり小なり独立心とリバタリアニズムがあるとすれば、政府に頼らない、政府の定めたルール遵守心が薄くなり、ひいては道徳よりも利益を偏重、ルールを変更してでも、ルール遵守の向こうにあるものを無視してでも、利益を得ようとするという行為の果てに、庶民層のルサンチマンが貯まる仕組みは必然であり宿命としか言いようがないのではないか。 -
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読んでてお腹すいた本。
カレーだけじゃなくて、インド関連の食事の話。
インドへ行ったら「毎日カレーなの?」って聞かれる質問に、著者も戸惑ってる感じが共感できた。カレーって言っても色んな種類があって、インドのスパイス使った煮込み料理のことをカレーって総称してるだけで、っていうめんどくさい回答を堪えて「毎日カレー食べてた」って答えてるところが特に。
インド中華についても書かれてて、そういえばメニューの端っこに炊麺とか書いてあったのを思い出した。インドでも中華が根付いてるんだな〜。インドだけじゃなくて中華パワーも侮れない…笑
個人的にはRRRのくだりや、インド旅でトラウマ級に甘かったグラブ・ジャムンの話も出てきて、一緒に旅した友達へ勧めたくなった。 -
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・唐辛子やカシューナッツは外来の種で、もともとインドにはなかった。ポルトガル人によってもたらされたため、ゴア産のカシューナッツは高級とされる。
・ムガル帝国(ペルシア語でモンゴル)時代の統治にペルシア人官僚が多かったことで、プラオから派生したビリヤニが生まれた。
・キーマもペルシアの食文化だ。暑さ厳しい場所では食肉をすぐに調理しなければならない。肉をそのまま焼くと硬くなるので、挽き肉にした。
・この流れが、宮廷料理となる「ムガライ料理」のベースとなる。
・バターチキン発祥の店、モティーマハルの店主はもともとパキスタンで食堂を開いていた。
・タンドリーチキン(これも発案)が日によって余りが出る。硬くなったチキンをフードロスの観点からソースと混ぜて作ったのがバターチキン。
・パキスタンが分離独立していなければ、タンドリーチキンもバターチキンも生まれていなかったかもしれない。
・甘さが特徴のインド料理といえばグジャラート州。「カッティミーティ」は「甘酸っぱい」を意味するグジャラート料理を形容する定番表現だ。
・ベジタリアンにも分類がある。完全菜食のピュアベジ、卵はOKのエッグダリアン、曜日限定型ベジタリアン。
・何を食べるか、何を食べないかがアイデンティティとなる。
・ジャイナ教徒の92%、ヒンドゥー教徒の44%がベジタリアン
・肉食禁止の前提は「不殺生(アサンヒー)」の思想である。生き物を殺さないだけではなく、すべての生物に危害を与えないことを意味する。