三砂ちづるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ色々意見の分かれる本だと思うけど、私は納得する部分もかなりあった。
田舎者の親や親族から言われるような、「早く結婚しなさい」「子供を産みなさい」という鬱陶しくてしょうがなかった事を多少突飛で、理論破綻したところもあるけど、学者として女性の出産等を世界でフィールドワークする中で、あくまで著者の「思うところ・事実を元に著者が実感した事」として語っている。
・ナプキン普及前、生理の時は女性はどう生活していたのか?とか
(だって着物だし、パンツないし)
・昔はどんな出産だったんだろう?とか・・・
(だって、病院とかたくさんないし)
今までふと浮かんでは消えてた疑問について書いてあったりして面白かった。
一番印象的なのは、最後の方になると繰り返し出てくるフレーズ。
「からだのほかに向き合うものというのはない」
「からだが無くてもできるようなことは、からだを持っているときにしなくてもいい」
「今、からだを持ってこの時を生きている」
著者が一番いいたいのはここであって、「誰でもいいから結婚したほうがいい」とか、「子供を産んだほうがいい」とかは、からだに向き合うための方法論でしかない。
女性は他の方法でも可能だけれども、女性である事を最大限活かして、パートナーを持ち、出産・子育てをすることで、自然とカラダに向き合えるのだ、と言いたいと私は解釈した。
最近は、自分自身が子供を産み育てる中で、自分や子供の生き物としてのリアルな姿(胸からおっぱいが出る、とか、食べる→排泄するのループとか)を逃げられない現実のものとして目の当たりにしていることもあり、著者の言葉や周囲のオトナたちが言っていた事を改めて納得させられる日々でもあったので、余計この本がすんなり読めた。
自分が大人になってからの10年強を改めて振り返ってみても、自分の体の状態を全然意識せず、意識的に無視できる状態にしていた気がする。
妊娠や出産を意識した時に初めて自分の体の状態が気になるようになった体験を振り返ってみても、もう少し女性としての知恵がオトナから子供へと受け継がれていってもいいのかもしれないなあと思った。 -
Posted by ブクログ
10年近く前の本。女性として自分の身体をみつめなおす(若い子なら「みつめる」ね)という発想はいいとおもう。
でも、著者の三砂先生の仰る昔ながらの「いいお産」から、周産期の妊婦死亡や乳幼児死亡を減らそうと努力してきた結果の今があるということを忘れてはいけないと思う(そんな数値じゃ計れないと仰っていますが、明治時代の母体死亡率は250人に1人だったらしいです)。
文化人類学的な話(生理とか)の話題は面白かったけど、後半は根拠の少ない「思います」論調と決めつけ(「だれとでもやりたい」とか「独身美人看護師」とか「たいした仕事はしていない」とか「援助交際」とか…いいのwwと思いました)が、ちょっと読むのがしんどかったです。文章もいつの間にか口語調だし。
この手の本は、いろんな主張があるみたいなので、いろいろ読んでみるといいかもしれません。どれも話半分のスタンスで。 -
Posted by ブクログ
国際協力に励んでいた彼女が仕事ができなくなった理由
「母の夢、オセチアの夢」
子どもを連れてだめな夫のいるラテンアメリカから逃げてきた
「石鹸」
おりいって、昔の生徒から妊娠の相談を受ける
「逡巡、あるいは骨の記憶について」
クリスマスからお正月にかけて有給をとって段取りよく料理する
「詰めもの」
紙の掃除を専門とする家政婦の整頓の秘訣
「そうじする人」
昔の月経小屋で産婆以上のことをしていたおばあさん
「小屋」
イラストレーション:瀬藤優
ブックデザイン:鈴木成一デザイン室
ノンフィクションなのかフィクションなのか曖昧な短編集。
最後にフィクションだと断り書きがあったけれど
聞き書きの文体のせいかいかにもありそうな気がしてしまう。
「そうじする人」が思うそうじの秘訣にはびっくりしました。
私のそうじの仕方ではきっと不十分だろうなあ。