菊池真理子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
こういう本が,もっと早く出て欲しかったなあ。
これまで,宗教2世の話は世間からなかなか見えない話だった。本人が言い出すのも難しいことなのだから。
特に,新興宗教や極端な教えの宗教の話になると,途端に変な目で見るのが,一般的な日本人だと思う。
というのも,ほとんどの日本人は,困ったときには神様に何かお願いし,家族や友だちとたのしいクリスマス会を開くかと思えば,お墓の前では手を合わせてお経を上げてもらったりしている。こんなだらしない(のかどうかわからない)宗教心だからこそ,「一つのことを信じる」「ある人の言った教えだけ守ろうとする」人々が,変人(近寄りがたい人)に見えてしまうんだよね。これ -
Posted by ブクログ
著者と同じ宗教2世のためか、著者の話が一番刺さった。でもどの話も、必ず刺さる部分があった。幼い頃の自分の気持ちが蘇ってきて、悲しくなった。なぜ生まれながらにして入信させられ、疑問を持って退会を望んでも叶わないのか。親の嬉しい顔が見たくて頑張って、悲しい顔を見たくなくて言い出せなかったあの頃が、まだ胸の中にいる。
本文中何度も書いてあってほっとしたが、宗教を否定したいのではなくて、選択権を奪われることや親の悲しい顔を見ることが、2世のつらいところであると伝えたいし、まさにこの作品はそれを表現してくださっている。著者と出版社に、心から感謝。 -
Posted by ブクログ
宗教2世の抱える悩みや葛藤を、当事者目線で漫画化した一冊。私自身、新興宗教ではありませんが子どものころ、親の宗教に付き合わされてました。長じるにつれて宗教の教えは信じなくなりましたが、子どもの頃は教えがどうとかじゃなく、集まりにでたら親が喜ぶから、周りが褒めてくれるから宗教の行事に出たりしていました。小さな子供は親に好かれたいから、褒められたいから、親に従うしかありません。成長した時、社会と自分を取り巻く環境との大きな違いに気づいたとしても、その違いを受け入れ、また親や宗教と折り合いをつけて生きるには長い時間がかかるはずです。または一生分かり合えず、絶縁する場合もあるでしょう(そのような例もこ
-
Posted by ブクログ
宗教2世。親が宗教を信仰している家の子供。
宗教ありきで育てられ、世間とはずいぶん違う生活を送っています。
参加してはいけない学校行事があったり。
薬を使わせてもらえなかったり。
人を好きになってはいけなかったり。
休日は宗教活動のための日だったり。
ほかの宗教は、邪教だと正しいのは自分たちだけだと教えられたり、宗教内でしか通用しない価値観の下で日々生きています。
もちろんそこに幸せを見出す人たちもいるけれど、中には成長するにつれて苦しさを感じる子供達がいることを、知ってほしい。
著者の菊池真理子含む、7人の宗教2世たちが育ってきた家での出来事をマンガ化した作品が、加筆修正を -
Posted by ブクログ
アルコール依存症の父親との顛末を描いた「酔うと化け物になる父がつらい」で世に衝撃と共感をもたらした菊池真理子さんが、今度は毒親から生還した10人を取材してコミックにまとめました。
「酔うと化け物になる父が辛い」の作者菊池真理子さんの家族は、父はアルコールと仕事、母は創価学会の活動にしか目が向いておらず、ろくに世話をされない真理子さんたちは父の世話をするだけの毎日を過ごしていた。
母の自死から、真理子さんは後ろ指指されないように明るく元気に表面をつくろって、心を閉ざして生きてきた。
父に似た大酒飲みでDVの彼氏と付き合う日々は、真理子さんにとって父に振り回される日々に似ていて、なぜか居心地が良か -
Posted by ブクログ
酔って奇行を繰り返す父。 新興宗教信者の母。 そんな二人の元に生まれた作者は 壊れていく家の中でがむしゃらに未来を見つけていく…。
普段は小心者で酒に弱く、酔うとベロベロになり奇行を繰り返し、休日は必ず家で仲間と麻雀やりながら酒を飲んで、子供との約束を守らない父親。
父に奴隷のように尽くし、父の世話を献身的にして心をすり減らし、宗教に救いを求めた母。
母の死後、父は酒と麻雀をやめたけど、仕事と野球に逃避して子供に無関心だった。
しばらくして、父は酒を再び飲み始め、真理子さんと妹が父の粗相の後始末をした。
真理子さんは、父の苛立ちが「自分がいつまでもフリーターをしているから」と思って、必死に漫 -
無料版購入済み
すっっごく分かります。
人と付き合うのがだめ、夜の入眠が下手、ほめられるのが駄目、自分から連絡できない…多分自己肯定感が低い人のあるあるなんでしょうね。ポジティブな人や人好きな人がうらやましいと思う日もありますが、生きていってるんだからなんとかなるなると言い聞かせてのんびりやってます。なんか許された気持ちになれました。
-
購入済み
共感の嵐でした
人に気遣いすぎたり、相手によってテンションを合わせすぎて嘘をついている気分になったり
素の自分を中々他人に見せられなかったり、、!
昔から人目を気にしながらも明るく振る舞っては人付き合いに疲れ、でも人との関わりは大切にしたい自分に落ち込むこともありました。
共感しながら楽しむことができたり、こうやって回避したり、考えたりできるんだと思えました。人の繋がりって億劫ですよね〜